貴公子、淫獄に堕つ

桃山夜舟

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終章 東下り

二人がかり※

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「ふ、う、んん……っ、」

 四つ足の体勢で背後から浪月に責め抜かれていた。
 柔らかな尻肉を形が変わるほど揉みしだかれ、猛り切った剛直で腹の中を突き回されている。

「真霧は存外向こう見ずでかなわぬ」
「全くだ。あやつに憑いていた物の怪が手に追えぬ程凶悪だったら、なんとしたのだ」

 が、真霧の口に屹立を突き立てながら、同調した。
 
 浪月はその恐るべき法力で己が分身を作り出し、二人がかりで真霧を懲らしめているのだった。
 

 唯一無二のはずの愛しい男二人に嬲られ、真霧は惑乱していた。
 どちらの浪月も鍛え抜かれた見事な体躯を晒して、いずれ劣らぬ逞しい腰使いで真霧の上下の口を責め立てている。
 
 猛々しい漲りを深奥まで受け入れながら、膨れ上がった逞しい雄を口いっぱいに頬張って、恍惚と喘ぐ。
 頭を押さえられ、口蓋を擦るように突き込まれると、乱暴にされているというのにたまらなく感じてしまう。
 飲み込みきれない唾液をだらだらと顎まで伝わせ、口全体で恋しい男の物を味わう。
 
「蕩けた顔をしているな」

 頭上の浪月が微笑い、乱れた真霧の黒髪を耳にかけると、大きく腰を揺すり始めた。

「ん、んんっ」

 口の中の物が更に大きく硬くなった。
 真霧は苦しさを堪え、喉を開いて懸命に吸い立てる。

「く……っ」

 浪月が低く呻き、喉奥に先端を押し当てるように突き入れると、熱く青臭い精を放った。

「は……、あ、ん……っ」

 断続的に吐き出される白濁を、真霧は全て受け止め、飲み込んだ。
 更には舌を使って、隘路の出口に残った雫まで舐め啜る。

「そんなにうまかったか」
「は、ひ……」

 咥えたまま頷く真霧の頭を一撫でし、浪月が己の物を引き抜こうとした。
 だが、真霧は浪月の腰に腕を絡め、それを引き留める。

「やっ、ん……もっと……、もっとくださいませ……っ」

 吐精したというのにいまだ硬いままの屹立に頬擦りしながら、上目遣いに見上げた。
 浪月が目を瞠り、そして苦笑を浮かべる。

「これでは仕置きにならぬな」

 再び真霧の口の中に挿入されたところで、背後から勢いよく揺さぶられた。

「ふっ、うううっ」
「こちらも忘れられては困るぞ」
「あぁんん……ッ!」

 最奥をぐりぐりと抉られて、身の内を駆け抜ける愉悦に目の前が白く閃く。
 痙攣する粘膜を擦り上げられ、奥深くまで突き込まれながら、口の中を擦り上げられる。
 愛しい男二人に挟まれ、上下の口を満たされている────
 あまりの幸せに真霧は陶然となる。


 二人の浪月は入れ替わりながら、真霧の中で何度も果て、真霧もまた目が眩むような絶頂を数えきれないほど繰り返した。




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