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本祭 一夜
忘我※
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全てを出し切った粘妖が真霧の中から抜け出すと、注がれた体液がごぷりと溢れた。
「あ……」
濡れた後孔が喪失感にひくつく。
(もっと欲しい……)
もっと腹の中を満たしてほしい────
心を読んだのだろうか、粘妖は真霧を人の目の高さまで抱え上げると、信徒達に向かって足を広げさせた。
「……や……っ」
妖の精をしたたらせながらひくひくと震える蕾が男達に晒される。
どっと歓声が上がり、男たちが立ち上がった。
浪月が、真霧の前に進み出た。
間近から見下ろされ、かあっと体が熱くなる。
────ずっと待っていたのではないのか?卒なく美しい貴公子の面を壊してくれる者を。
今朝見た夢で聞いた言葉が、頭の中でこだまする。
そうなのだろうか。
わからない。
けれど。
(私がずっと被っていた面はこの男に壊されてしまった……)
おかしくなればいい────そう言われたあの瞬間に、打ち砕かれたのだ。
「はぅ、んッ」
濡れてひくつく後孔に浪月の指が突き立てられた。
充血して敏感になっている媚肉をぐちゅぐちゅと掻き回されると、愉悦に泣き喚きそうになる。
「もっとここに欲しいか」
「は、ひ……、ん、んんっ」
問いかけられ、偽る余裕もなく、ただ頷く。
浪月が口の端を上げた。
「素直に言えた褒美をやろう」
指が引き抜かれ、代わりに猛り切った怒張が蕾を押し開いていく。
「あっ、ああ~~──ッ」
ずぶずぶと埋め込まれた刹那、それだけで甘く達していた。
圧倒的な肉の熱量。
(ああ、これが欲しかった……)
陶然と酔いしれ、指の先まで痺れていく。
貪欲な秘肉は勝手に蠕動して、浪月を更に奥へと誘い入れる。
「ひっ、ん……っ、あ、あ、あぁ……っ」
逞しく硬い物に最奥を抉られるのが気持ちがよくてたまらない。
だが、真霧の体は更にその先を求めてわななく。
(……欲しい)
この男の精が欲しい。
熱い白濁をたっぷりと注ぎ込んで、中から侵して欲しい────
無意識に広い背に足を絡めていた。
浪月がまた小さく笑う気配がした。
「ん……、ふ、んんっ」
身を屈めた浪月に、口を吸われる。
真霧は自ら舌を絡め、唾液をすすった。
上下の口で繋がると、なぜか胸の奥が疼いて悦楽が深くなる。
「んぅ……ン……ッ」
両手両足ですがりつき、早く出してと体でねだる。
浪月の突き上げが激しさを増す。
「ああぁ~~……──ッ」
腹の奥が熱い精で満たされた瞬間、えもいわれぬ快感に全身が包み込まれた。
随喜の涙が、知らずこぼれ落ちていた。
本祭一夜目の締めくくりは信徒達全員と交わることだった。
妖との交わりを見せつけられて興奮しきっていた男達は、競い合って真霧の体を貪った。
「あっ、ん、あ、あ、あぁッ」
粘妖の体に両手両足を埋め込まれた状態で、次々と信徒たちに後ろから貫かれる。
「うぅ、温かくてきつくて……、もう保たぬっ」
憑かれたように腰を振っていた男が呻き、早々に真霧の中に精を吐き出す。
男が名残惜しげに身を引くと、次の男が、まだ閉じ切らない蕾に反り返った剛直を突き立てた。
「あぁ……ッ、んんんっ」
腰をがっしりと掴まれ、硬い怒張で奥深くをごりごりと突かれ、真霧は何度目かもわからない絶頂に内腿を引きつらせる。
視界はもうずっと焦点が合わず、快感の白い火花がちかちかと飛んでいる。
蠕動する柔肉が男を搾り上げ、また腹の奥に熱いものが撒き散らされる。
精を吐き出されるたびに、淫らな紋様が甘美に疼く。
「んぐ、ふ、うぅ……」
己の番を待ちきれない者が真霧の顎をすくい、口の中に漲りをねじこんだ。
舌の上を剛棒で擦られ、喉の奥を突かれれば、嘔吐感とともに快感が込み上げてくる。
身動きできない状態で前後の口を塞がれると、自分が吐精のためだけの淫らな道具になったようで、被虐的な興奮に腹の底がきゅうきゅうと疼いてしまう。
「んんっ!」
粘妖の触手が振動しながら伸びてきて、胸の尖りや下肢に絡み付いた。
「く、ふ、ぅん……っ」
ぶるぶると振動する触手に赤く膨れた胸粒を転がされ、花芯を吸い上げられ、真霧は髪を打ち振るって悶絶する。
どこもかしこも気持ちがよくて、快感の逃げ場がない。
快楽が深すぎて、もう何も考えることができない。
もはや、信徒の中に既知の武者たちがいることも気にならなかった。
男達が果てるまで、真霧は忘我の境地でただ悦楽に酔いしれた。
東の山の向こうから曙光が射し始めると、妖は泉に帰って行った。
解放された真霧を浪月が受け止め、絶頂の余韻でいまだひくひくと上下している下腹の紋様を確かめるように指でなぞった。
神子の徴は濃さを増し、朝焼けの空にも似た桃色に変わっていた。
「あ……」
濡れた後孔が喪失感にひくつく。
(もっと欲しい……)
もっと腹の中を満たしてほしい────
心を読んだのだろうか、粘妖は真霧を人の目の高さまで抱え上げると、信徒達に向かって足を広げさせた。
「……や……っ」
妖の精をしたたらせながらひくひくと震える蕾が男達に晒される。
どっと歓声が上がり、男たちが立ち上がった。
浪月が、真霧の前に進み出た。
間近から見下ろされ、かあっと体が熱くなる。
────ずっと待っていたのではないのか?卒なく美しい貴公子の面を壊してくれる者を。
今朝見た夢で聞いた言葉が、頭の中でこだまする。
そうなのだろうか。
わからない。
けれど。
(私がずっと被っていた面はこの男に壊されてしまった……)
おかしくなればいい────そう言われたあの瞬間に、打ち砕かれたのだ。
「はぅ、んッ」
濡れてひくつく後孔に浪月の指が突き立てられた。
充血して敏感になっている媚肉をぐちゅぐちゅと掻き回されると、愉悦に泣き喚きそうになる。
「もっとここに欲しいか」
「は、ひ……、ん、んんっ」
問いかけられ、偽る余裕もなく、ただ頷く。
浪月が口の端を上げた。
「素直に言えた褒美をやろう」
指が引き抜かれ、代わりに猛り切った怒張が蕾を押し開いていく。
「あっ、ああ~~──ッ」
ずぶずぶと埋め込まれた刹那、それだけで甘く達していた。
圧倒的な肉の熱量。
(ああ、これが欲しかった……)
陶然と酔いしれ、指の先まで痺れていく。
貪欲な秘肉は勝手に蠕動して、浪月を更に奥へと誘い入れる。
「ひっ、ん……っ、あ、あ、あぁ……っ」
逞しく硬い物に最奥を抉られるのが気持ちがよくてたまらない。
だが、真霧の体は更にその先を求めてわななく。
(……欲しい)
この男の精が欲しい。
熱い白濁をたっぷりと注ぎ込んで、中から侵して欲しい────
無意識に広い背に足を絡めていた。
浪月がまた小さく笑う気配がした。
「ん……、ふ、んんっ」
身を屈めた浪月に、口を吸われる。
真霧は自ら舌を絡め、唾液をすすった。
上下の口で繋がると、なぜか胸の奥が疼いて悦楽が深くなる。
「んぅ……ン……ッ」
両手両足ですがりつき、早く出してと体でねだる。
浪月の突き上げが激しさを増す。
「ああぁ~~……──ッ」
腹の奥が熱い精で満たされた瞬間、えもいわれぬ快感に全身が包み込まれた。
随喜の涙が、知らずこぼれ落ちていた。
本祭一夜目の締めくくりは信徒達全員と交わることだった。
妖との交わりを見せつけられて興奮しきっていた男達は、競い合って真霧の体を貪った。
「あっ、ん、あ、あ、あぁッ」
粘妖の体に両手両足を埋め込まれた状態で、次々と信徒たちに後ろから貫かれる。
「うぅ、温かくてきつくて……、もう保たぬっ」
憑かれたように腰を振っていた男が呻き、早々に真霧の中に精を吐き出す。
男が名残惜しげに身を引くと、次の男が、まだ閉じ切らない蕾に反り返った剛直を突き立てた。
「あぁ……ッ、んんんっ」
腰をがっしりと掴まれ、硬い怒張で奥深くをごりごりと突かれ、真霧は何度目かもわからない絶頂に内腿を引きつらせる。
視界はもうずっと焦点が合わず、快感の白い火花がちかちかと飛んでいる。
蠕動する柔肉が男を搾り上げ、また腹の奥に熱いものが撒き散らされる。
精を吐き出されるたびに、淫らな紋様が甘美に疼く。
「んぐ、ふ、うぅ……」
己の番を待ちきれない者が真霧の顎をすくい、口の中に漲りをねじこんだ。
舌の上を剛棒で擦られ、喉の奥を突かれれば、嘔吐感とともに快感が込み上げてくる。
身動きできない状態で前後の口を塞がれると、自分が吐精のためだけの淫らな道具になったようで、被虐的な興奮に腹の底がきゅうきゅうと疼いてしまう。
「んんっ!」
粘妖の触手が振動しながら伸びてきて、胸の尖りや下肢に絡み付いた。
「く、ふ、ぅん……っ」
ぶるぶると振動する触手に赤く膨れた胸粒を転がされ、花芯を吸い上げられ、真霧は髪を打ち振るって悶絶する。
どこもかしこも気持ちがよくて、快感の逃げ場がない。
快楽が深すぎて、もう何も考えることができない。
もはや、信徒の中に既知の武者たちがいることも気にならなかった。
男達が果てるまで、真霧は忘我の境地でただ悦楽に酔いしれた。
東の山の向こうから曙光が射し始めると、妖は泉に帰って行った。
解放された真霧を浪月が受け止め、絶頂の余韻でいまだひくひくと上下している下腹の紋様を確かめるように指でなぞった。
神子の徴は濃さを増し、朝焼けの空にも似た桃色に変わっていた。
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