CHAICER~チェイサー~

キシメソ

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Part7.分裂増強プレアディバイド編

第二話「クラメの正体」

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エルオスト:こことは別の場所にいる 案じないでくれ 無事に生きている

アレス:っ・・・!!・・・ボク達をさらって何をする気だ・・・

エルオスト:君を攫ったのはカイン君をここに誘き寄せるため だがまぁチェイサーに変身してたとはいえ あの様子ではまだしばらくは動けんだろうがね・・・ふふふ その間に諸々済まそうという事さ 

アレス:・・・まさか博士まで攫ったのは・・・あのプレアが完成したらボクらと戦わせるのが目的だとか言ってたな・・・こっちに対策を打たせない為って事か・・?だとしたら随分腰抜けな話だな

エルオスト:そうじゃない むしろまだ余力があるのなら是非して見てみたいものだ フィート君がいない今・・・相談先は大方目星はつくがな・・

アレス:・・・っ!

エルオスト:ふっふっふ・・・

アレス:あの子は・・・どういう事だ・・

エルオスト:ん?

アレス:あの子をどうやってここに引き入れたんだ・・!!

エルオスト:クラメの事か?そういえば彼女が現れた途端 君は調子を崩したな

アレス:見間違えるはずがない・・・あの子は2年前に事故死したボクの妹・・・レイアだ・・っ・・・

エルオスト:・・・・・・。・・・・ふっふっふっ・・・ハハハハハハハ!!・・そうか・・っ・・・そういう事か・・・面白い・・・いやなんともフハハハハ・・!!素晴らしい運命だな正に・・!!

アレス:答えろクソジジイ・・ッ!!!

エルオスト:順を追って話すぞ そうだ 正に2年前 プレアの繁殖により生じた都心南部の高層ビル「ルネ・ブリー」の倒壊事故 元を辿れば建設していた業者側の点検不備という話もあるがプレアの影響で腐食が進み 間接的に多くの犠牲者が出てしまったわけだ プレアが関与する事件の為 感染症の観点から遺族は犠牲者と対面することも叶わず 全て専門の人間達に処理をされた

アレス:・・・・・・っ・・・。

エルオスト:フィート君と同じくその時私もプレアの研究をして追っていてね 同時に開発中の人工知能のテストも行っていた所だった 事故現場に偶然居合わせてね・・・ ふと思いついたのだよ

アレス:・・・まさか・・

エルオスト:ふふふ・・・察しがいいな クラメの兄というのも納得だ さすが賢いなアレス君 

アレス:あんたの人工知能ってやつは・・・・死体に取り付けても機能するのか・・・っ・・・・・・生前の頭脳を活かして・・・・

エルオスト:ご名答 だが記憶は残っていない・・・活かせるのは頭脳の質・・頭の良さだけだ

アレス:(だからオレの事が・・・)・・・っ!!・・何故・・何でレイアなんだ・・!!あの事件で犠牲者は数百人出たんだ・・!!何故その中で妹だけを選んだ!!?

エルオスト:さぁ・・・それこそ運命というやつだろうな 強いていうならあらゆるデータを得られる可能性の高さから なるべく若い者を選んだのだろうな

アレス:貴様・・・まさか博士を攫った本当の理由も・・・っ

エルオスト:ああ チェイサーとプレアゼロの決着がつき 事が一通り済めば・・彼女もクラメ同様 忠実な私の部下になってもらうつもりだ その頭脳だけを貰ってね

アレス:・・・っ!!・・・・・初めてだ・・・プレア以外に殺意が湧いたのは・・・・っ貴様は殺す・・!

エルオスト:ふっふっふ・・・っ



再び カイン達が入院中の病院へ

ナツレ:ロットがプレアの強化に手を染めていた理由・・・お姉ちゃんが予想してた通りだったんだ・・・

リンク:ウチ 踏ん切りがつきました・・ロットさんは断固として敵と見なす 博士にステルバインダーを強化して貰ったら必ず捕らえてみせる・・っ

カイン:・・・・・・オレは・・・・何か引っかかるぜまだ・・・

ナツレ:・・っ?

カイン:言葉じゃ説明しづらいけど・・・・あのエルオストっておっさんはともかく・・・ロットさんは・・・まだ何か隠してんじゃねーかなって・・・

リンク:・・・・先輩・・

カイン:お前の気持ちを否定はしねーよ・・確信はないからな・・・

ナツレ:カイン・・・

日が暮れ始め ナツレが帰宅準備をする

ナツレ:じゃあアタシは行くわ チェインパックを預かるわよ

カイン:ああ よろしく頼むぜ ナツレさん

ナツレ:明日には退院出来るんだし 今はゆっくり休みなさい

ナツレ チェインパックを受け取り 台車に乗せてあるステルバインダーを引きながら二人の病室を出て行く

カイン:・・・・・なるほどな さすがに普通には運べないもんな・・
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