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第3章 鎌倉の石
第43話 海と山のあなた
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あれはどういう意味だったんだろう?
ヒメコは散らかった着物を拾い集めながら、ぼんやりと考えた。
耳元で聞こえたコシロ兄の声。
「どうしていいかわからなくなる」
期待していいんだろうか?自分のことを気にしてくれていると。
好きでいていいんだろうか。
——でも。
「まぁ、立派な瓜ですこと。早速冷やしてお出ししましょう」
江間屋敷に瓜を届けたら、フジが笑顔で出迎えてくれた。金剛も駆けてくる。
「わざわざ有難うございます」
今日は八重も調子が良いようで起き上がっていた。
「暑さに参ってしまったようでご心配おかけしてごめんなさい」
そう頭を下げる八重はどこか儚く寂しげで心配になる。
「御所さまは最近こちらには?」
八重は小さく首を横に振った。
「この年明けに一度いらして下さいましたが、お忙しいようで」
ヒメコは扇で風を送りながら、ええと頷いた。それから蔀戸の向こうから聴こえる虫の鳴き声に耳を澄ませる。
「少し涼しくなりましたら、金剛君と一緒に紅葉を見に出かけませんか。菊もよく伸びて秋には綺麗な大輪の花を咲かせてくれそうなのですよ」
言ったら、八重は嬉しそうに微笑んだ。
「伊東では菊の花がよく育って、秋にはよく菊花の祭りが行われていました。長寿になるのだとよく父が言って」
そこで言葉が止まる。
八重の父の伊東祐親は、石橋山の合戦後に三浦に預けられていたが、万寿の君誕生の恩赦で赦される筈の所、それを良しとせずに自死していた。
少しして八重が口を開いた。
「そうね、涼しくなったら金剛と海を見に行きたいですわ」
「うみ!母さまとヒメコとうみ!これはうり!」
言って、瓜を指差し、嬉しそうに八重に抱きつく金剛。
あどけないその声を聴いてヒメコはそっと微笑んだ。
八重の夫はコシロ兄。複数妻を娶って良いと言っても、八重は頼朝の想い人。
コシロ兄は八重以外の女人をこの館に入れないだろう。そして自分も乳母として以外で立ち入る気はない。懐いてくれている金剛の顔が曇るのは見たくなかった。
秘めておこう。想っているだけでいい。そこに居てくれるだけでいい。御所に行けばたまに顔を合わせることが出来る。それだけで充分幸せなこと。今は自分の手の届く範囲で出来ることをするだけだ。
あれからアサ姫は体調も良く、御所内をよく動き回るようになっていた。
また自身の懐妊にも気付いた。
その日、静御前の子が男児であっても助けて欲しいと願うアサ姫の傍らにヒメコは控えていた。
「子を亡くす痛みは誰より貴方がご存知の筈。男児であっても、どうかその命ばかりはお助けください。貴方が赤子の命を奪ったと知ったら、姫が大層嘆きましょう。どうか姫に免じて命ばかりは」
だが、アサ姫の懇願に頼朝は首を縦に振ろうとはしなかった。
「生かしておくには僧にするしかない。そして僧にしても、いずれ出生を聞いてその父と同じ道を辿ることになる。現に義経がそうなのだから」
でも、とアサ姫は重ねて乞う。
「それでも、どうかこの子に免じてお許し下さいませ」
自分の腹を抱えてそう言ったアサ姫に、頼朝は目を見開いた。
「そなた、まさか身籠っておるのか」
「ええ、恐らく」
言ってヒメコを見る。頼朝もヒメコを見た。
「ヒミカ、まことか?」
ヒメコは頷いた。中原の兄弟とは話がついていた。
「御台さまと話をした。次の姫君の乳母夫は私にお任せ下さることになっている。名目上、私ら夫妻が乳母夫、乳母となるが、実際にお育てするのは御台さま。私らは後見という立場でお支えするだけだ」
アサ姫は万寿の君を自分の手元で育てたいと言っていた。次の子は八幡姫と同じようにアサ姫が育てることが出来るのだ。頼朝が頷きさえすれば。
頼朝は、ヒメコとアサ姫を暫く交互に見ていたが、そうかと頷くと広元を呼ぶように言った。ヒメコは安堵する。あとは中原兄弟が良いように取り計らってくれるだろう。
アサ姫はいよいよ頼朝に縋った。
「だから、どうかこのお腹の中の子に免じてお赦しくださいませ。僧にしなくていいのです。生まれた子が男児ならば身許がわからぬようにしてどこかに棄てればいい。棄て子であれば、それはもう源氏の子ではありません。誰か、拾った名も無き者の子。どうか命ばかりは」
だが、頼朝は何も言わずに奥へと去って行った。
閏七月末、とうとう静御前が産気づく。
「姫御前、静御前が産気づいたそうよ」
阿波局の声にヒメコは立ち上がった。
でも出来ることは何もない。ただただ母子の無事を祈るだけ。
その翌日、男児の出産が報された。
アサ姫は頼朝に再度の命乞いをしたが、聞き入れられなかった。そして数時間後、赤子は静御前の手からとりあげられ、由比の浦に棄てられた。
八月、ヒメコをの父、比企朝宗が頼朝の使いとして上洛することとなった。上洛の直前、ヒメコは呼び出されて比企の屋敷に戻る。
「和田殿から正式に縁談の話が来ているが、お受けしていいのか?お前の母は乗り気だが」
ヒメコは首を横に振った。
「いいえ、お断りして下さい。私はまだ御所でやらなければならないことがあります」
八幡姫の具合も良くないし、静御前のことも気になる。何よりコシロ兄への想いを抱えたまま他の誰かに嫁ぐのは、その相手に対して申し訳がないと思った。
「誰か想う人でもあるのか?」
そう問われたが、ヒメコは首を横に振った。
父は微笑んで頷いてくれた。
「いいよ。お前の思う通りになさい。お前の母にはちゃんと伝えておくから」
そう言って、父は出かけて行った。
「さすがは御台さま付きの女官。親のすすめる縁談を蹴って御所勤めを続けるとは」
そんな陰口を叩かれているのは知っていたが、ヒメコは気にしなかった。
それから少しして静御前は鎌倉を出て京へと帰って行った。あれから誰も赤子のことを口にしなかった。静御前も磯禅師も。見送りに対して、ただアサ姫に頭を下げ、下賜されたたくさんの見舞いの品と共に静々と去って行った。
その行列を見送った八幡姫がそっと呟いた。
「母って強いのね」
どういう意味だろうとヒメコは思ったが、深くは追求しなかった。八幡姫にしてはここの所おとなし過ぎるような気がしただけで見過ごしてしまった。
理由はやがてわかる。
八幡姫は海に棄てられた赤子を拾い、市で手に入れた古布に包んで、少し離れた村の入り口に置いたのだった。
やがて赤子の泣き声に気付いた村人がその赤子を抱き上げるのを確認して離れたのだという。
「少しだけ父を見直したわ。母上が言った通り、棄てろとだけ命じて、首を取ってこいとは言わなかったんですものね」
その言葉で八幡姫があの日の会話を潜んで聞いていたことがわかる。
「そのこと、静御前には?」
問うたら八幡姫はいいえと首を横に振った。
でもヒメコが八幡姫をじっと見続けたら白状した。
「生きてるかも知れないとだけ伝えたわ。でも場所は言わなかった。もし生きてるのが分かってしまえば、今度こそ間違いなく殺されるから、何も聞かず言わず黙って鎌倉を離れてと伝えたら微笑んでくれた。そして、私には忘れてと言ったわ。全てを忘れとぉくれやす、って。だから私はもう忘れる。姫御前、貴女も忘れて」
ヒメコは頷いた。それから八幡姫の手を取る。その手はまだ熱く熱っていた。ヒメコは小御所に急ぎ戻り、八幡姫を寝かせる。
「海に入るだなんて、もう涼しいのに。それで具合を悪くなさっていたのですね。もう二度とこんな無理をなさってはいけませんよ」
言ったら八幡姫は笑った。
「ええ、波に攫われそうになって肝を冷やしたわ。私はやっぱり山の方が好き」
そう言って遠い目をする八幡姫。
山。
見た事のない木曽の山を思い浮かべているのだろうか。八幡姫にとって、きっと義高はいつまでも愛しい夫であり続けるのだろう。
ヒメコは散らかった着物を拾い集めながら、ぼんやりと考えた。
耳元で聞こえたコシロ兄の声。
「どうしていいかわからなくなる」
期待していいんだろうか?自分のことを気にしてくれていると。
好きでいていいんだろうか。
——でも。
「まぁ、立派な瓜ですこと。早速冷やしてお出ししましょう」
江間屋敷に瓜を届けたら、フジが笑顔で出迎えてくれた。金剛も駆けてくる。
「わざわざ有難うございます」
今日は八重も調子が良いようで起き上がっていた。
「暑さに参ってしまったようでご心配おかけしてごめんなさい」
そう頭を下げる八重はどこか儚く寂しげで心配になる。
「御所さまは最近こちらには?」
八重は小さく首を横に振った。
「この年明けに一度いらして下さいましたが、お忙しいようで」
ヒメコは扇で風を送りながら、ええと頷いた。それから蔀戸の向こうから聴こえる虫の鳴き声に耳を澄ませる。
「少し涼しくなりましたら、金剛君と一緒に紅葉を見に出かけませんか。菊もよく伸びて秋には綺麗な大輪の花を咲かせてくれそうなのですよ」
言ったら、八重は嬉しそうに微笑んだ。
「伊東では菊の花がよく育って、秋にはよく菊花の祭りが行われていました。長寿になるのだとよく父が言って」
そこで言葉が止まる。
八重の父の伊東祐親は、石橋山の合戦後に三浦に預けられていたが、万寿の君誕生の恩赦で赦される筈の所、それを良しとせずに自死していた。
少しして八重が口を開いた。
「そうね、涼しくなったら金剛と海を見に行きたいですわ」
「うみ!母さまとヒメコとうみ!これはうり!」
言って、瓜を指差し、嬉しそうに八重に抱きつく金剛。
あどけないその声を聴いてヒメコはそっと微笑んだ。
八重の夫はコシロ兄。複数妻を娶って良いと言っても、八重は頼朝の想い人。
コシロ兄は八重以外の女人をこの館に入れないだろう。そして自分も乳母として以外で立ち入る気はない。懐いてくれている金剛の顔が曇るのは見たくなかった。
秘めておこう。想っているだけでいい。そこに居てくれるだけでいい。御所に行けばたまに顔を合わせることが出来る。それだけで充分幸せなこと。今は自分の手の届く範囲で出来ることをするだけだ。
あれからアサ姫は体調も良く、御所内をよく動き回るようになっていた。
また自身の懐妊にも気付いた。
その日、静御前の子が男児であっても助けて欲しいと願うアサ姫の傍らにヒメコは控えていた。
「子を亡くす痛みは誰より貴方がご存知の筈。男児であっても、どうかその命ばかりはお助けください。貴方が赤子の命を奪ったと知ったら、姫が大層嘆きましょう。どうか姫に免じて命ばかりは」
だが、アサ姫の懇願に頼朝は首を縦に振ろうとはしなかった。
「生かしておくには僧にするしかない。そして僧にしても、いずれ出生を聞いてその父と同じ道を辿ることになる。現に義経がそうなのだから」
でも、とアサ姫は重ねて乞う。
「それでも、どうかこの子に免じてお許し下さいませ」
自分の腹を抱えてそう言ったアサ姫に、頼朝は目を見開いた。
「そなた、まさか身籠っておるのか」
「ええ、恐らく」
言ってヒメコを見る。頼朝もヒメコを見た。
「ヒミカ、まことか?」
ヒメコは頷いた。中原の兄弟とは話がついていた。
「御台さまと話をした。次の姫君の乳母夫は私にお任せ下さることになっている。名目上、私ら夫妻が乳母夫、乳母となるが、実際にお育てするのは御台さま。私らは後見という立場でお支えするだけだ」
アサ姫は万寿の君を自分の手元で育てたいと言っていた。次の子は八幡姫と同じようにアサ姫が育てることが出来るのだ。頼朝が頷きさえすれば。
頼朝は、ヒメコとアサ姫を暫く交互に見ていたが、そうかと頷くと広元を呼ぶように言った。ヒメコは安堵する。あとは中原兄弟が良いように取り計らってくれるだろう。
アサ姫はいよいよ頼朝に縋った。
「だから、どうかこのお腹の中の子に免じてお赦しくださいませ。僧にしなくていいのです。生まれた子が男児ならば身許がわからぬようにしてどこかに棄てればいい。棄て子であれば、それはもう源氏の子ではありません。誰か、拾った名も無き者の子。どうか命ばかりは」
だが、頼朝は何も言わずに奥へと去って行った。
閏七月末、とうとう静御前が産気づく。
「姫御前、静御前が産気づいたそうよ」
阿波局の声にヒメコは立ち上がった。
でも出来ることは何もない。ただただ母子の無事を祈るだけ。
その翌日、男児の出産が報された。
アサ姫は頼朝に再度の命乞いをしたが、聞き入れられなかった。そして数時間後、赤子は静御前の手からとりあげられ、由比の浦に棄てられた。
八月、ヒメコをの父、比企朝宗が頼朝の使いとして上洛することとなった。上洛の直前、ヒメコは呼び出されて比企の屋敷に戻る。
「和田殿から正式に縁談の話が来ているが、お受けしていいのか?お前の母は乗り気だが」
ヒメコは首を横に振った。
「いいえ、お断りして下さい。私はまだ御所でやらなければならないことがあります」
八幡姫の具合も良くないし、静御前のことも気になる。何よりコシロ兄への想いを抱えたまま他の誰かに嫁ぐのは、その相手に対して申し訳がないと思った。
「誰か想う人でもあるのか?」
そう問われたが、ヒメコは首を横に振った。
父は微笑んで頷いてくれた。
「いいよ。お前の思う通りになさい。お前の母にはちゃんと伝えておくから」
そう言って、父は出かけて行った。
「さすがは御台さま付きの女官。親のすすめる縁談を蹴って御所勤めを続けるとは」
そんな陰口を叩かれているのは知っていたが、ヒメコは気にしなかった。
それから少しして静御前は鎌倉を出て京へと帰って行った。あれから誰も赤子のことを口にしなかった。静御前も磯禅師も。見送りに対して、ただアサ姫に頭を下げ、下賜されたたくさんの見舞いの品と共に静々と去って行った。
その行列を見送った八幡姫がそっと呟いた。
「母って強いのね」
どういう意味だろうとヒメコは思ったが、深くは追求しなかった。八幡姫にしてはここの所おとなし過ぎるような気がしただけで見過ごしてしまった。
理由はやがてわかる。
八幡姫は海に棄てられた赤子を拾い、市で手に入れた古布に包んで、少し離れた村の入り口に置いたのだった。
やがて赤子の泣き声に気付いた村人がその赤子を抱き上げるのを確認して離れたのだという。
「少しだけ父を見直したわ。母上が言った通り、棄てろとだけ命じて、首を取ってこいとは言わなかったんですものね」
その言葉で八幡姫があの日の会話を潜んで聞いていたことがわかる。
「そのこと、静御前には?」
問うたら八幡姫はいいえと首を横に振った。
でもヒメコが八幡姫をじっと見続けたら白状した。
「生きてるかも知れないとだけ伝えたわ。でも場所は言わなかった。もし生きてるのが分かってしまえば、今度こそ間違いなく殺されるから、何も聞かず言わず黙って鎌倉を離れてと伝えたら微笑んでくれた。そして、私には忘れてと言ったわ。全てを忘れとぉくれやす、って。だから私はもう忘れる。姫御前、貴女も忘れて」
ヒメコは頷いた。それから八幡姫の手を取る。その手はまだ熱く熱っていた。ヒメコは小御所に急ぎ戻り、八幡姫を寝かせる。
「海に入るだなんて、もう涼しいのに。それで具合を悪くなさっていたのですね。もう二度とこんな無理をなさってはいけませんよ」
言ったら八幡姫は笑った。
「ええ、波に攫われそうになって肝を冷やしたわ。私はやっぱり山の方が好き」
そう言って遠い目をする八幡姫。
山。
見た事のない木曽の山を思い浮かべているのだろうか。八幡姫にとって、きっと義高はいつまでも愛しい夫であり続けるのだろう。
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