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第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ
炎王アッシュ03
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「坊主、悪いことはいわん。帰れ」
「遊びは終わりだ。おじさんたちも忙しんだ」
騎士たちは、笑いながらぼくたちを追い払おうとする。
「入り口を教えてほしいんだけど」
「冗談がすぎるぞ。これ以上言うのなら、おまえらを捕まえないとならない」
「この人たち、教える気がないみたいね。
早くしないと、おいつけないわ」
ぼくは話せばわかると思っていたけど、ミリアはもうがまんできないみたい。
「わかった。
力づくでも通らせてもらうね」
そう言って剣を抜く。
「小僧、ここで剣を抜いたら冗談ですまないぞ」
黒騎士も剣を抜く。
わりと腕自慢な人みたいだ。
まわりの人も、この人の後ろで落ち着いている。
隊長とかそんな人だろうか。
「アッシュ、こいつら凍らせてしまおうよ。
あんま時間がないよ」
ミリアは杖を振り上げる。
「いや、この人と戦うよ。
かなり強い人みたいだし。
勉強になるかもしれない」
「では、来てみろ」
黒騎士は、構える。
「行きます」
ぼくは剣を構えて突っ込む。
走りながら剣を振り下ろす。
その剣を黒騎士は受ける。
そのまま、後ろに飛んでいく。
あれ?軽く剣を交えようとしただけなのに。
まだ、相手のことわかんないから、探りをいれただけなのに?
他の騎士たちは静止している。
ぼくの方へ遠巻きに構えているだけ。
そのとき、大きな音。
その方向を見ると、巨大な氷の塊が城壁に突き刺さっている。
「アッシュ、ここから入れるみたいだよ」
ミリアが手を振る。
やっぱりミリアの仕業だ。
あんまり目立つことやったらダメなんだけどな。
ぼくはそう思いながら、ミリアのところに走る。
ぼくたちは城壁に開いた穴から城の中に入り込むのだった。
「遊びは終わりだ。おじさんたちも忙しんだ」
騎士たちは、笑いながらぼくたちを追い払おうとする。
「入り口を教えてほしいんだけど」
「冗談がすぎるぞ。これ以上言うのなら、おまえらを捕まえないとならない」
「この人たち、教える気がないみたいね。
早くしないと、おいつけないわ」
ぼくは話せばわかると思っていたけど、ミリアはもうがまんできないみたい。
「わかった。
力づくでも通らせてもらうね」
そう言って剣を抜く。
「小僧、ここで剣を抜いたら冗談ですまないぞ」
黒騎士も剣を抜く。
わりと腕自慢な人みたいだ。
まわりの人も、この人の後ろで落ち着いている。
隊長とかそんな人だろうか。
「アッシュ、こいつら凍らせてしまおうよ。
あんま時間がないよ」
ミリアは杖を振り上げる。
「いや、この人と戦うよ。
かなり強い人みたいだし。
勉強になるかもしれない」
「では、来てみろ」
黒騎士は、構える。
「行きます」
ぼくは剣を構えて突っ込む。
走りながら剣を振り下ろす。
その剣を黒騎士は受ける。
そのまま、後ろに飛んでいく。
あれ?軽く剣を交えようとしただけなのに。
まだ、相手のことわかんないから、探りをいれただけなのに?
他の騎士たちは静止している。
ぼくの方へ遠巻きに構えているだけ。
そのとき、大きな音。
その方向を見ると、巨大な氷の塊が城壁に突き刺さっている。
「アッシュ、ここから入れるみたいだよ」
ミリアが手を振る。
やっぱりミリアの仕業だ。
あんまり目立つことやったらダメなんだけどな。
ぼくはそう思いながら、ミリアのところに走る。
ぼくたちは城壁に開いた穴から城の中に入り込むのだった。
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