60 / 147
第1章 初恋の彼は、私の運命の人じゃなかった
Ep.54 恋華祭りと初デート
しおりを挟む
「ーー……嬢様、……セレスティアお嬢様、黒の騎士様、到着致しましたよ」
「ん、んん……、はーい……」
馬車の外から聞こえた馭者のおじさんの声で目を覚ましたら、なんだか右肩がじんわり温かくて重かった。
「あれ……?~~っ!!?」
まだ寝ぼけたままちらっと隣を見て、視界いっぱいに飛び込んできたガイアの寝顔に一気に目が覚め飛び退いた。同時に、支え
(私のことだ)を失ったガイアも目を覚ます。同時に彼の伸ばした腕が、動揺のあまり座席から落下しかけた私の身体を支えてくれた。
「ったく、危なっかしい奴だな。大丈夫か?」
「う、うん、ありがとう!」
「どういたしまして。さ、行くか」
やれやれと笑ったガイアが開けた馬車の扉から見えた外の景色に、はてと首を傾げた。
「あれ……?ここまだ城下町だよね。先に王宮にご挨拶に行かなくていいの?」
私達が乗っていた馬車が到着したのは、城下町の入り口に当たる大きな門の前。まだ真冬なのに華やかにピンクと白のバラで飾られた白いアーチにワクワクしつつもそう聞いた私に、ガイアが苦笑する。
「とか言って、お前も町に行く気満々じゃないか。大丈夫、謁見自体は明日だから、今日は急ぐ必要はないさ」
ストンと先に降りたガイアが、笑ってこちらに右手を差し出す。
「せっかく自由な時間もあるし、ここの所溜まってた鬱憤を晴らすいい機会だろ?だからデートしよう」
「……っ!!!?」
予想外過ぎる単語に、既にヒートしかけてた思考回路がボンっと弾けるけど。初めて歩く城下町への期待と目の前の美男子《ガイア》の誘惑に負けて、差し出されたその手を取った。
「まだ真冬なのに、街中がお花でいっぱいだねー」
外の冷たい空気のお陰でいくらか頭が冷えてきた。お陰で雑談する位の余裕は出てきたわ……、まぁ、代わりにしっかり繋がれた右手が熱くて仕方ないんですけどね!
あぁ、と街中を見回したガイアは至って冷静そうなのが余計に恥ずかしい。
「今月は恋華祭りだからだろうな。花屋にも珍しい花が多いようだし」
ガイアの返事に、あぁそうだったと納得した。
今は2月。ガイアの今言った恋華祭りとは、こちらの世界でのバレンタインデーだ。ただし、日本の文化と違って、こちらでは男女問わず、愛しい人に想いを込めたお花や、花を模した装飾品をプレゼントする習わしになっている。ゲームでも、三年目の卒業間近の恋華祭りでルートに入った男性からヒロインへ贈り物を渡すイベントがあった。
(ゲームではスチルイラストとキャラの会話でどんなお祭りか想像するだけだったけど、実際こうして見ると綺麗だなぁ)
この国の城下町は、圧倒的に白い建物が多い。ちなみに屋根は色鮮やかな青色。それだけでもメルヘンで素敵なのに、更に今は街中の至る場所にお花が飾られていてまるで夢の国みたいだ。
こんな景色を手を繋いでガイアと歩けるようになるなんて、再会したあの日には想像も出来なかった。
(結局、ガイアは今ナターリエ様の事はどう感じてるんだろう……)
「ん?どうした?」
考えながら横顔を見つめていたら、視線に気づかれてしまった。しまった……!
「あ、あはは、なんでもない!それよりガイア、デートなんて単語よく知ってたね~。ナターリエ様としたことあるの?」
「……っ!」
って、いくら誤魔化す為とは言え何を聞いてるの私の馬鹿ーっ!
言ってしまったことはもう消せなくて、足を止め一瞬黙り込んでしまったガイアを見つめるしか出来ない。
「いいや、無いな。確かに誘われたことはあるが、俺とルドルフは断ってたんだ」
意外な言葉に目を見開く私、それを見たガイアが柔かく、目元を細めた。
「毎年この時期には贈り物をねだる為に日替わりで全員にお誘いが来ていてさ。でも、年始のこの時期は騎士団は王都の安全管理やらなにやらで多忙だったから休みなんて取れる訳がなくてな。毎回丁重にお断りしてたよ」
その仕事がどれだけ激務なのかは知らないけど、仕事の件だけ声音が尋常じゃなく暗かったので、触れちゃいけないポイントだと察する。騎士の皆様、毎年お疲れ様です……!
「と、言うわけで言ってはみたが“デート”がどんなものなのかは俺もよくわからないんだよな。どんなことをすれば良いんだ?」
え!私にそれ聞く!?私もデートなんてしたことないのに!?でも、憧れとしてあるイメージでなら語れるかな?
「えっ……と、例えば手を繋いで綺麗な景色の場所を歩いたり、お買い物に行ったり、お洒落なお店とか相手のお家とかで2人でご飯食べて笑いあったりとか……かな!」
「へぇ、なるほど……」
一通り言ってみてから、『・・・。』と2人一緒に黙り込む。この一年間の記憶を辿って出た結論をガイアが下した。
「うん、それ既に軒並みやってるな」
「はっ、確かに……!」
なんてこと、これじゃあせっかくガイアが(多分私を元気づけようとしてくれただけとは思うけど)誘ってくれたデートがただの日常になっちゃうわ……!という焦りは、まぁ一旦置いといて。
「あれ?でもナターリエ様とデートしてなかったなら、じゃあ恋華祭りの贈り物はどうしてたの?」
「あぁ、それも俺からは贈ったことはないな。元から花や装飾品なんてものには疎かったし、結局見かねたルドルフが俺に請求された分も用意して渡しに行っていた。まあ、あいつからすれば俺を牽制していたつもりだったのかも知れないが、今ではそれでよかったと思ってるよ」
あまりにも淡々と語るから、それが本心なのはハッキリわかった。こっそりホッとしてたら、いきなりからかうような表情で顔を覗き込まれて肩が跳ねる。
「なっ、ななっ、何!?」
「『何?』じゃないだろ。俺に散々聞いておいて自分は答えないなんて無しだぜ。で?お前はどうなんだ?恋華祭り、何か貰ったことは?」
そう聞いてきたガイアの口元が意地悪く上がっている。これは、絶対貰ったこと無いと思ってわざと聞いてるな~?
記憶を取り戻してからと言うもの、強気になったガイアに私は翻弄されっぱなしだ。いい加減ちょっと悔しい。ので!
「あら、あるわよ?贈り物貰ったこと。それも2人……いや、3人からかな」
2次元でお馴染みのツンデレ女子をイメージして、ここぞとばかりにツンっとそっぽを向く。
ビキッとガイアの表情が一瞬で固まった。
~Ep.54 恋華祭りと初デート~
ちなみに、この初デートの姿を実は騎士団の部下達が見ていて翌日王宮中で噂になることを2人はまだ知らない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
嫉妬心爆発寸前ですが、また長くなっちゃいそうなので分けました!デート回は次回まで続きますv(・∀・*)
いつも感想、応援、ご指摘、しおり等ありがとうございます。大変励みになっております。私の体調を気遣ってくださる方もいらっしゃって嬉しいです^^
読者の皆様も、猛暑が続きますので熱中症などにお気をつけて過ごしてくださいね。では、また(^_^)/~~
「ん、んん……、はーい……」
馬車の外から聞こえた馭者のおじさんの声で目を覚ましたら、なんだか右肩がじんわり温かくて重かった。
「あれ……?~~っ!!?」
まだ寝ぼけたままちらっと隣を見て、視界いっぱいに飛び込んできたガイアの寝顔に一気に目が覚め飛び退いた。同時に、支え
(私のことだ)を失ったガイアも目を覚ます。同時に彼の伸ばした腕が、動揺のあまり座席から落下しかけた私の身体を支えてくれた。
「ったく、危なっかしい奴だな。大丈夫か?」
「う、うん、ありがとう!」
「どういたしまして。さ、行くか」
やれやれと笑ったガイアが開けた馬車の扉から見えた外の景色に、はてと首を傾げた。
「あれ……?ここまだ城下町だよね。先に王宮にご挨拶に行かなくていいの?」
私達が乗っていた馬車が到着したのは、城下町の入り口に当たる大きな門の前。まだ真冬なのに華やかにピンクと白のバラで飾られた白いアーチにワクワクしつつもそう聞いた私に、ガイアが苦笑する。
「とか言って、お前も町に行く気満々じゃないか。大丈夫、謁見自体は明日だから、今日は急ぐ必要はないさ」
ストンと先に降りたガイアが、笑ってこちらに右手を差し出す。
「せっかく自由な時間もあるし、ここの所溜まってた鬱憤を晴らすいい機会だろ?だからデートしよう」
「……っ!!!?」
予想外過ぎる単語に、既にヒートしかけてた思考回路がボンっと弾けるけど。初めて歩く城下町への期待と目の前の美男子《ガイア》の誘惑に負けて、差し出されたその手を取った。
「まだ真冬なのに、街中がお花でいっぱいだねー」
外の冷たい空気のお陰でいくらか頭が冷えてきた。お陰で雑談する位の余裕は出てきたわ……、まぁ、代わりにしっかり繋がれた右手が熱くて仕方ないんですけどね!
あぁ、と街中を見回したガイアは至って冷静そうなのが余計に恥ずかしい。
「今月は恋華祭りだからだろうな。花屋にも珍しい花が多いようだし」
ガイアの返事に、あぁそうだったと納得した。
今は2月。ガイアの今言った恋華祭りとは、こちらの世界でのバレンタインデーだ。ただし、日本の文化と違って、こちらでは男女問わず、愛しい人に想いを込めたお花や、花を模した装飾品をプレゼントする習わしになっている。ゲームでも、三年目の卒業間近の恋華祭りでルートに入った男性からヒロインへ贈り物を渡すイベントがあった。
(ゲームではスチルイラストとキャラの会話でどんなお祭りか想像するだけだったけど、実際こうして見ると綺麗だなぁ)
この国の城下町は、圧倒的に白い建物が多い。ちなみに屋根は色鮮やかな青色。それだけでもメルヘンで素敵なのに、更に今は街中の至る場所にお花が飾られていてまるで夢の国みたいだ。
こんな景色を手を繋いでガイアと歩けるようになるなんて、再会したあの日には想像も出来なかった。
(結局、ガイアは今ナターリエ様の事はどう感じてるんだろう……)
「ん?どうした?」
考えながら横顔を見つめていたら、視線に気づかれてしまった。しまった……!
「あ、あはは、なんでもない!それよりガイア、デートなんて単語よく知ってたね~。ナターリエ様としたことあるの?」
「……っ!」
って、いくら誤魔化す為とは言え何を聞いてるの私の馬鹿ーっ!
言ってしまったことはもう消せなくて、足を止め一瞬黙り込んでしまったガイアを見つめるしか出来ない。
「いいや、無いな。確かに誘われたことはあるが、俺とルドルフは断ってたんだ」
意外な言葉に目を見開く私、それを見たガイアが柔かく、目元を細めた。
「毎年この時期には贈り物をねだる為に日替わりで全員にお誘いが来ていてさ。でも、年始のこの時期は騎士団は王都の安全管理やらなにやらで多忙だったから休みなんて取れる訳がなくてな。毎回丁重にお断りしてたよ」
その仕事がどれだけ激務なのかは知らないけど、仕事の件だけ声音が尋常じゃなく暗かったので、触れちゃいけないポイントだと察する。騎士の皆様、毎年お疲れ様です……!
「と、言うわけで言ってはみたが“デート”がどんなものなのかは俺もよくわからないんだよな。どんなことをすれば良いんだ?」
え!私にそれ聞く!?私もデートなんてしたことないのに!?でも、憧れとしてあるイメージでなら語れるかな?
「えっ……と、例えば手を繋いで綺麗な景色の場所を歩いたり、お買い物に行ったり、お洒落なお店とか相手のお家とかで2人でご飯食べて笑いあったりとか……かな!」
「へぇ、なるほど……」
一通り言ってみてから、『・・・。』と2人一緒に黙り込む。この一年間の記憶を辿って出た結論をガイアが下した。
「うん、それ既に軒並みやってるな」
「はっ、確かに……!」
なんてこと、これじゃあせっかくガイアが(多分私を元気づけようとしてくれただけとは思うけど)誘ってくれたデートがただの日常になっちゃうわ……!という焦りは、まぁ一旦置いといて。
「あれ?でもナターリエ様とデートしてなかったなら、じゃあ恋華祭りの贈り物はどうしてたの?」
「あぁ、それも俺からは贈ったことはないな。元から花や装飾品なんてものには疎かったし、結局見かねたルドルフが俺に請求された分も用意して渡しに行っていた。まあ、あいつからすれば俺を牽制していたつもりだったのかも知れないが、今ではそれでよかったと思ってるよ」
あまりにも淡々と語るから、それが本心なのはハッキリわかった。こっそりホッとしてたら、いきなりからかうような表情で顔を覗き込まれて肩が跳ねる。
「なっ、ななっ、何!?」
「『何?』じゃないだろ。俺に散々聞いておいて自分は答えないなんて無しだぜ。で?お前はどうなんだ?恋華祭り、何か貰ったことは?」
そう聞いてきたガイアの口元が意地悪く上がっている。これは、絶対貰ったこと無いと思ってわざと聞いてるな~?
記憶を取り戻してからと言うもの、強気になったガイアに私は翻弄されっぱなしだ。いい加減ちょっと悔しい。ので!
「あら、あるわよ?贈り物貰ったこと。それも2人……いや、3人からかな」
2次元でお馴染みのツンデレ女子をイメージして、ここぞとばかりにツンっとそっぽを向く。
ビキッとガイアの表情が一瞬で固まった。
~Ep.54 恋華祭りと初デート~
ちなみに、この初デートの姿を実は騎士団の部下達が見ていて翌日王宮中で噂になることを2人はまだ知らない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
嫉妬心爆発寸前ですが、また長くなっちゃいそうなので分けました!デート回は次回まで続きますv(・∀・*)
いつも感想、応援、ご指摘、しおり等ありがとうございます。大変励みになっております。私の体調を気遣ってくださる方もいらっしゃって嬉しいです^^
読者の皆様も、猛暑が続きますので熱中症などにお気をつけて過ごしてくださいね。では、また(^_^)/~~
0
お気に入りに追加
2,285
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
私はモブ嬢
愛莉
恋愛
レイン・ラグナードは思い出した。
この世界は前世で攻略したゲーム「煌めく世界であなたと」の世界だと!
私はなんと!モブだった!!
生徒Aという役もない存在。
可愛いヒロインでも麗しい悪役令嬢でもない。。
ヒロインと悪役令嬢は今日も元気に喧嘩をしておられます。
遠目でお二人を眺める私の隣には何故貴方がいらっしゃるの?第二王子。。
ちょ!私はモブなの!巻き込まないでぇ!!!!!
生前はライバル令嬢の中の人でしたが、乙女ゲームは詳しくない。
秋月乃衣
恋愛
公爵令嬢セレスティアは、高熱を出して数日寝込んだ後に目覚めると、この世界が乙女ゲームであるという事を思い出す。
セレスティアの声を担当していた、彼氏いない歴=年齢の売れない声優こそが前世の自分だった。
ゲームでは王太子の婚約者になる事が決まっているセレスティアだが、恋愛経験もなければ乙女ゲームの知識すらない自分がヒロインに勝てる訳がないと絶望する。
「王太子妃になれなくて良いから、とにかく平穏無事に生き延びたい……!」
転生したら乙ゲーのモブでした
おかる
恋愛
主人公の転生先は何の因果か前世で妹が嵌っていた乙女ゲームの世界のモブ。
登場人物たちと距離をとりつつ学園生活を送っていたけど気づけばヒロインの残念な場面を見てしまったりとなんだかんだと物語に巻き込まれてしまう。
主人公が普通の生活を取り戻すために奮闘する物語です
本作はなろう様でも公開しています
異世界細腕奮闘記〜貧乏伯爵家を立て直してみせます!〜
くろねこ
恋愛
気付いたら赤ん坊だった。
いや、ちょっと待て。ここはどこ?
私の顔をニコニコと覗き込んでいるのは、薄い翠の瞳に美しい金髪のご婦人。
マジか、、、てかついに異世界デビューきた!とワクワクしていたのもつかの間。
私の生まれた伯爵家は超貧乏とか、、、こうなったら前世の無駄知識をフル活用して、我が家を成り上げてみせますわ!
だって、このままじゃロクなところに嫁にいけないじゃないの!
前世で独身アラフォーだったミコトが、なんとか頑張って幸せを掴む、、、まで。
悪役令嬢は頑張らない 〜破滅フラグしかない悪役令嬢になりましたが、まぁなるようになるでしょう〜
弥生 真由
恋愛
料理が好きでのんびり屋。何をするにもマイペース。そんな良くも悪くも揺らがない少女、
陽菜は親友と共に事故にあい、次に目覚めたら乙女ゲームの悪役令嬢になっていた。
この悪役令嬢、ふわふわの銀髪に瑠璃色の垂れ目で天使と見紛う美少女だが中身がまぁとんでも無い悪女で、どのキャラのシナリオでも大罪を犯してもれなくこの世からご退場となる典型的なやられ役であった。
そんな絶望的な未来を前に、陽菜はひと言。
「お腹が空きましたねぇ」
腹が減っては生きてはいけぬ。逆にお腹がいっぱいならば、まぁ大抵のことはなんとかなるさ。大丈夫。
生まれ変わろうがその転生先が悪役令嬢だろうが、陽菜のすることは変わらない。
シナリオ改変?婚約回避?そんなことには興味なし。転生悪役令嬢は、今日もご飯を作ります。
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜
ひろのひまり
恋愛
生まれ変わったらそこは異世界だった。
沢山の魔力に助けられ生まれてこれた主人公リリィ。彼女がこれから生きる世界は所謂乙女ゲームと呼ばれるファンタジーな世界である。
だが、彼女はそんな情報を知るよしもなく、ただ普通に過ごしているだけだった。が、何故か無関係なはずなのに乙女ゲーム関係者達、攻略対象者、悪役令嬢等を無自覚に誑かせて関わってしまうというお話です。
モブなのに魔法チート。
転生者なのにモブのド素人。
ゲームの始まりまでに時間がかかると思います。
異世界転生書いてみたくて書いてみました。
投稿はゆっくりになると思います。
本当のタイトルは
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙女ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか?〜
文字数オーバーで少しだけ変えています。
なろう様、ツギクル様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる