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しおりを挟む『め、女神様っ!!』
『本当に女神様なの・・・・!?』
『ああ、なんて美しいんだ・・・』
と人々は私を見上げて口々に呟く・・・。
どうやら彼らは私の姿に感動しているようだ。
しかし、それも無理はないことだろう。今の私の姿はまさに女神そのものだからだ。
羽衣のようなマント付きのドレスに身を包み、その全身は月の光を反射して神々しい輝きを放ちながら、うっすらと光を帯びているのだ・・・。
さらに言えば、私は人間離れした完璧なプロポーションを誇る。まさに完璧超人だ。
そんな私の姿を見て誰が神様でないと思うだろうか?少なくとも今の彼らには私が本物の女神様としか思えないだろう・・・!
「ふふっ・・・」と言って私は笑みを浮かべる。
ここまで大きくなれば地上の人々も容易に私を認識出来るだろう。というか、もはや空に浮かぶ島と見紛う大きさである。しかし、まだ足りない・・・。
グググ・・・!!と私の身体がさらに巨大化していく・・・。
『う、うわぁぁ!!』
『きゃああ!踏み潰されるううう!』
『逃げろ!!巨人だ!!!』
『あああ・・・・なんて神々しぃ・・・んだ』
巨大化する度に信仰心の流れ込む量が加速度的に増えていく!
私はその流れ込む快感に耐えきれず、喘ぎ声をいつのまにか出していた。
「あふん・・・ああ、凄い・・・いい!・・・」
・・・あまりにもそれは甘美な力の奔流だった。
「ああ、もっと・・・もっと頂戴!私の信仰心を!」
そう言って私はさらに巨大化を続けた。そしてついには1kmを超える大きさに巨大化したのだった・・・。
もう地上の人々は私からしたら微生物のようにか弱く、小さな存在だろう。
そんな彼らから私に対する畏敬の念がひしひしと伝わってくる。
私はあまりにもいい気分になったので、さらに巨大化の力を解放した!
「ふふ・・・皆、もっと私に祈りを捧げなさい!もっともっと信仰心を捧げるのよ!!」
そう言って私はさらに大きくなっていく・・・。
『女神様だ!!女神様が降臨されたんだっ!!』
と彼らは口々に叫ぶ。
彼らからの信仰心と私に捧げられる祈りの声がさらに力となり、私はより巨大化する・・・!
そして、私はついに人間の2000倍・・・3600メートルの大巨人になったのだ!
そこで私は一旦巨大化をストップさせる。
『う・・・うわぁぁぁ!!』
『な、なんだあれ!?』
『で、でかすぎるっ!!』
と人々は驚愕の声を上げる。
私が地上を見下ろすと、そこには私を呆然と見上げる人々の姿が映っていた。
そんな彼らの様子を見て私の嗜虐心はさらに刺激されてしまう。
「ふふっ・・・踏み潰しちゃおうかな~・・・」と言って私はニヤリと笑う。
そしてそのまま彼らの頭上で足を振りかざす。もちろん、実際に踏み降ろすことはしない。ただ、ポーズを取るだけだ。
しかし、それだけでも彼らにとっては十分すぎるほどの恐怖だろう・・・その証拠に大多数の街の人間は悲鳴を上げて逃げ惑っている。
そして、一部の人々は跪き、私に祈りを捧げている様だ・・・。
その様はまさに神を崇める信者そのものの姿だった。
そんな彼らの反応を見て私はさらに興奮していた!
「ほらっ!不敬な奴は踏み潰すわよ!!跪け!!!」と私は雷鳴を轟かせるかのように人々に告げた。
そして今度は足を振り上げた状態から踏み降ろしていく。
すると私の巨大な足が雲を突き抜け、地上すれすれまで届いたのだ!その大きさはもはや山と見紛う程である。
そんな巨大な足を目の当たりにして人々は恐れおののくのだった・・・。
『う、うわぁぁ!!こ、殺されるっ!!』
『ひいいいいっ!』
と人々は悲鳴を上げる。
街の上空で足をゆっくりと旋回させると、蜘蛛の子を散らすかのように、人々が我先にと私の足から逃げていく。
「ふふっ・・・大丈夫よ。実際に踏み潰したりはしないから安心してちょうだい?」と言って私は笑みを浮かべた。
その言葉に嘘はない。ただ単にこの興奮をもう少し味わいたかっただけだ。そして私自身も女神として人々を見下ろすのがとても楽しかったのだ。
(ふふふ、でもまあ、今日はこれくらいにしておこうかな・・・)
心のなかでそう思いながら、私は満足気に笑う。
巨大な女神の姿を人々の前に見せるだけで、多くの信仰心を得られることが分かった。
今日の収穫としてはこれで十分だろう。
さらに巨大化することも出来そうだが、それは今後の楽しみにとっておくとしよう・・・。
そして、私は眼下にいる小さき人々に向けて再度告げたのだ。
「皆、女神である私の姿をその目に焼き付けたかしら?これからは私に信仰を捧げなさい!」
「もし、貴方達が私の敬虔な信徒になったのならば”恩寵”を授けてあげる・・・」
「・・・だけどもし私に不敬を働くというのなら・・・」
そこまで言った私は両手を腰に当てニヤリと笑いながら、再び大きく足を振り上げた。
そして、その巨大な足を地面に近づけていく・・・。
私の足の下では何千もの大勢の人々が『ああっ・・・!』と悲鳴を上げていた。
「・・・女神の裁きを受けることになるわよ?」と私は胸を張りながら高らかにそう宣言したのだった。
そして、私はゆっくりと地上から離れ上昇をしていく。
「ふふっ、じゃあ私はそろそろ失礼するわね。ごきげんよう・・・」
私は最後にそう言うと、見上げる人々にウインクをして、そのまま飛び去ったのだった・・・。
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