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スイセンの花
1.ラナンキュラス
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花と花言葉を題材にしたお話です。
花言葉が分からないとよく分からない表現が出てきたりするので、そういう時はタイトルを見てくださいませ。そういうお話です。
どんなもんかと思って参加してみたけど、期待はずれだな。
「ねぇ、さっきから見てたけど、可愛いね」
後ろから声を掛けられて振り返る。青い名札を付けた背の高い男が立っていた。
俺もそんなに低い方じゃないけど頭一つ上、多分180㎝は超えてるだろう。
一応礼儀として愛想笑いを浮かべた。
「ありがとう。あなたも、かっこいいね」
いかにも、「俺、筋肉質です!」てのをアピールするみたいに身体に沿った薄いTシャツ。「爽やかです!」とでも言いたげな、短い髪に、胡散臭い笑顔。
男は俺の赤い名札をチラ、と確認してから、ニッコリとわざとらしいくらい爽やかな笑みを浮かべた。
…40点。
そもそも俺はいかにもゲイですみたいなムキムキは好みじゃない。減点20。それに加えてそれがポイントだと思ってるナルシズム。減点30。腕時計がパチもん。減点10。
「よかったらさ、この後、二人でどこか行かない?」
即物的すぎる。減点20。
「ごめんね。この後はもう予定が決まってるんだ」
さっさと別れてとっとと他を探すに限る。
「じゃあ、連絡先だけでも」
未練がましい。減点20。
良かったね。逆満点。これ以上話すとマイナスになるけどいいのかな?
「また、ご縁があればね」
ご縁なんかねーけどな。
相手も体のいい断り文句だと察したんだろう。少しだけ嫌そうな顔をして「じゃあ、またね」と、とっとと次の獲物を探しに行った。
某所、某ホテル内会場。
俺、白鳥 薫は結構大規模なカップリングパーティーに来ていた。
タチは青い名札。ネコは赤い名札。ついでに言ったらリバは黄色。
名札でポジションを確認しながら歓談と言う名の狩りをしている。
真面目に相手を探している人には悪いけど、そんなもん身体の相性あってのもんだろってのが持論だ。
ママに言われて来てみたものの、結局規模が大きいゲイバーみたいなもんだな。
あぁ、タチだと思って声掛けたらネコだったとか言うお互い気まずいっすねっていうのがないのだけは唯一救いだ。
俺もよくある。
俺は正真正銘爪の先までネコだ。抱くのは男も女も無理。なんというか、捕食されてる感じがして無理。フェラなんてまさにそれ。恐怖すら感じる。
でも結構背があるし、職業柄、いかにもネコですっていうおっとりしたタイプでもない。もちろんオネェでもない。
ごく暗い茶色に染めて少しパーマをあてたツーブロックのショート。
ちょっと個性を演出する太いセルフレームの丸眼鏡。伊達だけどな。俺の仕事は印象に残ってなんぼだ。
切れ長の二重の目に薄い唇。よくエロいって言われる、唇の左下にあるほくろがチャームポイント。
可愛い系というよりカッコいい系。弛まない程度に鍛えてるからどちらかと言うとがっしり系。細マッチョってやつ?そこまでじゃないか。
タチからしたら声掛けにくいだろうし、ネコからしたらタチに見えるんだろう。
出会い系でネコって登録してんのににゃーにゃーにゃーにゃー連絡がくるし、タチから連絡がきたかと思えばさっきみたいな自信満々の熊ばっかり。森に帰れ。
俺は俺みたいなのが好みなんだよ。ゲイゲイしくない、社会に溶け込んで、女からも秋波を送られるような。
今までそういう相手がいなかったわけじゃない。けど、大体2.3回ヤッたらお互い飽きてフェードアウトするっていう行きずりのテンプレで関係が終わるのがいつものパターン。
いい加減一人に絞りたい気持ちもあるけど、ここの所あまりにも戦果に乏しくてゲイバーのママに愚痴ったら紹介されたのが今日のパーティーというわけだ。
一応パーティーらしくカジュアルなスーツで来てはいるが、周りを見渡してみれば服装は結構温度差がある。
俺みたいにスーツで来てる奴もいれば、デニムにTシャツという「ちょっとコンビニ行ってくるわ」みたいな奴もいる。なんなんだろうね、TPOって。
これは失敗だったわ。時間の無駄。これなら出会い系漁ってた方がマシだった。もう帰りたい。
でももしかしたら理想のタチが見てるかもしれない。あからさまに失望した風を出すわけにもいかず、こっそり溜息を吐いたところでアナウンスが入った。
自由歓談は一旦おしまいってことで、狭い二人掛けのテーブルに座るよう指示された。
ここからは1対1で少しの時間ずつ全員と会話するらしい。
チン、とベルがなったらあと3分。連絡先を交換するなりしないなりして、タチが時計回りに隣の席に移動して、次の相手が前に座る。総当たり戦だ。これはしんどい。
はっきり言って、状況は変わらなかった。
この後どう?と誘われ、断ると連絡先を聞かれ、それもニッコリ断ると嫌な顔をされる。ちょっとくらい隠せよ。まぁ、それは俺もか。
いい加減うんざりしてきた頃、ちょっと毛色の違うタチが前に座った。
「よ、ろしく、お願いします」
気弱そうな声に興味を惹かれて相手をじっくり観察する。
…、20点くらい?
まず俯いていて顔が見えない。見るからにパッとしない。背は、座ってるからよくわからないけど、多分俺と同じか少し高いかもしれない。すっきりした体格は嫌いじゃないけど、肌が白すぎる。
別に日サロ行ってますみたいな真っ黒な奴が好きってわけじゃないけど、日光って知ってる?と心配するような白さだ。
「顔、見えないよ?」
小首を傾げてそう声を掛けると、相手はハッとしたように顔を上げた。
瞳まで隠してしまいそうな長い前髪と、耳を覆った横髪。一昔前に流行ったハーフフレームのダサい眼鏡。せめて横髪を耳にかければ多少すっきりするだろうに。
おや、顔はまぁまぁ男前?
覗き込んだ目はすっきりした一重で、ちょっと険がある。結構キツめの顔だ。でもその強い目はおどおどと逸らされている。磨いたら光るのが分かる分、残念。
服装は、僕、量販店産ですって主張してる丸襟のTシャツに、とりあえず羽織ってきましたって風なジャケット。それがまた野暮ったいこと。どこで買ったのか逆に聞きたくなる。
「ご、ごめんね。緊張しちゃって」
そう言ってまた目を逸らす。
でも、今まで「タチの俺様」みたいな奴ばっかりで食傷気味だったから、コレは新鮮だ。
ここは俺がリードしてあげましょうか。
「初めまして、お名前は…、…しゅぜい?」
青い名札をそのまま読み上げようとして。櫟 主税。まったく読めない。
「ちから。いちのき、ちからです。読めないんだよね。僕の名前」
困惑する俺に、彼ははにかんで長い前髪を少し横に掻き上げた。
その顔はちょっと可愛いかった。
「えっと、しらとり、かおる、さん?すごいな。白鳥さんって初めて会った。それに綺麗な名前、だ、ね…」
思わず口をついた、という具合なんだろう。言いながらしどろもどろになってまた俯く様子にちょっと好奇心が沸いた。
こういうタチもいるのか。それが分かったという意味では参加してよかったのかな。
まぁ、そういう相手としてはナイ。けど、ちょっと揶揄うくらいなら楽しいかもしれない。
「主税はどういうのがタイプ?俺は?」
色目を使って流し目を送ってみる。
彼は途端に赤くなって一層俯いてしまった。もうそれ以上俯けないだろってくらい。
これは、可愛いぞ。新しい世界が開けそうだ。
「その、すごく」
素直に認めるあたりも好印象。
もうちょっと虐めたいな、と思ったところで交代を告げる3分前のベルがチン、と鳴った。
「ね、連絡先教えて。もっと話したいな」
気付けば自分から声を掛けていた。
花言葉が分からないとよく分からない表現が出てきたりするので、そういう時はタイトルを見てくださいませ。そういうお話です。
どんなもんかと思って参加してみたけど、期待はずれだな。
「ねぇ、さっきから見てたけど、可愛いね」
後ろから声を掛けられて振り返る。青い名札を付けた背の高い男が立っていた。
俺もそんなに低い方じゃないけど頭一つ上、多分180㎝は超えてるだろう。
一応礼儀として愛想笑いを浮かべた。
「ありがとう。あなたも、かっこいいね」
いかにも、「俺、筋肉質です!」てのをアピールするみたいに身体に沿った薄いTシャツ。「爽やかです!」とでも言いたげな、短い髪に、胡散臭い笑顔。
男は俺の赤い名札をチラ、と確認してから、ニッコリとわざとらしいくらい爽やかな笑みを浮かべた。
…40点。
そもそも俺はいかにもゲイですみたいなムキムキは好みじゃない。減点20。それに加えてそれがポイントだと思ってるナルシズム。減点30。腕時計がパチもん。減点10。
「よかったらさ、この後、二人でどこか行かない?」
即物的すぎる。減点20。
「ごめんね。この後はもう予定が決まってるんだ」
さっさと別れてとっとと他を探すに限る。
「じゃあ、連絡先だけでも」
未練がましい。減点20。
良かったね。逆満点。これ以上話すとマイナスになるけどいいのかな?
「また、ご縁があればね」
ご縁なんかねーけどな。
相手も体のいい断り文句だと察したんだろう。少しだけ嫌そうな顔をして「じゃあ、またね」と、とっとと次の獲物を探しに行った。
某所、某ホテル内会場。
俺、白鳥 薫は結構大規模なカップリングパーティーに来ていた。
タチは青い名札。ネコは赤い名札。ついでに言ったらリバは黄色。
名札でポジションを確認しながら歓談と言う名の狩りをしている。
真面目に相手を探している人には悪いけど、そんなもん身体の相性あってのもんだろってのが持論だ。
ママに言われて来てみたものの、結局規模が大きいゲイバーみたいなもんだな。
あぁ、タチだと思って声掛けたらネコだったとか言うお互い気まずいっすねっていうのがないのだけは唯一救いだ。
俺もよくある。
俺は正真正銘爪の先までネコだ。抱くのは男も女も無理。なんというか、捕食されてる感じがして無理。フェラなんてまさにそれ。恐怖すら感じる。
でも結構背があるし、職業柄、いかにもネコですっていうおっとりしたタイプでもない。もちろんオネェでもない。
ごく暗い茶色に染めて少しパーマをあてたツーブロックのショート。
ちょっと個性を演出する太いセルフレームの丸眼鏡。伊達だけどな。俺の仕事は印象に残ってなんぼだ。
切れ長の二重の目に薄い唇。よくエロいって言われる、唇の左下にあるほくろがチャームポイント。
可愛い系というよりカッコいい系。弛まない程度に鍛えてるからどちらかと言うとがっしり系。細マッチョってやつ?そこまでじゃないか。
タチからしたら声掛けにくいだろうし、ネコからしたらタチに見えるんだろう。
出会い系でネコって登録してんのににゃーにゃーにゃーにゃー連絡がくるし、タチから連絡がきたかと思えばさっきみたいな自信満々の熊ばっかり。森に帰れ。
俺は俺みたいなのが好みなんだよ。ゲイゲイしくない、社会に溶け込んで、女からも秋波を送られるような。
今までそういう相手がいなかったわけじゃない。けど、大体2.3回ヤッたらお互い飽きてフェードアウトするっていう行きずりのテンプレで関係が終わるのがいつものパターン。
いい加減一人に絞りたい気持ちもあるけど、ここの所あまりにも戦果に乏しくてゲイバーのママに愚痴ったら紹介されたのが今日のパーティーというわけだ。
一応パーティーらしくカジュアルなスーツで来てはいるが、周りを見渡してみれば服装は結構温度差がある。
俺みたいにスーツで来てる奴もいれば、デニムにTシャツという「ちょっとコンビニ行ってくるわ」みたいな奴もいる。なんなんだろうね、TPOって。
これは失敗だったわ。時間の無駄。これなら出会い系漁ってた方がマシだった。もう帰りたい。
でももしかしたら理想のタチが見てるかもしれない。あからさまに失望した風を出すわけにもいかず、こっそり溜息を吐いたところでアナウンスが入った。
自由歓談は一旦おしまいってことで、狭い二人掛けのテーブルに座るよう指示された。
ここからは1対1で少しの時間ずつ全員と会話するらしい。
チン、とベルがなったらあと3分。連絡先を交換するなりしないなりして、タチが時計回りに隣の席に移動して、次の相手が前に座る。総当たり戦だ。これはしんどい。
はっきり言って、状況は変わらなかった。
この後どう?と誘われ、断ると連絡先を聞かれ、それもニッコリ断ると嫌な顔をされる。ちょっとくらい隠せよ。まぁ、それは俺もか。
いい加減うんざりしてきた頃、ちょっと毛色の違うタチが前に座った。
「よ、ろしく、お願いします」
気弱そうな声に興味を惹かれて相手をじっくり観察する。
…、20点くらい?
まず俯いていて顔が見えない。見るからにパッとしない。背は、座ってるからよくわからないけど、多分俺と同じか少し高いかもしれない。すっきりした体格は嫌いじゃないけど、肌が白すぎる。
別に日サロ行ってますみたいな真っ黒な奴が好きってわけじゃないけど、日光って知ってる?と心配するような白さだ。
「顔、見えないよ?」
小首を傾げてそう声を掛けると、相手はハッとしたように顔を上げた。
瞳まで隠してしまいそうな長い前髪と、耳を覆った横髪。一昔前に流行ったハーフフレームのダサい眼鏡。せめて横髪を耳にかければ多少すっきりするだろうに。
おや、顔はまぁまぁ男前?
覗き込んだ目はすっきりした一重で、ちょっと険がある。結構キツめの顔だ。でもその強い目はおどおどと逸らされている。磨いたら光るのが分かる分、残念。
服装は、僕、量販店産ですって主張してる丸襟のTシャツに、とりあえず羽織ってきましたって風なジャケット。それがまた野暮ったいこと。どこで買ったのか逆に聞きたくなる。
「ご、ごめんね。緊張しちゃって」
そう言ってまた目を逸らす。
でも、今まで「タチの俺様」みたいな奴ばっかりで食傷気味だったから、コレは新鮮だ。
ここは俺がリードしてあげましょうか。
「初めまして、お名前は…、…しゅぜい?」
青い名札をそのまま読み上げようとして。櫟 主税。まったく読めない。
「ちから。いちのき、ちからです。読めないんだよね。僕の名前」
困惑する俺に、彼ははにかんで長い前髪を少し横に掻き上げた。
その顔はちょっと可愛いかった。
「えっと、しらとり、かおる、さん?すごいな。白鳥さんって初めて会った。それに綺麗な名前、だ、ね…」
思わず口をついた、という具合なんだろう。言いながらしどろもどろになってまた俯く様子にちょっと好奇心が沸いた。
こういうタチもいるのか。それが分かったという意味では参加してよかったのかな。
まぁ、そういう相手としてはナイ。けど、ちょっと揶揄うくらいなら楽しいかもしれない。
「主税はどういうのがタイプ?俺は?」
色目を使って流し目を送ってみる。
彼は途端に赤くなって一層俯いてしまった。もうそれ以上俯けないだろってくらい。
これは、可愛いぞ。新しい世界が開けそうだ。
「その、すごく」
素直に認めるあたりも好印象。
もうちょっと虐めたいな、と思ったところで交代を告げる3分前のベルがチン、と鳴った。
「ね、連絡先教えて。もっと話したいな」
気付けば自分から声を掛けていた。
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