【R18】BL短編集

【完結】開発事業は突然に【鬼畜/視姦】

21*

「ん゛、ぶ、んぐっ、ぅう゛んっ」
　喉の奥を突かれる度に脳が弾けて性器がひゅんひゅんする。
「ん゛～～～っ」
　押し付けられて肩がびくびくと跳ねる。
　高峰が動くたびに、ぐぽっ、ぐぶっと抉るような音が喉の奥から漏れてきて、その度に後頭部の内側がびりっと痺れた。
「脳を擽られるような快感だろう。これを繰り返すとそのうちここでイけるようになるぞ」
　その言葉にまた頭の深い所が痺れた。
　これ、やばい。そんなことあっちゃダメだ。そこは性感帯じゃない。
　そう思うのに、身体は勝手に快感を拾おうとして、唾液と一緒に高峰の亀頭を飲み込むように締め付ける。
「んう゛ぅッ、う゛ぅ゛っ、あ゛っ！お゛！」
　徐々に抽挿が速まってきて、断続的に喉を突かれる快感に頭がぴりぴり痺れ始めた。気付けばもう打ち止めだと思っていた性器が腹の真ん中で痛いくらいに存在を証明していて、高峰の抽挿に合わせて揺れている。
「っ、一度、出すぞ。腹に直接、出してやる…っ」
　一層深くまで押し込まれた性器から、喉の奥を流すような熱い奔流を感じた。それはねっとりしているのにそのまま食道を勢いよく流れ落ちて、さっき飲んだワインの酒精のように胃を温めた。
「んん゛！んぅ゛うう゛～～～っ！」
　喉の奥まで串刺しにされて、脳に直接電気を流されているような痺れが走り抜けた。奥へ出された液体を飲み込もうと勝手に喉が動いて、嚥下する動きで一層高峰の存在感を感じてびくんと肩が跳ねる。
　視界がちかちかと明滅して、眩しさに涙が溢れてきた。
　こんな快感知らない。知らなかったし、知りたくなかった。
　やがて喉の奥で何度か跳ねた性器がずるりと音をたてるように口の中から出て行く。
「っ！げほっ！…え゛ッ、げふっ…!!」
　下を向いてえづくと、咳き込むのに合わせて飲み込み切れなかった涎と精液がだらだらと溢れ出てきた。それがぼたぼたとシーツに垂れるのを茫然と眺める。
「よかったな。奉仕で気持ち良くなれて。好きなだけしていいぞ」
　一度出したというのにまだ硬度と角度を保っている性器を見せつけるように撫でながら、高峰は意地悪く笑いながら俺の顎をくい、と持ち上げた。
「も、いや、許して…っ」
　これ以上されたら本当に喉でイかされるかもしれない。そんなことになったらもう引き返せない。ただでさえ、もう手遅れかもしれないんだ。
「なら、続きをしよう。慣らしてやるからそのびしょ濡れのシーツに仰向けになれ」
「っ…」
　羞恥心を煽るように言われて息が詰まる。
　高峰の言う通り、シーツはぐっしょりと湿っていて、手をつくとじわりと水分がしみだしてきた。気持ち悪い。
　気持ち悪いけど、疲れ切った身体を横にしてやりたくて指示に従う。
　腰回りに湿った冷たさを感じながら仰向けになって見上げると、高峰はどこから出したのかローションのボトルを手に傾けていた。
「……っ」
　いよいよ、そういう事らしい。固唾を飲んでその様子を眺める。
「膝を抱えて腰を上げろ。触りやすいように股を開け」
　その体勢を想像してかっと頭に血が上った。
　できるわけない。そんな、はしたなくて、情けない恰好。
　縋るように見つめてゆるく首を振ると、高峰は「はぁ」とため息をついた。
「結果は同じだと思うんだがなぁ。やらないならこのローションまみれの手でお前のペニスを扱き上げるぞ。泣いても叫んでも何も出なくなるまで搾り取ってやろうか。それから従順になったお前にもう一度同じ要求をする」
　その発言に血の気が引いた。想像するだけで恐ろしい。恥ずかしいのと悔しいのとで目尻が熱くなってきて、涙が滲む。
　結果は同じ。きっと高峰の言う通りだ。俺は多分最終的にその体勢をとらされる。
　諦めてのろのろと足を開いて、膝を抱えて、ベッドに身体を押し付けるようにして腰を上げた。
「っ、ひくッ」
　あまりの屈辱に嗚咽が込み上げてくる。滲んでいた涙がいよいよ丸くなってぽろりと目尻から零れた。