【R18】BL短編集

いろあす

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【完結】開発事業は突然に【鬼畜/視姦】

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「ふ、っく…ぅっ!」
 性器から込み上げてくる快感にがくがくと膝が笑う。もう限界が近くて、立っているのが辛い。こんなシチュエーションでみっともなくイってしまうなんてあっちゃならない。
 性器の奥がずくんと疼いて、外に向かおうとする衝動が駆け上がってくる。
「っ…!くぅ…!」
 ぐっと腹に力を込めて堪える。腰が引けて、トイレを我慢している子供のような体勢で射精感が過ぎ去るのを待つ。
 そこに新たな命令が掛けられた。
「身体を起こせ」
 無理だ。今身体を起こしたら射精を堪える力が足りなくなってしまう。
 でも言うことを聞かないと。
 二つの理性に挟まれて思考がくるくると混乱した。今はそんな事考えてる余裕なんてないのに。
 ふるふると首を振って無理だと訴えると、高峰はこんこん、と指先でデスクを叩いた。
「二度同じことを言わせるのか?」
 その声に情けや容赦は一切ない。いや、アイツからするとこう声を掛けたことが情け容赦なのかもしれない。
 跳ねる身体を必死で抑え込んでびくびく震えながら身体を起こす。
 もうすぐにでも出て行きたがっている熱を堪えるために性器の根本をぎっちりと握って出口を塞ぐように包み込んだ。まっすぐ立つことなんてできなくて、腰の引けた情けない姿で、でもできる限り命令に従うように顔を上げる。
 その様子を相変わらず意地悪気な微笑みを浮かべた表情で眺められて、羞恥心で全身が火を噴きそうなくらい熱くなった。
「手を動かせ。止めるな」
 無情な声が耳に届いて、下から出せない代わりとばかりにぽろぽろと涙が零れ落ちた。
 ダメ。無理。もう、少し撫でるだけで爆発してしまいそうなのに。
 出したい。頭の中は射精のことで一杯だ。だけど、理性と羞恥心がそれを必死で抑え込んでいる。いっそこの衝動に身を任せてしまいたい。でも、そうしてしまうと俺の人としての尊厳がどうしようもなく損なわれてしまう気がして、悲鳴を上げている理性がしがみ付いてくる。
 握り込んだ性器の先端からはだらだらと先走りが溢れていて、出口を塞いだ手を滑らせた。
「手を、止めるなと、言っている」
「~~~っ」
 逆らえない。
 そっと。根元はぎっちりと握り込んだまま、できる限り優しく右手で竿を扱く。敏感な所には触れないようにして、動かせという命令には背かないポーズを取る。
 その様子を見て高峰は「ふふ」と意地悪気な笑い声を漏らした。
「小賢しいことを。私がこの後どう言うか察するくらいはできるだろう?」
 察してる。察してはいるけど、少しでも時間を引き延ばして少しでもこの劣情を治めたい。
「も、許して…」
 必死で紡いだ言葉は痙攣し始めた腹に合わせて震えていた。
「握り込んでいる手を緩めて竿を扱け。亀頭を手のひらで撫でろ」
 絶望的な言葉に縋るように高峰を見ると、先ほどまでの意地悪気な微笑みは消えていて、何を考えているのかわからないような冷たい視線が突き刺さった。
 もう、覚悟を決めるしかないのか。
 手のひらを濡らす先走りは滴るほどになっていて、先端を包み込んだ手のひらを伝って指先からとろとろと床に垂れている。
「これ以上、待たせないで欲しいな」
 冷たい声に肩がびくりと震えた。
 怖い。
 声も、視線も、命令も、この先に見えている結果も。
 流れる涙が頬を伝って喉元まで濡らした。
 ぼろぼろと涙を零しながら、言われた通り手を緩めると、急速に込み上げてきた射精感に足ががくがくと震えた。
「ひぐっ、あ、ヤダ!やっあァっ」
 尻にぎゅっと力が入って、扱く間もなく手のひらに精液が迸る。重い射精感に身体がぎくんと強ばった。
 立っていられなくなって堪らず床に跪く。
 ずっと堪えていた射精の快感は強烈で、脳がびりびり痺れるようだった。
 それだけ堪えていた射精が1度だけで治まるわけもなく、2度、3度と腰が跳ねて立て続けに精液が噴き出す。
「あ、う…っ、ひん…!」
 全身がぶるぶる震えて甘い声が漏れた。
 そんな状態にずっと視線を感じて、情けなさと恥ずかしさで涙が止まらない。
 こんな、こんなのってない。
 ちゃんと契約書さえ読んでたら。わからないことを聞く勇気があれば。
 完全に契約書をよく読みもせずにサインした自分の落ち度なんだけど、たらればを考えずにはいられない。でも今更悔いてももう遅い。
「立て。そのままでいるならもう一度同じことをさせる」
 血の気が引いて、がくがく震える膝を叱咤して慌てて立ち上がった。そんなことできない。イッたあとの性器なんて、敏感すぎて自分の意志で扱くなんて絶対無理だ。それにこれ以上こんなことさせられたら精神が使い物にならなくなる。
「服を着てついて来い。5分だけ待ってやる」
 余韻に浸る時間は与えてくれないらしい。
 腹回りはべたべたなまま、よれよれになったシャツに腕を通す。
 片足で立つことなんてできなくて、俺は床に尻をつきながらズボンを履いた。

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