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禁秘
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アルと一緒に、結婚披露パーティーに出席していたフィアナは、アナからの
"ファーストダンス"の誘いに、その手をとった。
しかし、踊りだそうとして、自分が妖精で、人間と踊ったことが無い事を思い出した。
私のせいで、アルに恥をかかせるわけにいかない。
今からでも、止めた方が良いのかも。
「アル……私、言って無かったけど、踊った事が無いの」
ぞっと、アルに耳打ちする。
人間は簡単に踊っていだけど、初心者の私には難しいだろう。
下手だったらアルを失望するかもしれない。
「スッテプは良いから、私の手を放さない事。それと、足下ではなく私を見つめること。いいね」
「はい」
不安な私と違って、アルは さして気にする様子が無い。
心配だけどアルに任せよう。私に出来ることは限られている。素直に分かったと頷く。
アルがスッテプを踏み出した。フィアナはバランスを取りながら、転ばない様につま先立ちで、とっとっとと、歩くようにしてついて行く。
ロングドレスだから、こうしても見つからない。アルの足を踏まないし、姿勢も安定している。これで正解らしい。
(よかった……)
初めてのダンスで 緊張していたが、上手く踊れると分かると、その事が嬉しくて 楽しくて仕方ない。
今、夢が叶ったのだ。昔、葉っぱや花びらを相手に踊ったことがある。
でも、こんなに楽しくなかった。
人間の真似などして、何が楽しいのか分からないと皆が言っていたが、フィアナは羨ましくて仕方無かった。
『あんなふうに笑顔になるのは、きっと魔法がかかってるんだ』 そう思っていたけれど、本当だった。だって、私も笑顔だから。
リラックスしてリードを任せて踊っていると、アルが意味有り気な表情を浮かべた。
悪戯を思いついた人みたいな顔だ。
共犯者になるのかと思うと、ハラハラドキドキする。
(何? 何をする気なの? )
そう思っていると、踊りが変わる。
前に行ったり、後ろに行ったり、横に行ったり、ターンや複雑なステップを踏み始めた。
(悪戯って、これだったのね)
負けてられないとついて行くと、アルが私をクルリと一回転させる。
スカートが、傘みたいに回る。
それが面白くて声が出る。
「ふふっ」
するとアルが、くすりと笑う。そして、右に左に私をクルクルと回転させる。 回るたびに、笑みが増えていく。気づけば口角を思い切り上げて声を出して笑っている。
私に、つられるようにアルも声を出して笑っている。
何で笑っているのか自分でも分からない。ただ、自分が大声で笑っていることに気づいて、また笑ってしまう。
そんなことの繰り返し。
バイオリンやピアノの音、周りからの囃子たてる声、溢れて出す笑い声、笑顔の花婿、豪華なウエディングドレス。その全てが私を満たしてくれる。
しっかりと手を繋いでいる私たちの周りを、景色が流れて何が何だかわからなくなる。それでかまわない。
アルが手をつないでいてくれれば、それで十分。
私たちを中心に 次第に他にも踊る人が増えて、グルグルと回るロンド。
皆が楽しそうに笑い踊る。
その事が私を楽しくさせる。
(ああ、これが幸せなのだ……)
何が楽しいのか、はっきりとしない。
ただ理屈抜きに楽しくて仕方ない。
“幸福”そうお母さんが言っていた。人間は自分が幸福だと温かく優しいオーラを出すと。まさに今がそれだ。私の周りには幸せのオーラが溢れ、自分からもオーラが出ている。
他の人の幸せが自分を幸せにする。お母さんとの穏やかな幸せではなく、弾むような軽やかな心躍る幸せ。
フィアナは初めて人間の"幸福"を実感していた。
*****
ビビアンはアルフォンの 家を探しているうちに迷子になっていた。何か分かる場所を探そうとしているうちに、自分の家を見つけた。
一目、両親の姿を見たいと中を覗き込む。
( ……… )
居間のソファーで、着替えもせずに項垂れてお互いに、肩を寄せ合って支え合っている。そんな両親の姿に、自分がとんでも無い事をしてしまったと改めて思い知らされる。
罪の重さを唇を噛みしめて耐える。
(画家になりたい。ただ、それだけだったのに……)
今頃は、散々怒られて自室で反省しているはずだったのに……。まさか、こんな事になるなんて誰も想像していなかった。
(ああ、どうして……逃げてしまったのだろう)
こんなふうに姿を消すつもりはなかった。
現実は厳しく両親を無意味に悲しませる結果になってしまった。胸が押しつぶされているように重く苦しくて痛む。窓の桟に停まると窓ガラスに額を押し付ける。
運命のいたずらに為す術もなく、後悔の涙が溢れる。ただ、涙が溢れる。
「ごめんなさい……」
小さな声で謝ったが、その声は夜に吸い込まれて誰にも届かない。
*****
フィアナは座って皆が楽しそうな様子を眺めていた。
(これって、いつまで続くんだろう……)
踊ったせいか、さっきより足の痛みが強くなった。
隣に座っているアルを横目で見ながら気付かれない様に靴を脱ぐ。
さっきは赤くなっているだけだったけど……。血が出ているかも知れない。見たくないけど……。
確認したほうがいいだろう。
足を見ようとテーブルクロス掴むと、
クイッ、クイッと、指を動かして手の中に集める。
横目でアルを見る。大丈夫。気づいてない 。すっとテーブルクロスを掴んだ手を持ち上げようとしたが、それより早く誰がにテーブルクロスが捲られた。
(えっ?)
驚いて相手を見るとアルだった。
不味い!
慌てて足を隠そうと脱ぎ捨てた靴を履こうとしたが、
私の靴をアルが拾う。
フィアナは、アルの手にある自分の靴から、アルへと視線を動かす。
内心バレてしまった事に、がっかりする。
(絶対気づかないと思ったのに ……)
アルに向かって硬い笑みを浮かべて、返してほしいと手を出す。
しかし、アルが首を振って断ると、私の靴を持ったまま立ち上がった。何がしたいのかわからず、行動を目で追う。
(私の靴をどうするの? )
「部屋に戻ろう」
そう言うと私をヒョイと抱き上げる。
「えっ? でもまだ、皆さんいますよ」
披露宴なのだから、主役の私たちが抜けて良いの?
小首を傾げる。
しかし、アルは誰にも何も告げずに、私を抱きかかえて歩き出した。
すると、背後で口笛や私たちを冷やかす声がする。
なんで騒いでいるの? ゲストたちを見るが、怒りの赤いオーラじゃない。
(どういうこと? 全くわからない)
「いいのさ。それがお約束だから」
約束って、何の約束? どんな約束か
知りたくてアルを見ると耳のふちが赤くなっている。ますます分からなくて首をひねる。
「お約束? 」
「 ……… 」
尋ねてもアルは 何も言わず 歩き続ける。
さっきの部屋に戻るとアルが壊れ物を扱うように、そっとベッドに私を下ろす。そして、もう一方の靴を脱がせると、二つ揃えて置く。
隣に座ると、気づかうように私を見つめる。私もアルにお疲れさまと見つめる。 それから、私の手を取ってさすりながら、アルが優しい言葉を掛けてくれた。
「疲れたろう。メイドに頼んで湯あみの用意をさせる。その後、手当をしよう」
そう言って心配そうに、私の足を見る。
「湯あみ?」
手当は分かるけど、湯あみって何?
「ああ、湯浴みが終わったら、
この薬を塗って……」
アルがポケットから 小さな入れ物を外へ出すとそれを私に見せようと此方を見たが突然立ち上がる。
その目が私では無い何処かを見ている。 大きく見開いた瞳 蒼白な顔 驚く
いったい急にどうしての?
「アル?」
声を掛けると、ビクッとして 薬の入った容器がアルの手から転がり落ちる。コロコロと転がってベッドの脚にぶつかって止まる。
それを拾おうとせず、アルが 震える指で私の後ろの方を指さす。
"ファーストダンス"の誘いに、その手をとった。
しかし、踊りだそうとして、自分が妖精で、人間と踊ったことが無い事を思い出した。
私のせいで、アルに恥をかかせるわけにいかない。
今からでも、止めた方が良いのかも。
「アル……私、言って無かったけど、踊った事が無いの」
ぞっと、アルに耳打ちする。
人間は簡単に踊っていだけど、初心者の私には難しいだろう。
下手だったらアルを失望するかもしれない。
「スッテプは良いから、私の手を放さない事。それと、足下ではなく私を見つめること。いいね」
「はい」
不安な私と違って、アルは さして気にする様子が無い。
心配だけどアルに任せよう。私に出来ることは限られている。素直に分かったと頷く。
アルがスッテプを踏み出した。フィアナはバランスを取りながら、転ばない様につま先立ちで、とっとっとと、歩くようにしてついて行く。
ロングドレスだから、こうしても見つからない。アルの足を踏まないし、姿勢も安定している。これで正解らしい。
(よかった……)
初めてのダンスで 緊張していたが、上手く踊れると分かると、その事が嬉しくて 楽しくて仕方ない。
今、夢が叶ったのだ。昔、葉っぱや花びらを相手に踊ったことがある。
でも、こんなに楽しくなかった。
人間の真似などして、何が楽しいのか分からないと皆が言っていたが、フィアナは羨ましくて仕方無かった。
『あんなふうに笑顔になるのは、きっと魔法がかかってるんだ』 そう思っていたけれど、本当だった。だって、私も笑顔だから。
リラックスしてリードを任せて踊っていると、アルが意味有り気な表情を浮かべた。
悪戯を思いついた人みたいな顔だ。
共犯者になるのかと思うと、ハラハラドキドキする。
(何? 何をする気なの? )
そう思っていると、踊りが変わる。
前に行ったり、後ろに行ったり、横に行ったり、ターンや複雑なステップを踏み始めた。
(悪戯って、これだったのね)
負けてられないとついて行くと、アルが私をクルリと一回転させる。
スカートが、傘みたいに回る。
それが面白くて声が出る。
「ふふっ」
するとアルが、くすりと笑う。そして、右に左に私をクルクルと回転させる。 回るたびに、笑みが増えていく。気づけば口角を思い切り上げて声を出して笑っている。
私に、つられるようにアルも声を出して笑っている。
何で笑っているのか自分でも分からない。ただ、自分が大声で笑っていることに気づいて、また笑ってしまう。
そんなことの繰り返し。
バイオリンやピアノの音、周りからの囃子たてる声、溢れて出す笑い声、笑顔の花婿、豪華なウエディングドレス。その全てが私を満たしてくれる。
しっかりと手を繋いでいる私たちの周りを、景色が流れて何が何だかわからなくなる。それでかまわない。
アルが手をつないでいてくれれば、それで十分。
私たちを中心に 次第に他にも踊る人が増えて、グルグルと回るロンド。
皆が楽しそうに笑い踊る。
その事が私を楽しくさせる。
(ああ、これが幸せなのだ……)
何が楽しいのか、はっきりとしない。
ただ理屈抜きに楽しくて仕方ない。
“幸福”そうお母さんが言っていた。人間は自分が幸福だと温かく優しいオーラを出すと。まさに今がそれだ。私の周りには幸せのオーラが溢れ、自分からもオーラが出ている。
他の人の幸せが自分を幸せにする。お母さんとの穏やかな幸せではなく、弾むような軽やかな心躍る幸せ。
フィアナは初めて人間の"幸福"を実感していた。
*****
ビビアンはアルフォンの 家を探しているうちに迷子になっていた。何か分かる場所を探そうとしているうちに、自分の家を見つけた。
一目、両親の姿を見たいと中を覗き込む。
( ……… )
居間のソファーで、着替えもせずに項垂れてお互いに、肩を寄せ合って支え合っている。そんな両親の姿に、自分がとんでも無い事をしてしまったと改めて思い知らされる。
罪の重さを唇を噛みしめて耐える。
(画家になりたい。ただ、それだけだったのに……)
今頃は、散々怒られて自室で反省しているはずだったのに……。まさか、こんな事になるなんて誰も想像していなかった。
(ああ、どうして……逃げてしまったのだろう)
こんなふうに姿を消すつもりはなかった。
現実は厳しく両親を無意味に悲しませる結果になってしまった。胸が押しつぶされているように重く苦しくて痛む。窓の桟に停まると窓ガラスに額を押し付ける。
運命のいたずらに為す術もなく、後悔の涙が溢れる。ただ、涙が溢れる。
「ごめんなさい……」
小さな声で謝ったが、その声は夜に吸い込まれて誰にも届かない。
*****
フィアナは座って皆が楽しそうな様子を眺めていた。
(これって、いつまで続くんだろう……)
踊ったせいか、さっきより足の痛みが強くなった。
隣に座っているアルを横目で見ながら気付かれない様に靴を脱ぐ。
さっきは赤くなっているだけだったけど……。血が出ているかも知れない。見たくないけど……。
確認したほうがいいだろう。
足を見ようとテーブルクロス掴むと、
クイッ、クイッと、指を動かして手の中に集める。
横目でアルを見る。大丈夫。気づいてない 。すっとテーブルクロスを掴んだ手を持ち上げようとしたが、それより早く誰がにテーブルクロスが捲られた。
(えっ?)
驚いて相手を見るとアルだった。
不味い!
慌てて足を隠そうと脱ぎ捨てた靴を履こうとしたが、
私の靴をアルが拾う。
フィアナは、アルの手にある自分の靴から、アルへと視線を動かす。
内心バレてしまった事に、がっかりする。
(絶対気づかないと思ったのに ……)
アルに向かって硬い笑みを浮かべて、返してほしいと手を出す。
しかし、アルが首を振って断ると、私の靴を持ったまま立ち上がった。何がしたいのかわからず、行動を目で追う。
(私の靴をどうするの? )
「部屋に戻ろう」
そう言うと私をヒョイと抱き上げる。
「えっ? でもまだ、皆さんいますよ」
披露宴なのだから、主役の私たちが抜けて良いの?
小首を傾げる。
しかし、アルは誰にも何も告げずに、私を抱きかかえて歩き出した。
すると、背後で口笛や私たちを冷やかす声がする。
なんで騒いでいるの? ゲストたちを見るが、怒りの赤いオーラじゃない。
(どういうこと? 全くわからない)
「いいのさ。それがお約束だから」
約束って、何の約束? どんな約束か
知りたくてアルを見ると耳のふちが赤くなっている。ますます分からなくて首をひねる。
「お約束? 」
「 ……… 」
尋ねてもアルは 何も言わず 歩き続ける。
さっきの部屋に戻るとアルが壊れ物を扱うように、そっとベッドに私を下ろす。そして、もう一方の靴を脱がせると、二つ揃えて置く。
隣に座ると、気づかうように私を見つめる。私もアルにお疲れさまと見つめる。 それから、私の手を取ってさすりながら、アルが優しい言葉を掛けてくれた。
「疲れたろう。メイドに頼んで湯あみの用意をさせる。その後、手当をしよう」
そう言って心配そうに、私の足を見る。
「湯あみ?」
手当は分かるけど、湯あみって何?
「ああ、湯浴みが終わったら、
この薬を塗って……」
アルがポケットから 小さな入れ物を外へ出すとそれを私に見せようと此方を見たが突然立ち上がる。
その目が私では無い何処かを見ている。 大きく見開いた瞳 蒼白な顔 驚く
いったい急にどうしての?
「アル?」
声を掛けると、ビクッとして 薬の入った容器がアルの手から転がり落ちる。コロコロと転がってベッドの脚にぶつかって止まる。
それを拾おうとせず、アルが 震える指で私の後ろの方を指さす。
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