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舞踏
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ビビアンは生け垣の精霊のアドバイスに従って、目を瞑ると顔を上にして羽を必死に動かした。
下を見ながら飛ぶなんて絶対できない。だからといって、周りの景色を見ながら飛ぶ事もできない。となると、目を閉じるしかない。空に向かって飛んでは見たものの……。
どれ位の高さまで飛んでいるか分からない。
(これくらい飛べば大丈夫かしら?)
適当に見当をつけて止まる。
目を開けるのかと考えると、今にも心臓が口から出そう。ドキドキと、脈打つ心臓の音が頭に鳴り響いて何も考えられない。
それでも勇気をかき集めて、恐る恐る目を開けて下を見る。
「高い! 」
思ったより家が小さくなっている。
希望としては屋根より少し高い程度だったのに……。どうしてこんな高い所まで飛んでいるの。
そう 自覚した途端、 いつものように膝に力が入らない。
クラリと目眩がして体が傾く。
「キャッ」
落ちる!
怖さに目を瞑ったが、逆効果で余計怖い。両手を組むと祈るように
(あなたは人間じゃないわ。妖精なのだから平気なはず。落ち着いて。落ち着いて……)
と、自分に言い聞かせる。
手汗を服で拭きながら、下を見て愕然とした。街並みが更に小さくなっている。
(何故? )
飛んだつもりは無かったのに……。風に飛ばされたの?
下を見ると心なしか、さっきより高くなったような……。どうして上へ、勝手に移動してしまうのだろう。原因を探ろうと、キョロキョロすると自分の羽が目に入った。
「? ………私! 」
そう言って自分を指差す。
気が抜ける。何かに掴まっている訳じゃないし、ホバリングしようとしている訳じゃないんだから、普通に上に進む。少し考えれは分かりそうなものだ。自分の愚かさにガッカリして俯く。しかも、眼下に広がる住宅街を見てハッとする。
そこには地図そっくりの街並みが広がっている。
「はぁ~」
本日二回目のガッカリ。何てバカなの。頭を抱える。
こんな事に気付かないなんて。空が飛べるのだから道順なんて無視して、一直線に進めば、もうとっくにアルフォンの家に着いていた。
それを いちいち角を曲がったりして……。
「はぁ~」
物凄く無駄な時間を過ごしたのかと思うと、呆れるより悲しい……。
でもすぐに自分を擁護する。
仕方ないじゃない。今朝まで人間だったんだもの。妖精の考えなんて思いつくはず無いじゃない。そう、例え遅かったとしても気付いたんだから、これから同じ失敗をしたければ良いだけの事よ。
「さあ、アルフォンの家に行きましょう」
そう気持ちを切り替え、向かおうと 見上げると空は茜色に染まっていた。 太陽が沈もうとしている。
( ……… )
時間が結構かかってしまった。早く行行こう。でないと、どんどん夜に塗り変わってしまう。
その時ふと、生垣の精霊に言われた言葉を思い出す。
『夜は危険だから、飛ばない方がいい』
大丈夫。まだ日は沈んでいない。そう思って出発したが、気づくとすぐそこまで闇が近づいていた。
道順を変えても、肝心の飛ぶスピードが遅くては無理だ。 それでも、アルフォンの家に向かって飛び続けていたが、 いよいよ暗くなってしまった。
こんな暗くなっては、闇の中を飛ぶようなものだ。目印になるような物がないと迷子になる。
( どうしよう……)
彼女の所へ行きたいけれど、あてずっぽうに飛んで 反対側へでも行ってしまったら、取り返しのつかない事になってしまう。
( 戻るのに何日かかるか分からないし……)
せめて、ここがどこか 分かればいいんだけれど……。
知り合いの家を見つければ、何とかなるはず。家から漏れる明かりを頼りに、あてどなく彷徨っていると、見慣れた景色に立まった。
(ここは……)
赤茶色のスレート屋根の三階建ての家。 我が家だ。左側から二番目の部屋に水色のカーテンが掛かっている。
そこが私の部屋だ。まだ、半日しかっ経っていないのに、まるで一年振りかのように懐かしい。
明かりに惹かれる蛾のようにビビアンは実家へ向かう。
私が突然、姿を消して心配しているはずだ。否、………もしかしたら顔に塗ったと怒っているかも……。
妖精の姿だから両親からは見えない。だけど、両親が気になる。
今日のことで我が家の信用は暴落している。それほど酷い行いをして迷惑を掛けてしまった。
それでも、一目見たい。
ビビアンは中の様子を見ようと、窓のサンにしがみく。
*****
フィアナはアルと二人で 招待客が見渡せるように設置された細長いテーブルに並んで座っていた。
皆が、カチャカチャと音を立てながら食事を始める。
しかし、フィアナは目の前に並んだ料理を前にどうしようかと悩む。
どれも、見たことはあるけど、食べたことはない物ばかり。
鳥や牛の肉、野菜とかなどで、作られている事は判る。匂いも分かる。
でも、肝心の味と食感が分からない。
(肉を食べるにも抵抗がある)
そんな食べ物を食べるのは勇気がいる。だけど、何も口にしなかったら疑われる。覚悟が決まらないまま時間だけが過ぎていく。
別にお腹は空いてない。
だけど、食べてみたい気もする。
でも、お母さんに人間の食べ物を食べてはいけないと約束されられていた。
だけど、どうして 他の人は良いのに、私だけダメなの?
もしかして、これも迷子にならないための嘘と同じで騙してるの?
この くたくたした緑色の物体は野菜だろう。フォークで食べ物を突きまわしながら、時間を持て余していた。
(うっ! くたくたが、フォークにこびりついた)
「どうした。食べないのかい? 」
心配したアルの声に顔を向ける。
どうしよう……。食べないと駄目
かな。なんとか食べない方に話を持って行こう。
「ええと……食べたことがないから」 「そうなんだ。……それなら少しだけ食べて、食べれそうなら食べれば良い」
無理に食べなくて良いとアルが、優しい顔で言ってくれる。
だけど、アルの言葉に気付かされた。 確かに一理ある。人間の食べ物を猫のミーナが食べているのを見たことがある。毒ではなさそうだ。 せっかく 人間になったんだし、チャレンジしてみよう。
こくりと頷く。
でも逆に、色々ありすぎると悩む。
(う~ん)
フォークを持ったまま迷っているとアルが声をかけてきた。
「この中で、フィアナが食べたことのあるものは ないかい。あれば、それから食べてみればいいよ」
「 ……… 」
( 食べた事が…… )
基本、食事は朝露か花みつとかだからなぁ~。 そういえば、鳥のコランが、リンゴを食べさせてくれたことがあった。部屋の中を見回すと、何種類もの切った果物が入ったガラスのボールを見つける。
「果物なら食べれると思うわ」
そう言って、ガラスのボールを指差す。するとアルが 取りに行ってくれた。
(どんな味がするんだろう? )
アルが、 スプーン入りの入れ物を二つ持ってきて戻ってきた。
アルが持ってきてくれたグラスの中には、イチゴやリンゴとかフルーツが入ってキラキラして綺麗だ。
一つを私の前に置くと
「ほら見てごらん。甘くて美味しいよ」
と、ツヤツヤと濡れたように輝くイチゴの欠片が のったスプーンを私の前に差し出す。
うん、イチゴは食べたことがある。
パクりと、スプーンを口にくわえる。
するとアルが、びっくりしたようにスプーンを引き抜く。
(あれ? 食べ方間違えた)
イチゴの甘酸っぱさの他にシュワシュワとしたものが、感じられる。
「うん。おいしい」
「それじゃあ、もう一口どうぞ」
フィアナは雛のように食べさせてもらおうと、アルに向かって口を開ける。
(これ、すごく甘い)
よく噛んで、その味さ甘さを味わう。 ゴクリと飲み込むと、またアルがスプーンを私に向ける。
「 これは、何ていう名前の料理なの?」
「フルーツパンチだよ」
「フルーツパンチ? 」
「そうだよ。お酒じゃなくて、ソーダだから、たくさん食べても平気だよ」
「ふ~ん」
このシュワシュワするのが、そうなのかな? 口の中が弾けるみたいで面白い。
フィアナは、満足げにお腹を見る。
(他の果物も美味しかった)
こんなにたくさん食べたの初めてだ。
食べ過ぎるから、食べちゃ駄目だと、お母さんは言っていたのかな?
確かに太っちょの妖精は頂けない。
でも、この際だから、お肉と牛乳とか他のものも食べてみたい。
そんなことを考えていると 急にゲストたちが私たちに向かって、囃し立てるように拍手する。
「何? 」
アルが立ち上がって、私に手を差し出す。
「ファーストダンスの時間だよ」
(ダンス? )
そうだ。見たことがある。
フィアナはアルと手を繋ぐと中央へ進む。 目を閉じて花嫁たちがどんなポーズをしていたのか思い出す。
(確か…… )
アルが左手で私の右手に指を絡めて握る。そして右手を私の左の肩甲骨に置く。私はアルの右腕に添えると準備は完了。踊りのスタート。
しかし、いざステップを踏み出そうとした瞬間、肝心な事を伝えなかった事に気付く。雰囲気に酔いしれて、人間になったつもりでいたけど。
「アル……私、言って無かったけど、踊った事が無いの」
下を見ながら飛ぶなんて絶対できない。だからといって、周りの景色を見ながら飛ぶ事もできない。となると、目を閉じるしかない。空に向かって飛んでは見たものの……。
どれ位の高さまで飛んでいるか分からない。
(これくらい飛べば大丈夫かしら?)
適当に見当をつけて止まる。
目を開けるのかと考えると、今にも心臓が口から出そう。ドキドキと、脈打つ心臓の音が頭に鳴り響いて何も考えられない。
それでも勇気をかき集めて、恐る恐る目を開けて下を見る。
「高い! 」
思ったより家が小さくなっている。
希望としては屋根より少し高い程度だったのに……。どうしてこんな高い所まで飛んでいるの。
そう 自覚した途端、 いつものように膝に力が入らない。
クラリと目眩がして体が傾く。
「キャッ」
落ちる!
怖さに目を瞑ったが、逆効果で余計怖い。両手を組むと祈るように
(あなたは人間じゃないわ。妖精なのだから平気なはず。落ち着いて。落ち着いて……)
と、自分に言い聞かせる。
手汗を服で拭きながら、下を見て愕然とした。街並みが更に小さくなっている。
(何故? )
飛んだつもりは無かったのに……。風に飛ばされたの?
下を見ると心なしか、さっきより高くなったような……。どうして上へ、勝手に移動してしまうのだろう。原因を探ろうと、キョロキョロすると自分の羽が目に入った。
「? ………私! 」
そう言って自分を指差す。
気が抜ける。何かに掴まっている訳じゃないし、ホバリングしようとしている訳じゃないんだから、普通に上に進む。少し考えれは分かりそうなものだ。自分の愚かさにガッカリして俯く。しかも、眼下に広がる住宅街を見てハッとする。
そこには地図そっくりの街並みが広がっている。
「はぁ~」
本日二回目のガッカリ。何てバカなの。頭を抱える。
こんな事に気付かないなんて。空が飛べるのだから道順なんて無視して、一直線に進めば、もうとっくにアルフォンの家に着いていた。
それを いちいち角を曲がったりして……。
「はぁ~」
物凄く無駄な時間を過ごしたのかと思うと、呆れるより悲しい……。
でもすぐに自分を擁護する。
仕方ないじゃない。今朝まで人間だったんだもの。妖精の考えなんて思いつくはず無いじゃない。そう、例え遅かったとしても気付いたんだから、これから同じ失敗をしたければ良いだけの事よ。
「さあ、アルフォンの家に行きましょう」
そう気持ちを切り替え、向かおうと 見上げると空は茜色に染まっていた。 太陽が沈もうとしている。
( ……… )
時間が結構かかってしまった。早く行行こう。でないと、どんどん夜に塗り変わってしまう。
その時ふと、生垣の精霊に言われた言葉を思い出す。
『夜は危険だから、飛ばない方がいい』
大丈夫。まだ日は沈んでいない。そう思って出発したが、気づくとすぐそこまで闇が近づいていた。
道順を変えても、肝心の飛ぶスピードが遅くては無理だ。 それでも、アルフォンの家に向かって飛び続けていたが、 いよいよ暗くなってしまった。
こんな暗くなっては、闇の中を飛ぶようなものだ。目印になるような物がないと迷子になる。
( どうしよう……)
彼女の所へ行きたいけれど、あてずっぽうに飛んで 反対側へでも行ってしまったら、取り返しのつかない事になってしまう。
( 戻るのに何日かかるか分からないし……)
せめて、ここがどこか 分かればいいんだけれど……。
知り合いの家を見つければ、何とかなるはず。家から漏れる明かりを頼りに、あてどなく彷徨っていると、見慣れた景色に立まった。
(ここは……)
赤茶色のスレート屋根の三階建ての家。 我が家だ。左側から二番目の部屋に水色のカーテンが掛かっている。
そこが私の部屋だ。まだ、半日しかっ経っていないのに、まるで一年振りかのように懐かしい。
明かりに惹かれる蛾のようにビビアンは実家へ向かう。
私が突然、姿を消して心配しているはずだ。否、………もしかしたら顔に塗ったと怒っているかも……。
妖精の姿だから両親からは見えない。だけど、両親が気になる。
今日のことで我が家の信用は暴落している。それほど酷い行いをして迷惑を掛けてしまった。
それでも、一目見たい。
ビビアンは中の様子を見ようと、窓のサンにしがみく。
*****
フィアナはアルと二人で 招待客が見渡せるように設置された細長いテーブルに並んで座っていた。
皆が、カチャカチャと音を立てながら食事を始める。
しかし、フィアナは目の前に並んだ料理を前にどうしようかと悩む。
どれも、見たことはあるけど、食べたことはない物ばかり。
鳥や牛の肉、野菜とかなどで、作られている事は判る。匂いも分かる。
でも、肝心の味と食感が分からない。
(肉を食べるにも抵抗がある)
そんな食べ物を食べるのは勇気がいる。だけど、何も口にしなかったら疑われる。覚悟が決まらないまま時間だけが過ぎていく。
別にお腹は空いてない。
だけど、食べてみたい気もする。
でも、お母さんに人間の食べ物を食べてはいけないと約束されられていた。
だけど、どうして 他の人は良いのに、私だけダメなの?
もしかして、これも迷子にならないための嘘と同じで騙してるの?
この くたくたした緑色の物体は野菜だろう。フォークで食べ物を突きまわしながら、時間を持て余していた。
(うっ! くたくたが、フォークにこびりついた)
「どうした。食べないのかい? 」
心配したアルの声に顔を向ける。
どうしよう……。食べないと駄目
かな。なんとか食べない方に話を持って行こう。
「ええと……食べたことがないから」 「そうなんだ。……それなら少しだけ食べて、食べれそうなら食べれば良い」
無理に食べなくて良いとアルが、優しい顔で言ってくれる。
だけど、アルの言葉に気付かされた。 確かに一理ある。人間の食べ物を猫のミーナが食べているのを見たことがある。毒ではなさそうだ。 せっかく 人間になったんだし、チャレンジしてみよう。
こくりと頷く。
でも逆に、色々ありすぎると悩む。
(う~ん)
フォークを持ったまま迷っているとアルが声をかけてきた。
「この中で、フィアナが食べたことのあるものは ないかい。あれば、それから食べてみればいいよ」
「 ……… 」
( 食べた事が…… )
基本、食事は朝露か花みつとかだからなぁ~。 そういえば、鳥のコランが、リンゴを食べさせてくれたことがあった。部屋の中を見回すと、何種類もの切った果物が入ったガラスのボールを見つける。
「果物なら食べれると思うわ」
そう言って、ガラスのボールを指差す。するとアルが 取りに行ってくれた。
(どんな味がするんだろう? )
アルが、 スプーン入りの入れ物を二つ持ってきて戻ってきた。
アルが持ってきてくれたグラスの中には、イチゴやリンゴとかフルーツが入ってキラキラして綺麗だ。
一つを私の前に置くと
「ほら見てごらん。甘くて美味しいよ」
と、ツヤツヤと濡れたように輝くイチゴの欠片が のったスプーンを私の前に差し出す。
うん、イチゴは食べたことがある。
パクりと、スプーンを口にくわえる。
するとアルが、びっくりしたようにスプーンを引き抜く。
(あれ? 食べ方間違えた)
イチゴの甘酸っぱさの他にシュワシュワとしたものが、感じられる。
「うん。おいしい」
「それじゃあ、もう一口どうぞ」
フィアナは雛のように食べさせてもらおうと、アルに向かって口を開ける。
(これ、すごく甘い)
よく噛んで、その味さ甘さを味わう。 ゴクリと飲み込むと、またアルがスプーンを私に向ける。
「 これは、何ていう名前の料理なの?」
「フルーツパンチだよ」
「フルーツパンチ? 」
「そうだよ。お酒じゃなくて、ソーダだから、たくさん食べても平気だよ」
「ふ~ん」
このシュワシュワするのが、そうなのかな? 口の中が弾けるみたいで面白い。
フィアナは、満足げにお腹を見る。
(他の果物も美味しかった)
こんなにたくさん食べたの初めてだ。
食べ過ぎるから、食べちゃ駄目だと、お母さんは言っていたのかな?
確かに太っちょの妖精は頂けない。
でも、この際だから、お肉と牛乳とか他のものも食べてみたい。
そんなことを考えていると 急にゲストたちが私たちに向かって、囃し立てるように拍手する。
「何? 」
アルが立ち上がって、私に手を差し出す。
「ファーストダンスの時間だよ」
(ダンス? )
そうだ。見たことがある。
フィアナはアルと手を繋ぐと中央へ進む。 目を閉じて花嫁たちがどんなポーズをしていたのか思い出す。
(確か…… )
アルが左手で私の右手に指を絡めて握る。そして右手を私の左の肩甲骨に置く。私はアルの右腕に添えると準備は完了。踊りのスタート。
しかし、いざステップを踏み出そうとした瞬間、肝心な事を伝えなかった事に気付く。雰囲気に酔いしれて、人間になったつもりでいたけど。
「アル……私、言って無かったけど、踊った事が無いの」
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