身代わり花嫁は妖精です!

あべ鈴峰

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誕生。そして、邂逅

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** 誕 生 **

全てを塗り潰したかのような暗く静かで、皆が息を顰めているそんな夜。
星のベールが捲られると夜明け前の薄紫色に変わる。
夜と朝が入れ代わる時間。
純白の花をたわわに咲かせたラフィアナの木の花から、一粒の朝露が枝を伝って流れ落ちていく。朝露は木の枝の根もとに小さな雫となって留まった。
その朝露は何処までも透き通っていて穢れを知らない。そこへ朝露がもう一粒滑り落ちて最初にあった朝露と一つになり少し大きくなる。
三番目は木の一番上の花から、次は一番下の花から。いや、四番目は一番上の隣の花から。いいえ、違う。
花たちが我先にと朝露を一粒滑らせて、とても順番など付けられない。

そして、また一粒。花一つから一粒ずつ、雨の様に至る所から朝露が集まり続けて、大人の人間の握りこぶしほどの大きさの朝露の雫が出来上がった。
それは、まるでガラス細工の様に冷たい輝きを放っていたが、太陽の陽がその美しさを愛でるように光を授けると、みるみる金色に濁りだす。
その中から、微かに誰かが息をするような音が聞こえる。
 “ほっ”
声の主が金色の雫の中から作り物のような美しい横顔が見せる。
それは、妖精の誕生の瞬間。

ラフィアナの木が、この教会の敷地に植えられたのは400年前。色々な時代を教会と共に過ごし自我が芽生え、そして今日初めて自分の分身が生まれようとしている。息を殺して我が子の誕生を見守っていたラフィアナの木は、花や葉を揺らして外へ出ておいでと誘う。
娘が雫の中から上半身を出すと、両手を着いて足を雫から引き抜く。華奢な手足を動かして羽化した蝶のように近くにある木の枝にしがみ付いた。
金色の髪に、若草色の瞳。ラフィアナの花と同じ白色ワンピースは体と同化している。
その日一番の清らかな朝陽が娘を照らし出す。
全身に朝日を受けると、背中にある四枚の薄い羽が、ゆっくりと広げていく。蝶のような四枚の羽は透明なのに虹色に輝いている。

すっかり朝の色に変わった空の中を母親にまとわりつく子供のように、ラフィアナの木の周りを楽しそうに飛び回っている。娘が羽を動かすと金色の粉が舞い落ちていく。

妖精は生まれたばかりなのに、既に二つの事を知っていた。
一つは自分の名前、そして、もう一つは……自分の寿命。



  ** 邂   逅 **

2年3ヶ月後。現在

スエード瓦にレンガ造りの家に高い塀。そして、豪華なアイアンゲート。
緑豊かで静かな貴族階級の住宅街の一角に、築400年になる教会がある。幾度となく戦火を潜り抜けたその教会に、シンボルとしてラフィアナの木がある。春は花で、夏は木陰で、秋は紅葉で、来た人の心を癒していた。
そのラフィアナの木には娘で妖精のフィアナが住んでいた。

『お寝坊さん。起きなさい。見逃してしまうわよ』
「んっ~」
ラフィアナの木の幹の所で丸まって寝ていたフィアナは、木の髄から伝わって聞こえて来たお母さんの声に、目を擦りながら葉っぱの中から這い出る。
「う~ん。おはよう。お母さん」
大きく伸びをすると畳んであった背中の羽を広げる。太陽は随分高く昇っているのを見て暗い気持ちになった。昔は 一番鳥と競争するくらい早起きしていたのに……。
このところ寝ている時間が長くなったのは、やっぱり余命一年を切ったから。それで、体が弱っているのかも。
(ううん。そんな事ない)

こんな顔をしていたらお母さんに心配をかける。頭を振って、落ち込みそうになる自分の気持ちを追い払う。
まだ時間があるのに、悩んでいては勿体ない 。
髪を撫でつけて、朝ごはんの朝露をゴクゴクと飲みほした。
今日は何して遊ぼうかと考えながら、枝の先に移動する。フィアナは 見慣れた景色に目を細める。
自慢話ばかりの樫の木のおじいちゃん。 眠ってばかりの猫のミーナ。 花の蜜を集めるのに忙しい蜂のビー。水を飲みに来る鳥のコラン。 季節ごとに咲く花花。 変わりのない日常にほっとする。

私はラフィアナの木の娘として生を受けた。私の全てが、ここにある。 この小さな世界の中で十分幸せだ。 飢える
こともない。 大好きなお母さんもいる。 今日という日が、昨日と変わらず明日という日になる。 平凡で穏やかな日々。
そんな暮らしの中で、私の唯一の楽しみは結婚式を見る事。 聞こえてくる楽しそうな人間の話し声に、きっと結婚式があると予想する。
「お母さん、いってきま~す」
『いってらっしゃい。気を付けるのよ』
お母さんに手を振りながら教会へ向かう。何時もの事とお母さんが見送ってくれる。
「は~い」
生まれてから教会で起きる全ての行事を見て来たが、結婚式が一番好きだ。 人間たちが暖かい色のオーラをまとっているから怖くない。 葬式は黒や青色ばかりのオーラで、 怖いから近づかないようにしている。

教会の出入り口のところまで来ると、 お馴染の景色が広がっている。
(やっぱり、結婚式があるのね)
その証拠に今回も参列者たちが赤い花、黄色の花、水色の花、桃色の花と、色とりどりのドレスの花が咲き乱れている。真上から見ると本物の花のように見える。その中を黒いスーツの蝶がひらひらと飛んでいて、まるで小さなお花畑を見ているようで楽しい。

でも、一番のお気に入りはウエディングドレス。純潔を象徴する白い色はどの色にも負けない煌きがある。
自分も同じ白いドレスを着ているが、飾りの一つも付いてない。
人間の様に着替えられない。
( 妖精だって夏は暑いし、冬は寒い)
春夏秋冬 。一年中同じなんてつまらない。人間の様に色んな色のドレスを着られたらいいのに……。

もし出来るなら、一度は教会の敷地の外へ行ってみたい。
蜂のビーや猫のミーナの話を聞いていると、凄く楽しそうなところだ。
(見てみたいなぁ~)
 だけど、外に恐ろしい生き物がいるからと、お母さん達は教会の外へ出かけては駄目だと言う。
でも、 隣同士で暮らしているのに、どうして関わりを持っては駄目なのだろう。 そんなのおかしい。 でも、現実的に考えると、人間は私たち妖精の姿も 声も聞くことが出来ない。これでは、仲良くなりたくても なれない。
(…………)

お母さんに、お願いしたら許してくれるかな?
そうなったら、妖精を見ることができる人間に会えるかも。きっと一人ぐらいいる。だって、人間はたくさん居るんだから。
だけど……。言い付けは守らないと。
 (…………)
やっぱり、このままでいい。
そうよ。わがまま言ってお母さんを困らせたくない。

『 本当に、このままでいいの?』

(えっ?)
自分の中から聞こえてきた声に驚く。しかし、その声に耳を塞ぐ。
私に、一人で出かける勇気はない。 お母さんはラフィアナの木だし、蜂のビーも鳥のコランも忙しい。
友達がいたら、連れ出してくれたかもしれないけど……。
外の世界に行くのも、友達を作るのも。そんな事、夢のまた夢だとため息をつく。
「はぁ~」
外には行けないけど、人間はここに来るんだから、それで満足しよう。そう考えて目の保養にと、フィアナは、ふんふんと鼻歌を歌いながら何時もの様に花嫁を見に行くことにした。

この前の花嫁はパールを沢山ドレスに付けていた。お喋り猫の話だと海と言う所で獲れるらしい。かすんだ月のように柔らかな光を放っていた。
今日のドレスはどんな物だろうとワクワクしながら教会の扉に向かう。
しかし、気付いたときには、参列者たちの殆が教会の中に入っていて、外に残っている人が少ない。
(大変!)
フィアナは急いで入り口に向かった。
残っていた人々がどんどん入って行って、最後の人が入ろうとしている。
このままでは間に合わない。
「閉めないで!まだ、残っていますー!」
思わず叫んだが、妖精の声は人間には聞こえない。無情にも目の前で扉が閉まる。
「あっ……」
恨めしげに扉を見る。
自分では、こんな大きな扉開けられない。
(仕方がない。他の入り口に行こう)
がっかりしたが、中に入る方法が無い訳じゃない。扉が駄目たら窓がある。こう言うとき妖精で良かったって思える。

やっと教会の明かり取の窓に着いたときには、演奏が始まっていた。

*****

ビビアンは父親譲りの赤毛の髪に、はしばみ色の瞳の美しい娘だが、緊張しているのか顔が強張っていた。

父と一緒に腕を組んで扉が開くのを待ちながら、落ち着こうと深呼吸する。
(実感は無いけど、今日 私は結婚する)
貴族の娘だ。政略結婚するかも知れないと言うことは覚悟していた。
(お父様の選んだ人だから、信用しているけど……)
悩む私の前で扉が開く。
そこで、目に飛び込んできたステンドグラスの美しくさに心を奪われる。その緻密に計算された色の配色。絵の具では出せない透明感のある色。今すぐスケッチしたいと指が動く。

*****

急がないと良い場所から見られない。フィアナは早く見たいと窓から顔を出す。
丁度、扉が開いてパイプオルガンのメロディの中、花嫁が父親に腕を取られて祭壇に進んで行くところだった。
「間に合った」
ホッとして神父様が居る中央の祭壇の上にひらりと立つ。ここからなら真正面から見られる。
何十着と。ずっと見て来たので目が肥えている。
今日のウエディングドレスは年代物だ。複雑な模様のレースが使われているが、作りがクラシカルなデザインなので嫌味にならない。遠目でも溜め息が出る程の繊細なつくりだ。
(素敵だ!こんなならドレス着てみたい)

使われているレースも、この頃見かける白くて軽いレースではなく、本物のシルクでアイボリーがかった手編みの物だ。ウェディングドレスは私と同じ白色なのに比べものにならないほどキラキラしている。
もし、私も着れならどんな色がいいかな?そうだ。教会の花壇に生えている薔薇色のドレスが良いな。次は空色。その後は……。う~ん。パンジーの黄色とか紫色も良い。

フィアナは、もっとよく見ようと花嫁に向かって飛び立つ。
しかし、妖精は体が小さいだけでなく、体重も軽い。だから、人がちょっとした動きで起こる風だけでも押し返される。だから、飛ばされてしまうのは日常茶飯事。
でも、そんな時はとっておきの方法がある。人の頭にしがみ付いて目的の場所まで連れてもらうこと。今日もその方法で参列者の頭を飛び移って花嫁の近くまで来た。

*****

バージンロードを歩いていたビビアンは頭に浮かんだ言葉に歩みが止まる。

『本当に、これでいいの?』

結婚してしまえば、何もかも諦めなくてはいけなくなる。
貴族の令嬢から夫人へ。
まだ、18歳なのに?
もっと、もっと、絵の勉強がしたい。やりたい事も描きたい物も沢山残っている。だけど、そう言ったら身勝手だと反対されるのは分かってる。
画家として認められるのに何年かかるか分からない。だけど、自分の可能性に賭けたい。

親はいき遅れると心配するけど、結婚なんて何時でも出来る。
(だったら……)
「ご免なさい。私、夢を諦められない」
そう言うと父から手を離して祭壇に背を向けて駆け出す。
今は、この場から逃げるのが先決!
(お父様、お母様、親不孝な娘で、ごめんなさい。絶対、結果を出すから、許して!)
そう心の中で謝る。

*****

花嫁に近づこうと思っていたフィアナは花嫁の変な行動に驚く。
(えっ?)
祭壇はまだ先なのに立ち止まった。どうして?そう思っていると花嫁が後退りする。
どう言うこと?何がしたいのか分からず首を傾げる。
「ご免なさい。私、夢を諦められない」
(えっ?夢?)
花嫁が、そう言うとクルリと方向転換して脱兎のごとく駆け出す。
すると、花婿が花嫁を捕まえようと腕を伸ばした。その風に乗って前に押し出されて、花嫁を追い越す。そこで、初めて花嫁が逃げようとしている事に気づいた。それを阻止しようと参列者たちが各々動き出す。
フィアナは、その風の影響で乱気流に巻き込まれたみたいに、右に行ったり、左に行ったり、上がったり、下がったりと人間の間をくるくると回り続ける。
「このままじゃ、目が回っちゃう」
ふらふらしながら、誰かにしがみつこうとしていると、ピタリと人間たちが動きを止める。
「おっ、終わり?」
何が起きたのかと人垣の隙間から覗き込む。
花嫁が取り囲まれている。
可哀想に、ここまでね。きっと、直ぐに捕まったところを見ると、ウエディングドレスのスカートが足にまとわりついて思うように走れないんだわ。他のドレスと違ってスカートの部分が、ふんわりしている。もう逃げ場が無い。そう思っていたのに、花嫁がスカートをむんずと掴む。
「えっ?」
驚く皆の前を凄い速さで走り出す。

どうして、そこまで必死なの?逃げる花嫁を見てフィアナは理由を思い出した。
そう言えば、夢って言ってた。
どんな夢なんだろうと考えていると、後ろから突き飛ばされる。
「えっ?ちょっと!」
掴まえられる物を探していると、花嫁がこっちに向かって来る。
「えっ?えっ?えっ?待って。待って!ストップ!ストップー!」
いくら叫んでも接近してくる。
駄目だ。ぶつかる。フィアナは思わず目を瞑る。
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