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九日目・灯台もと暗し
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のっぺりを預かって、もうすぐ10日。何一つ私に 利が無かった。
それどころか、無駄話をしたり、私を騙そうとしたりしてきた。
それでも忍耐強い私は、我慢して一緒の部屋で仕事をした。
しかし、のっぺりの態度は目に余る。どんなに香玉に言われても 返品してやる。
「香玉に言って引き取ってもうわ」
(お前との関係も今日までだ)
『えー! 待て待て』
待てと 言われて待つ者がどこにいる。止めようとするのっぺりを無視して席を立つと、扉へ向かう。
思い立ったら即実行だ。1日も早く縁を切りたい。
『待てと、言ってるだろう』
「 ……… 」
『香玉に 何て言うつもりだ。まさか、俺の姿を見たという気か?それは不味いだろう。開けたってことになるぞ』
香玉に正体が、ばれたくないのか必死に引き止めようとする。
返す理由が、得体の知れない生き物が入っていたから。などと言ったら、それこそ香玉が食いついてくる。もちろん返すのだから、それなりの理由が 必要だろうが。
普通に9日経ったけど何も起こらなかったと言えば、香玉も納得するだろう。
「言い訳なんて いくらでも思いつくから、心配しなくても結構です」
そう言い捨てて 扉を開けようとすると 向こう側から扉が開く。
「えっ?」
ふいのことに驚いて、止まっていると 扉を開けたのは香玉だった。
(噂をすれば影だ)
「一体、誰と話してたの?」
香玉が私を押しのけて部屋に入ると、相手を探そうと部屋を見ます。
「誰もいません。独り言です」
カタンと小さな音が背後でする。
のっぺりが どうやら箱の中に戻ったみたいだ。
会いに行こうと思っていたけど、 向こうから来られると調子が狂う。まだ、言い訳も まとまっていない。ここは 一旦仕切り直そう。
「香玉。何か用?」
好き勝手に来るのは いつものことだが、その理由が気になる。
香玉は意味もなく来たりしない。きっと何かあるはずだ。
しかし、香玉は何も答えないで箱に近づいて行く。もしかして…… 誰と喋ってたか知ってる? 知ってて、知らぬふりをしてるの?
( いや……そんな事は。でも……)
香玉がどう出るか分からず身構えていると、箱の前でクルリと振り替える。
「もしかして、まだ開けてないの?」
取り越し苦労だったようだ。
(良かった……)
バレなかったと 内心ホッとする。
もし見られてたら、普通に相手にしているから仲が良いんだと誤解されるところだった。
「もちろん。約束ですから」
春花は深々と頷いた。
すると、香玉が 感心したような、呆れたような顔で私を見る。
春花は その目を得意気に見返す。開けては いない。
ズレただけだし。 結んである紐を解いた覚えもない。
『カタン』
嘘つきと、のっぺりが私の返事に音を使って反論するが、香玉は気付いてない。
「あっはっはっ。またまた、 約束を守るんじゃなくて 面倒くさいから放っておいただけでしょう」
香玉が笑いながら、私の考えなどお見通しだと言うように、自分の顔の前で手を振る。
香玉とは 良くも悪くも、小さな時からの付き合いだから お互いの思考がわかる。本来の私は 面倒事がが大嫌い。 香玉 同様、興味の無いことは無関心。 今までは そう出来てたけど……。
今回ばかりは避けられないでいる。
おもむろに香玉が 懐から饅頭を取り出すと、一つを私に渡して もう一つを箱の上に置いた。
「何してるの?」
まるで、仏前にお供えしてるように見えるが……。 謎の行動に眉をひそめる。まさか、箱の中に 幽霊が入ってると思ってるんだろうか? こっちを見た香玉の口角が、物凄く上がっている。まるで とっておきの秘密を 教える子供のような顔だ。
「知ってる?この箱、生きてるのよ」
「 ……… 」
やっぱり、 曰く付きの品だと知ってて 預けたんだ。真実を知らせれて、全くやってられないと うんざりする。
すると香玉が、そんな私の反応を見て ニヤニヤしている。
(ああ、もう)
これだから 預かるのが嫌だったんだ。
香玉の悪戯に付き合うのも、 ここまでだ。箱を持っていけと手で追い払う。
「そんな気味の悪い物は 持って帰ってください」
「嫌よ。私だって、気味が悪いもの」
「なっ!」
鼻にしわを寄せる香玉を見て、完全に言葉を失う。
『なら、私は?』そう口から、でかかったが何とか飲み込む。
言っても無駄だ。なんでも思い通りに育ってきた香玉が 他の人の気持ちを気にしたりしない。
諦めたように首を振る。
茶でも飲んで落ち着こう。
春花は 香玉の分も お茶を注いで卓に置く。生きてるって言ってたけど。香玉は、のっぺりの事どこまで知ってるんだろう?春花は、貰った饅頭にかぶりつく。
あんこの甘さが口に広がる。
(あんまんだ……美味しい)
「生きてるって言うのは、この箱が、ご飯を食べるからなの」
「ご飯?」
のっぺりに餌なんか あげて無いけど……。
「食べるといっても、人間みたいに 口を開けて、むしゃむしゃ食べるわけじゃないの」
食べないのに食べる? どう言うこと? 意味が通じない。
困惑する私を尻目に、香玉が 箱の上に乗せた饅頭を半分にして食べる。
(えっ? お供えじゃないの)
一口食べてうんうんと頷くと、私も食べてみると残りの半分を差し出す。
「論より証拠。食べてみて」
「 ……… 」
香玉の新手のいたずらではと 警戒して胡散臭そうに見ていると、香玉が食べろと 饅頭を突き出してくる。
「いいから」
「うっ……うん」
香玉が 食べたんだから毒は入ってなさそうだ。渋々と受け取ると 食べてみる。
パクリ
(…… んっ……んんっ?……!!)
味がしない。
思わず自分の食べかけを見る。
ちゃんとあんが入っている。
でも、味が無い。
自分で食べたのに それでも信じられず、 香玉に 訪ねるように 見る。すると香玉が 、その通りだと頷く。
(これって……デジャブ?)
「気づいた?味と香りを食べるのよ」
「味と香り?」
得意気に語る香玉の説明を 半分も聞かずに、あの酒の出来事を思い出していた。
(真相が見えてきた)
「面白いわよね。見た目は全然変わらないんだから。吏元様が言うには 気を食べるんですって」
「気……」
「そう。仏様とか神様とかに お供えすると、味が薄くなるって言う話もあるし」
そんな話 聞いたことなど無い。
でも、その説明がピッタリと嵌まった。
味が抜けたのはアイツのせいだ。
せっかく李さんから貰った上等な酒なのに、のっぺりが 私に黙って勝手に飲んだんだ。つまり 私は残りカスを飲んだようなものだ。
怒りがこみ上げてきて ギリギリと歯ぎしりする。そうだ。思い起こせば 口から生まれたようなアイツが、李さんが帰った後も 話しかけてこなかった。 酔っ払って、 いい気分になってたんだ。
(やりやがった。これは、お仕置きが必要だ。それも最大級のやつだ)
「あれ? もしかして、もう被害にあった?」
被害の大きさを知らない香玉が 呑気に聞いてくる。お酒自体 めったに飲めないのに、その貴重なチャンスがふいになったんだ。そう簡単に許せない。手をボキボキと鳴らしながら、のっぺりに近づいて行く。私の姿を見て 香玉が のっぺりに向かって手を合わせる。
「あ~あ。相当怒らせたのね。御愁傷様」
この私を騙したら どうなるか、思い知らせてやる。
香玉が面白がるように、お仕置きの内容を聞いてくる。
「それで、どうするの?」
「盗み食いには、それ相応の罰でないと意味がないわ」
私の答えに ゾッとすると 香玉が自分の両腕をさする。
「うわぁ、怖い。二度と食事が出来ないの?飢え死にとか 想像するだけで嫌だわ」
「ふん。簡単には餓死させないわよ」
覚悟はいい?と顎を引いて箱を睨みつける。私の行動次第では 命を奪うことなど簡単だ。自分で移動できないんだから、砂漠に捨てて 水の一滴だって飲めなくすることくらい出来る。
箱ごと燃やしても良い。
お前の命を握っているのは、 この私だという事を嫌と言うほど思い知らせてやる。
すると、のっぺりが 棚から箱ごとこちらに向かって飛んだ。驚いてる私の前に着地すると、流れるように箱から身を出して ペコペコと体を折って謝る。
『ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい』
必死に低姿勢で謝るのっぺりに、自分のした事の重大さに やっと気づいたかと、春花は 腕組みして見下ろす。
「えっ、何この生き物?」
『春花。許してくれ。悪気は なかったんだ』
「はっ!信じると思うの?」
謝れば許されると思うなんて、図々しいにも程がある。そんな事くらいでは許さないと、そっぽを向く。しかし、のっぺりが 回り込んできて、さらに謝る。さすがに、餓死は怖いらしい。
『お願い許して。もう二度とやらないから~』
「嫌よ。絶対許さない!」
「う~ん」
バタン!
のっぺりを 怒りに任せて怒鳴っていると 背後で何かが倒れる音がする。振り向くと香玉が倒れていた。
「香玉!どうしたの? しっかりして」
それどころか、無駄話をしたり、私を騙そうとしたりしてきた。
それでも忍耐強い私は、我慢して一緒の部屋で仕事をした。
しかし、のっぺりの態度は目に余る。どんなに香玉に言われても 返品してやる。
「香玉に言って引き取ってもうわ」
(お前との関係も今日までだ)
『えー! 待て待て』
待てと 言われて待つ者がどこにいる。止めようとするのっぺりを無視して席を立つと、扉へ向かう。
思い立ったら即実行だ。1日も早く縁を切りたい。
『待てと、言ってるだろう』
「 ……… 」
『香玉に 何て言うつもりだ。まさか、俺の姿を見たという気か?それは不味いだろう。開けたってことになるぞ』
香玉に正体が、ばれたくないのか必死に引き止めようとする。
返す理由が、得体の知れない生き物が入っていたから。などと言ったら、それこそ香玉が食いついてくる。もちろん返すのだから、それなりの理由が 必要だろうが。
普通に9日経ったけど何も起こらなかったと言えば、香玉も納得するだろう。
「言い訳なんて いくらでも思いつくから、心配しなくても結構です」
そう言い捨てて 扉を開けようとすると 向こう側から扉が開く。
「えっ?」
ふいのことに驚いて、止まっていると 扉を開けたのは香玉だった。
(噂をすれば影だ)
「一体、誰と話してたの?」
香玉が私を押しのけて部屋に入ると、相手を探そうと部屋を見ます。
「誰もいません。独り言です」
カタンと小さな音が背後でする。
のっぺりが どうやら箱の中に戻ったみたいだ。
会いに行こうと思っていたけど、 向こうから来られると調子が狂う。まだ、言い訳も まとまっていない。ここは 一旦仕切り直そう。
「香玉。何か用?」
好き勝手に来るのは いつものことだが、その理由が気になる。
香玉は意味もなく来たりしない。きっと何かあるはずだ。
しかし、香玉は何も答えないで箱に近づいて行く。もしかして…… 誰と喋ってたか知ってる? 知ってて、知らぬふりをしてるの?
( いや……そんな事は。でも……)
香玉がどう出るか分からず身構えていると、箱の前でクルリと振り替える。
「もしかして、まだ開けてないの?」
取り越し苦労だったようだ。
(良かった……)
バレなかったと 内心ホッとする。
もし見られてたら、普通に相手にしているから仲が良いんだと誤解されるところだった。
「もちろん。約束ですから」
春花は深々と頷いた。
すると、香玉が 感心したような、呆れたような顔で私を見る。
春花は その目を得意気に見返す。開けては いない。
ズレただけだし。 結んである紐を解いた覚えもない。
『カタン』
嘘つきと、のっぺりが私の返事に音を使って反論するが、香玉は気付いてない。
「あっはっはっ。またまた、 約束を守るんじゃなくて 面倒くさいから放っておいただけでしょう」
香玉が笑いながら、私の考えなどお見通しだと言うように、自分の顔の前で手を振る。
香玉とは 良くも悪くも、小さな時からの付き合いだから お互いの思考がわかる。本来の私は 面倒事がが大嫌い。 香玉 同様、興味の無いことは無関心。 今までは そう出来てたけど……。
今回ばかりは避けられないでいる。
おもむろに香玉が 懐から饅頭を取り出すと、一つを私に渡して もう一つを箱の上に置いた。
「何してるの?」
まるで、仏前にお供えしてるように見えるが……。 謎の行動に眉をひそめる。まさか、箱の中に 幽霊が入ってると思ってるんだろうか? こっちを見た香玉の口角が、物凄く上がっている。まるで とっておきの秘密を 教える子供のような顔だ。
「知ってる?この箱、生きてるのよ」
「 ……… 」
やっぱり、 曰く付きの品だと知ってて 預けたんだ。真実を知らせれて、全くやってられないと うんざりする。
すると香玉が、そんな私の反応を見て ニヤニヤしている。
(ああ、もう)
これだから 預かるのが嫌だったんだ。
香玉の悪戯に付き合うのも、 ここまでだ。箱を持っていけと手で追い払う。
「そんな気味の悪い物は 持って帰ってください」
「嫌よ。私だって、気味が悪いもの」
「なっ!」
鼻にしわを寄せる香玉を見て、完全に言葉を失う。
『なら、私は?』そう口から、でかかったが何とか飲み込む。
言っても無駄だ。なんでも思い通りに育ってきた香玉が 他の人の気持ちを気にしたりしない。
諦めたように首を振る。
茶でも飲んで落ち着こう。
春花は 香玉の分も お茶を注いで卓に置く。生きてるって言ってたけど。香玉は、のっぺりの事どこまで知ってるんだろう?春花は、貰った饅頭にかぶりつく。
あんこの甘さが口に広がる。
(あんまんだ……美味しい)
「生きてるって言うのは、この箱が、ご飯を食べるからなの」
「ご飯?」
のっぺりに餌なんか あげて無いけど……。
「食べるといっても、人間みたいに 口を開けて、むしゃむしゃ食べるわけじゃないの」
食べないのに食べる? どう言うこと? 意味が通じない。
困惑する私を尻目に、香玉が 箱の上に乗せた饅頭を半分にして食べる。
(えっ? お供えじゃないの)
一口食べてうんうんと頷くと、私も食べてみると残りの半分を差し出す。
「論より証拠。食べてみて」
「 ……… 」
香玉の新手のいたずらではと 警戒して胡散臭そうに見ていると、香玉が食べろと 饅頭を突き出してくる。
「いいから」
「うっ……うん」
香玉が 食べたんだから毒は入ってなさそうだ。渋々と受け取ると 食べてみる。
パクリ
(…… んっ……んんっ?……!!)
味がしない。
思わず自分の食べかけを見る。
ちゃんとあんが入っている。
でも、味が無い。
自分で食べたのに それでも信じられず、 香玉に 訪ねるように 見る。すると香玉が 、その通りだと頷く。
(これって……デジャブ?)
「気づいた?味と香りを食べるのよ」
「味と香り?」
得意気に語る香玉の説明を 半分も聞かずに、あの酒の出来事を思い出していた。
(真相が見えてきた)
「面白いわよね。見た目は全然変わらないんだから。吏元様が言うには 気を食べるんですって」
「気……」
「そう。仏様とか神様とかに お供えすると、味が薄くなるって言う話もあるし」
そんな話 聞いたことなど無い。
でも、その説明がピッタリと嵌まった。
味が抜けたのはアイツのせいだ。
せっかく李さんから貰った上等な酒なのに、のっぺりが 私に黙って勝手に飲んだんだ。つまり 私は残りカスを飲んだようなものだ。
怒りがこみ上げてきて ギリギリと歯ぎしりする。そうだ。思い起こせば 口から生まれたようなアイツが、李さんが帰った後も 話しかけてこなかった。 酔っ払って、 いい気分になってたんだ。
(やりやがった。これは、お仕置きが必要だ。それも最大級のやつだ)
「あれ? もしかして、もう被害にあった?」
被害の大きさを知らない香玉が 呑気に聞いてくる。お酒自体 めったに飲めないのに、その貴重なチャンスがふいになったんだ。そう簡単に許せない。手をボキボキと鳴らしながら、のっぺりに近づいて行く。私の姿を見て 香玉が のっぺりに向かって手を合わせる。
「あ~あ。相当怒らせたのね。御愁傷様」
この私を騙したら どうなるか、思い知らせてやる。
香玉が面白がるように、お仕置きの内容を聞いてくる。
「それで、どうするの?」
「盗み食いには、それ相応の罰でないと意味がないわ」
私の答えに ゾッとすると 香玉が自分の両腕をさする。
「うわぁ、怖い。二度と食事が出来ないの?飢え死にとか 想像するだけで嫌だわ」
「ふん。簡単には餓死させないわよ」
覚悟はいい?と顎を引いて箱を睨みつける。私の行動次第では 命を奪うことなど簡単だ。自分で移動できないんだから、砂漠に捨てて 水の一滴だって飲めなくすることくらい出来る。
箱ごと燃やしても良い。
お前の命を握っているのは、 この私だという事を嫌と言うほど思い知らせてやる。
すると、のっぺりが 棚から箱ごとこちらに向かって飛んだ。驚いてる私の前に着地すると、流れるように箱から身を出して ペコペコと体を折って謝る。
『ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい』
必死に低姿勢で謝るのっぺりに、自分のした事の重大さに やっと気づいたかと、春花は 腕組みして見下ろす。
「えっ、何この生き物?」
『春花。許してくれ。悪気は なかったんだ』
「はっ!信じると思うの?」
謝れば許されると思うなんて、図々しいにも程がある。そんな事くらいでは許さないと、そっぽを向く。しかし、のっぺりが 回り込んできて、さらに謝る。さすがに、餓死は怖いらしい。
『お願い許して。もう二度とやらないから~』
「嫌よ。絶対許さない!」
「う~ん」
バタン!
のっぺりを 怒りに任せて怒鳴っていると 背後で何かが倒れる音がする。振り向くと香玉が倒れていた。
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