お人好しアンデッドと フローラの旅は道連れ世は情け。 骨まで愛してる。

あべ鈴峰

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アンデッドの村へ

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* プロローグ*
今から千年前 度重なる戦争で文明は滅び、 地表は汚染され有害物質による毒が蔓延し 人類は絶滅を待つばかりだった。しかし、5千年前、 一人の天才科学者が 毒に耐性のある人間を作る実験をした 。その結果 この地には、アンデットと人間の両方が棲む世界が作られた。
 そして、今・・。

*アーノルドの憂鬱

ひょろりと背ばかり高いアーノルドは、 人間にもアンデッドにも狙われ易い。
今日も今日とて襲われている。

こんなところでアンデッドに襲われているのには 全部読みを誤った自分の責任。 早く出発するか どこか安全な場所で 一晩過ごせばいいものを 大丈夫だろうと高をくくったからだ。
自分一人に対して 十体ほどのアンデッドが取り囲んでいる。 多勢に無勢。 しかし、いつもの事となれば 造作も無い。

蹴り飛ばして倒すと 頭蓋骨に、かかと落としで穴を開ける。 弱点を知っていることにアンデッドたちが 一瞬怯む。
しかし、数で有利なアンデットたちが目配せして 一斉に襲いかかってくる。 こうなると無傷とは いかない。

何体かは反撃できても 気づけば至る所をひっかかれて服が破けている。
「ちっ!」
 それを見て舌打ちする。 破けた服で帰ると母さんが心配する。 これ以上酷くなる前に終わらせよう。 
「オーバー・バースト!」
 そう叫ぶと青白い炎が全身を包む。

完全に度肝を抜かれたアンデッドたちが固まる。 自分の体を燃やすなど 自殺行為に他ならない、しかし、炎が消えると アーノルドはアンデッドの姿に変わる。

棒立ち状態のアンデッドたちを前に 剣を手にとるとその場で一回転して アンデッドたち全員の第7頸椎の隆椎と第一胸椎の 間を1 mm の誤差もなく切り落とす。 そして、素早くもう一回転して 落ち始めた 頭蓋骨の鼻骨の穴に 剣を通して串刺しにする。

次々と剣が頭蓋骨を貫通していくと、その側から割れて落ちていく。 頭蓋骨を失ったアンデットの胴体が バラバラと崩れる。 時間にしたらほんの数分の出来事。

アーノルドは剣に残った頭蓋骨を地面に払い落とすと 容赦なく踏んで粉々にする。 全員が再生しないことを確認すると 剣をしまって目をとじる。 再び青い炎に包まれ、炎が消えると人間の姿に戻る。

目を開けて服を見ると破れていた服も元通り。 それを確認してニッコリと笑う。
 これで母さんに心配されない。 アンデッドたちに奪われた小麦の袋を担いで 荷馬車に戻すとアーノルドは 家路につく。

 彼のことを村人たちは愛情込めて 左手の薬指と呼ぶ。

** アンデッドの村へ**

フローラは何度も振り返りながら アンデッドの村へ急いでいた。
 ふっくらとした頬に金髪。 若草色の瞳には焦りが浮かんでいる。

 アンデッドの村には、この森を抜けないと行けない。ところが 運悪くゾンビ犬の群れに見つかってしまった。 しかし、 付かず離れず一定の距離を保っていて ゾンビ犬が襲ってくる気配は無い。
 ゾンビ犬は狡猾だ。 私が疲弊するのを待っている。
 そうなれば、苦も無く食べられるからだ。

薄暗い森の奥の方に赤い目が いくつも見える。 ここで食い殺されては 村の人たちの反対を押し切って、 旅に出た甲斐が無い。

フローラポケットからゾンビ犬よけの匂い袋を取り出す。 高いお金を払って買ったのに 全く役に立たない。 腹立ちまぎれに匂い袋を思い切り叩くと 粉が舞い上がる。
「ゴホゴホ 」
咳をしながら手で埃を払う。 人間なら一発で追い払いえるほど臭いが、 ゾンビ犬には良い匂いなのかも。
 フローラは乱暴に匂い袋をカバンにしまう。
 助かるためにも先を急ごう。

 森の中を足早で歩きながら フローラは登れそうな木を探す。
ゾンビ犬も所詮は犬。 木には登れない。
 ジャンプしても届かない高さまで登ってしまえば、 こっちのもの。 朝まで待ってから降りれば助かる。

 しばらく行くと 丁度良い感じの木を発見。
 フローラは立ち止まると後ろを確認。
 ゾンビ犬の姿は まだ遠い。
「 よし !」
気合を入れると肩掛けのカバンを背中に回して木に飛びつく。 絡まってい蔦を次々と掴みかえながらスイスイと登る。

 この分なら幹が分かれてるところまで行けそうだと思った瞬間 蔦がちぎれる。
(あっ!)
 他の蔦を掴もうと手を伸ばしたが、その蔦も切れた。 なすすべなくズルズルと落ちて地面に尻餅をつく。

「痛ててて」
 お尻を擦りながら起き上がると フローラは恨めしげに木を見る。 ちぎれたツタが、ぶらんぶらんと揺れている。 あの高さでは、どうやっても手が届きそうにない。
 フローラ小さく嘆息する。 次の木を探さないと。
「ふぅ~」

 念のためゾンビ犬との距離を測ろうと振り返るが、 気づけば赤い目が なくなっている。
(・・・?)
 もしかして、アンデッドの縄張りに入ったから ゾンビ犬が追ってこないのかな?
 良く分からないが、 これで心配は無くなった
 だったら 既に日が傾き始めていることだし 野宿する場所を探そう。 疲れたし、お腹も空いた。

 そのまま道なりに行くと 開けた場所に出た。
 焚き火の跡もある。 誰かが夜を明かした場所なら安全地帯。 良い所が見つかったと 焚き火の跡まで行くと 黒い丸太のようなものが置いてある。
 (これは何?)
 よく見るとフードをかぶった男の人が寝転がっている。 先客がいる。 これは心強い。
「 こんばんは」
 旅は道連れ。 早速挨拶するが返事がない。
 もう寝てる? それとも無視してる? 確かめようと顔を覗き込んだフローラは 悲鳴を上げる。
「ひっ!」

 人だと思ったのに骸骨。 びっくりて心臓が一瞬止まりかけた。 でもこれは・・・ アンデッド? それとも白骨死体?
生まれてこの方 村を出たことのないフローラは アンデッドを見たことが無い。 知っているのは骨の体をしているということだけ。
アンデッドって、 人間の服を着るの? 靴まで履いている。
 そもそも 白骨死体も見たことが無い。

「う~ん」
腕組みして違いについて考えたが、 何も思いつかない。アンデットは人間を喰うと聞く。
 しかし、 こんなそばに人間がいるのに 起きる気配が無い。既に、一人食べて満腹だから?
・・・ それとも死んでる?

 息をしているのかと耳を近づけるが 何の音も聞こえない。 鼻を近づけてクンクンと匂いを嗅ぐと ハーブのセージ と似た臭いがする。
手の甲を持ち上げると何の抵抗もなく動く。
 しかし、意外な事に重くて硬い。

 白骨死体にしては 服が新しい。 それに頭に毛が一本も 無い。
つまり・・・アンデッド!

これは死んでるアンデッド? いや 、アンデッドは元々死んでいる。 壊れてる?それとも寝てるだけ ?小さな声で声をかけてみる。
「もしもし、生きてますか?」 
「・・・」
返事がない事にホッとする。 返事をされたら起こしを抜かす。
本物を見るのは初めて。 アンデッドって、どんな感じだろうと 興味半分で恐る恐る 頭蓋骨をさすってみると、 ツルツルしている。
よく磨かれていて 陶器のような艶もある。
もっと生臭い感じがすると思っていたが 本物はとても綺麗だ。 
どことなく見覚えがあるよな・・。 あっそうだ! 
これって昔骨董屋さんが見せてくれた。 青磁と同じだ。

私たちが使っている 厚みのある素焼きではなくて 薄くて硬い。あの青磁で間違いない。
村長でも買えないと言っていた 高級品。
それでも欲しくて欲しくて 堪らなかった。
同情した骨董屋さんが一度だけ触らせてくれた。
あの青磁だ。

一生縁がないと思っていたのに、 意外なところで出会った 。でも、これは青磁じゃない。
 アンデッドの頭。 ・・・。
 しかし、 青白く輝く頭が 持って帰ってくれと言っている。
 早まっては駄目だ。
でも・・ この色、艶、手触り。 諦めきれない。
 よく考えるのよ。 頭を抱えて歩いているなんて恐ろしい。

・・・そうだ!頭だから変に思われる。
 これを・・上手く切れば・・ サラダボウルにしか見えない。そうよサラダボウルよ。
 自分でも無理が、あると思う。
 でも、何を持っていない私が他人に、自慢できる宝物を手に入れるチャンスが転がっている。 なら、拾わなくちゃ。

そう思って自分を強引に納得させると、頭蓋骨に向かって合掌する。
(我が家の家宝にして末代まで大切にしますので、どうか成仏して下さい)
切る作業は 明るくなってからにしよう。 とりあえず疲れたし眠ろう。 手早く食事を済ませるとフローラはカバンを枕代わりにしてアンデッドの横になると後ろから抱き締める。
「私の可愛いい青磁ちゃん。明日まで待っててね」
ひんやりして気持ちいい。一緒に寝ればゾンビ犬から守ってくれる。
(これは・・一石三鳥ね)
フローラは、にんまり笑うと目を閉じる。

***

目覚めると真っ暗だった眼窩に青い瞳が現れる。
そろそろ夜が明けるとジャックは起き上がろうとするが、肩峰と肩関節のところが重い。
しかも、何か柔らかい物が乗っている。
何だ?

第一頸椎である環椎を頭蓋骨と一緒に動かすと 金色の髪の毛の様な物が見える。
人間?
しかもサイズからみして女の子だ。
どうして、人間が俺の腕枕で寝てるんだ?

人間はアンデットが 怖いはず。
誰かと勘違いしてるのか?
しかし、辺りを見回しても他に人間の気配が無い。
どういう事だ?
よく分からないが、 誤解を招かないように離れよう。 体をずらして起き上がろうとすると 外套が引っ張られて思うように、体が動かない。
 見ると女の子が自分の外套の上に寝ている。 
ジャックは、その事実に頭頂骨をかりかりと掻く。
外套は、 諦めるしかないか・・。

女の子を起こさないように 頭を持ち上げると 花のような良い匂いがする。 顔に、かかっていた髪が無くなって 薔薇色の頬が見える。
久々に間近で見る人間は・・・ 可愛い。
 多分、17、16歳。

そういえば 人間は、こんな感じだったな・・。
 ジャックの忘れていた記憶がよみがえる。
髪に中節骨を差し入れると 櫛のように滑っていく。
 サラサラしている・・。

 末節骨を曲げて 怪我をさせないように中節骨だけで頬を撫でる。 すべすべして柔らかい。
 ふとジェームズの言葉を思い出す。
『 一番、柔らかいのは胸だ』
 ジェームズは人間の妻を持っていて 酒場でよく自慢話をする。

(本当かな?)
・・ どうしても、確かめたくなる。 まだ、起きそうにない。
ゴクリと舌骨を鳴らす。
 ジャックの中に好奇心と少しの欲望が入り乱れる。ダメだ。 不埒なことを考えるな。

 今まで品行方正に生きてきたのに・・。
初めて見る名前も知らない娘が 俺の理性のタガを外そうとする。
 どうしたんだ? こんな事する奴じゃなかっただろう?
頭では分かっていても、 こんな無防備な寝姿を見せられたら 誰だってその気になる。

 そもそも俺の腕の中で寝ていること自体 誘惑しているんじゃないのか?
それに、これを逃したら 次のチャンスは何時になるか。 すでに500年待ってるんだ。
 人間の、 しかも可愛い女の子と出会うのは これが最後かもしれない。その事がジャックを焦らせ大胆させる。
 こんな可愛い子になら悲鳴を上げられても本能だ。

念のため 女の子の様子を伺うと ぐっすり寝ている。
 少しでも目を覚ましたら 止められるように、 人差し指の末節骨一本で 首筋から鎖骨へとゆっくりと動かす。

・・ ドレスから、はみ出ている二つの山がある。 左右どっちが柔らかいかな・・。
 どっちも同じか・・。
 息が苦しい。 ドレスの縁をなぞると 少ししか力を入れていないのに 胸の肉がへこむ 。
(あー、本当に柔らかい)
それに頬より暖かい。

もう止めろ。 十分だろうと ストップをかける自分がいる。頭蓋骨の 一部ではモラルに反すると分かっている。 でも、止められない。 
こんなこと今まで無かったのに・・。
 欲求不満が、500年経って爆発?

力を込めると プスッと簡単に刺さる。
 指骨に感じるドクドクと言う心臓の鼓動と、流れる血の熱さに うっとりと目を閉じる。
(あ~ 熱さで指骨が溶けそうだ)

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