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望んでいなかったかたちの再会
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リサが なかなか見つからないことに焦りを感じていた。
その事で マーカスまでも自分も探しに行くと言い出した。
それを何とかなだめ、今日は マーカスとアイリス以外の全員でリサを探すことになった。連日同行してくれているニックたちには疲労の色が見える。
誰も 何も言わないが、全てのことが滞り、限界が近い。このままでは生活がままならない。
諦めるのか、長期戦に構えるのか、人探しの紙を配るのか、考えなくてはならない。
しかし、その全てを否定したい。
諦めたくない。今すぐ会いたい。
自分の手で見つけたい。
緑ばかりのこの森で リサの白い毛は目立つはずだ。
それなのに なぜ見つからない。
森を見流していたリチャードの耳に、風に乗って微かに泣き声が聞こえ来た。
「うっうっ……ううっ……」
それは今迄聞こえなかったものだ。空耳ではない。はっきり聞こえる。動物は生息していないから、きっとリサの泣き声だ。
音を頼りに進んで行くと草木の間に、不自然に見える白っぽい物に目が留まる。その薄汚れて茶色くなっているモノに見覚えがある。
ドキドキと心臓が高鳴る。
不安で固く閉じていたはずの口元が緩む。
(ああ、やっと……)
幻では無い。確信にも似た気持ちで、そっと草を分けると丸まって寝ているリサを見つけた。
「リサ……」
全身が安堵感に満たされる。
会えた。この森で小さなリサを探すのは不可能に思えた。何度も心が折れかけた。しかし、こうしてまた再会できた。やはりザブマギウムは奇跡を呼ぶ。自分の中の足りないモノが戻って来た感じだ。
リサは泥と草まみれで最初に会った頃を思い出させた。
だが、あの時はボールかと思うほどの勢いで飛び込んできたのに 何の反応もない。つやつやだった毛はボサボサになっている。抱き上げようとリサに触れた手が ギクリと固まる。
(冷たい……)
命の火が消えかかっている。
まさか 遅かったのか!?
込み上げてくる絶望を飲み込んで 慎重に リサを観察する。
お腹が 落ちくぼみ、産後の母猫のような体になっている。
だけど、上下に体が動いている。
(生きている……)
「はぁ~」
ホッとして深いため息をついた。
あと少し遅かったら屍を拾い上げていただろう。
「リサ……」
驚かさないように声を掛けると瞼を震わせて開いた。しかし、その目はうつろで、まつ毛に涙が溜まっていた。ギュッと心臓を掴まれて涙が溢れる。毎晩、泣きながら眠っていたのかと思うと いたたまれない 。どれ程悲しくて、どれ程辛かったのか、どれ程の覚悟で家を出たのか……。
リチャードは泣きながら寝ているリサをそっとタオルに包んで抱き上げると、シャツのボタンを外して中に押し込む。少しでも体を温めようとその上から腕を回す。
***
静かで音一つしない。灯りの一つも無い。私だけしか居ない。真っ暗な無の世界に浸っていたのに、懐かしい足音、懐かしい匂いが眠りを覚まそうとする。
それに誘われるように意識がプカリと浮かぶ。
「リサ……」
囁くように名前を呼ばれて 瞳を開けるとご主人様の顔があった。
(これは……夢?)
そうか……。望んでも手に入らないと 全てを手放したと思ったのに、未練が残っていたんだ。会いたいと、私はここに居るよと、心の中ではずっと叫んでいたんだ。
だから、夢の中に出て来たんだ。
***
泥がつい体では体が冷える一方だと、慌ただしく 撤収して自宅に戻ってきた。 しかし、風呂に入れると体力を消耗する。それで濡れタオルで丁寧に体を拭いた。何も食べていなかったのか やせ細っていた。マリーナに作ってもらったスープを何口か飲ませたが半分も飲めなかった。
病気ではなく 栄養失調だから 薬 というわけにもいかない。
それだけ今回の家出は リサにとって深刻な事だったんだ。
(………)
リサのこんな姿は想像もしていなかった。探しに来た私たちから逃げ回るか、帰れと木の実を投げられるかと、いつも元気はつらつだから、追いかけっこになるだろうと思っていた。
(私の覚悟が遅かったから こんな事に……)
真実を知る権利があったのに、言うのを恐れてしまった。
リサが消えて、屋敷は暗く静かだった。誰もがその姿を探し、居ないと溜め息をついていた。大切にされていると 愛されていると。
その事をリサに伝えないと、また家を出て行ってしまうだろう。
でもそうはさせない。二度と君を離さない。そっとその頬に唇を寄せる。
リチャードは淡い笑みを浮かべると何時ものようにリサを腕に抱いて体を撫でる。リサの定位置はここだ。そう分かる。
***
心地良さに、う~んと手足を伸ばす。虫も草の匂いも風も感じられない。温かくて柔らかい物の上に体に乗っかっている。
これが何だか知っている。もっとこの温かさに溺れていたい。目を覚ましたくない。でもこれが夢だと知っている。ジワリと涙が滲む。もう二度と会えない。
自分で捨てたくせに、そんな都合の良い事を考える自分が惨めだ。(でも会いたいよ)
『ご……しゅ……ぢ……しぁ』「ご主人様」
すると、 ご主人様の声と匂いが私を刺激した。
「呼んだかい?」
ギシッとベッドがきしむ音と同時に自分の体が傾く。
えっ?
驚いてパッと目を開けると目の前にご主人様の顔があった。
何で? どうして?
意味が分からない。さっきまで森にいたのに、まるでテレポートしたみたいにここいる。連れて来られた記憶も無い。夢の続き?
首だけ もたげて辺りを見まわす。間違いない。ご主人様の寝室だ。
だけど、とても信じられない。
森の奥にいたから 距離だってある。それなのに 一度も目を覚まさずに連れてこられるなんて考えられない。
何で? 何で? 何で?
夢? 現実? 妄想?
全く分からない。
壊れた人形みたいにカタカタと首を傾げる。私が見ているのは何?
それとも天国!?
そんな 私の頭にご主人様がポンと手を置いて撫でまわした。
「目が覚めたんだね。良かった」
現実だ。幻じゃない。この匂いも手の重さも覚えている。どんな方法を使ったのか知らないけど攫われたんだ。ご主人様の身勝手な行動にギリッと奥歯を噛む。
(何で勝手に連れて来たのよ!)
迷子になったんじゃない。ここでの暮らしが辛いから家を出たんだ。それなのに……。
残酷な優しさ だってどうして気付かないの!
私がどんな思いでこの家を後にしたか知らないくせにと睨みつける。
「リサ? どうした」
気遣うようなご主人様の視線に腹が立つ。その理解の無さが、私を傷つける。
私の気持ちはどうでもいいの?
その手にしがみついても、それは一時の安らぎ。すぐまたジレンマに陥る。辛い現実の壁にぶつかってしまう。
そうなったら今以上に傷つく。
こんなの全然嬉しくない。自分の考えを私に押し付けないで! 私には私の考えがあるの。
分かってない!
フンとそっぽを向くと、ご主人様の体を踏みつけて窓の所に行く。
私が大事なら私を自由にして!
甘い言葉を囁かないで、放っておく事が一番の優しさなの!
この部屋を出てしまえば何とかなる。
「リサ? 待ってくれ」
止めても無駄だ。絶対出ていく。
この寝室の事なら一から十まで知っている。窓辺に行くと鍵に手を掛けてグイッと下ろす。カチャっと言う音を立てて鍵が開く。
しかし、窓を開けようとしたけど、その前にご主人様にホールドされてしまった。
捕まったまま逃亡失敗だ。
どうしてもこの家に居させたいみたいだ。でも今の現状じゃ受け入れがたい。
「もう何処へも行かせない」
「………」
私を見下ろす瞳には苛立ちが混じっている。折角助けてやったのに。そう思っているんだ。腹が立つ。誰が助けてくれと言った。私は出て行くの!
ふん!
キッと睨みつけるとポンと下りようとしたが、途中で捕まえられた。その手から逃げようと、体をくねらせても、放してとジタバタさせた。
「こらこら」
「………」
しかし、どんなにもがいても抜け出せない。こうなったら、ひっかいてやろうと爪を立てた。
しかし、ご主人様は痛みに耐えている。
(何で我慢するのよ………)
ジワリとご主人様の腕に赤い線が出来る。
「出て行くにしても、その理由を教えてくれないか」
『………』
返事に困ってフイと顔をそむけた。
「リサ……お願いだ」
静かな声音にご主人様を見ると切なそうに私を見つめている。
その瞳を見つめていると、罪悪感が押し寄せてくる。悲劇のヒロインぶって自分で何もせず、何も聞かず、何も言わず、勝手に決めつけて別れを選んだ。それは独りよがりの行為だと今なら分かる。
自分の思った通りの行動をしてくれないからと幻滅したんだ。
身勝手なのは私の方だ。
自分の気持ちをyesかnoかでしか伝えるすべのない私には無理なことだと諦めていたんだ。
「みんな、心配したんだよ」
『………』
そんな事言われたら、もう逃げられない。黙って出て行ったのは悪いと思っている。皆が私を探しに森に来たのも知っている。
だからその事を口にされると申し訳ない気持ちになる。
体の力を抜いてだらりと、くの字になる。そんな私をご主人様が抱き直すと縦抱きにして赤ちゃんみたいに背中をトントンと叩く。
甘えるようにペタッとその肩に頭を乗せた。
**
リチャードは元気なく凭れているリサを優しく撫で続ける。リサがいない間、その心中を察するための時間は十分にあった。
今度は 私が誠意見せる番だ。
その事で マーカスまでも自分も探しに行くと言い出した。
それを何とかなだめ、今日は マーカスとアイリス以外の全員でリサを探すことになった。連日同行してくれているニックたちには疲労の色が見える。
誰も 何も言わないが、全てのことが滞り、限界が近い。このままでは生活がままならない。
諦めるのか、長期戦に構えるのか、人探しの紙を配るのか、考えなくてはならない。
しかし、その全てを否定したい。
諦めたくない。今すぐ会いたい。
自分の手で見つけたい。
緑ばかりのこの森で リサの白い毛は目立つはずだ。
それなのに なぜ見つからない。
森を見流していたリチャードの耳に、風に乗って微かに泣き声が聞こえ来た。
「うっうっ……ううっ……」
それは今迄聞こえなかったものだ。空耳ではない。はっきり聞こえる。動物は生息していないから、きっとリサの泣き声だ。
音を頼りに進んで行くと草木の間に、不自然に見える白っぽい物に目が留まる。その薄汚れて茶色くなっているモノに見覚えがある。
ドキドキと心臓が高鳴る。
不安で固く閉じていたはずの口元が緩む。
(ああ、やっと……)
幻では無い。確信にも似た気持ちで、そっと草を分けると丸まって寝ているリサを見つけた。
「リサ……」
全身が安堵感に満たされる。
会えた。この森で小さなリサを探すのは不可能に思えた。何度も心が折れかけた。しかし、こうしてまた再会できた。やはりザブマギウムは奇跡を呼ぶ。自分の中の足りないモノが戻って来た感じだ。
リサは泥と草まみれで最初に会った頃を思い出させた。
だが、あの時はボールかと思うほどの勢いで飛び込んできたのに 何の反応もない。つやつやだった毛はボサボサになっている。抱き上げようとリサに触れた手が ギクリと固まる。
(冷たい……)
命の火が消えかかっている。
まさか 遅かったのか!?
込み上げてくる絶望を飲み込んで 慎重に リサを観察する。
お腹が 落ちくぼみ、産後の母猫のような体になっている。
だけど、上下に体が動いている。
(生きている……)
「はぁ~」
ホッとして深いため息をついた。
あと少し遅かったら屍を拾い上げていただろう。
「リサ……」
驚かさないように声を掛けると瞼を震わせて開いた。しかし、その目はうつろで、まつ毛に涙が溜まっていた。ギュッと心臓を掴まれて涙が溢れる。毎晩、泣きながら眠っていたのかと思うと いたたまれない 。どれ程悲しくて、どれ程辛かったのか、どれ程の覚悟で家を出たのか……。
リチャードは泣きながら寝ているリサをそっとタオルに包んで抱き上げると、シャツのボタンを外して中に押し込む。少しでも体を温めようとその上から腕を回す。
***
静かで音一つしない。灯りの一つも無い。私だけしか居ない。真っ暗な無の世界に浸っていたのに、懐かしい足音、懐かしい匂いが眠りを覚まそうとする。
それに誘われるように意識がプカリと浮かぶ。
「リサ……」
囁くように名前を呼ばれて 瞳を開けるとご主人様の顔があった。
(これは……夢?)
そうか……。望んでも手に入らないと 全てを手放したと思ったのに、未練が残っていたんだ。会いたいと、私はここに居るよと、心の中ではずっと叫んでいたんだ。
だから、夢の中に出て来たんだ。
***
泥がつい体では体が冷える一方だと、慌ただしく 撤収して自宅に戻ってきた。 しかし、風呂に入れると体力を消耗する。それで濡れタオルで丁寧に体を拭いた。何も食べていなかったのか やせ細っていた。マリーナに作ってもらったスープを何口か飲ませたが半分も飲めなかった。
病気ではなく 栄養失調だから 薬 というわけにもいかない。
それだけ今回の家出は リサにとって深刻な事だったんだ。
(………)
リサのこんな姿は想像もしていなかった。探しに来た私たちから逃げ回るか、帰れと木の実を投げられるかと、いつも元気はつらつだから、追いかけっこになるだろうと思っていた。
(私の覚悟が遅かったから こんな事に……)
真実を知る権利があったのに、言うのを恐れてしまった。
リサが消えて、屋敷は暗く静かだった。誰もがその姿を探し、居ないと溜め息をついていた。大切にされていると 愛されていると。
その事をリサに伝えないと、また家を出て行ってしまうだろう。
でもそうはさせない。二度と君を離さない。そっとその頬に唇を寄せる。
リチャードは淡い笑みを浮かべると何時ものようにリサを腕に抱いて体を撫でる。リサの定位置はここだ。そう分かる。
***
心地良さに、う~んと手足を伸ばす。虫も草の匂いも風も感じられない。温かくて柔らかい物の上に体に乗っかっている。
これが何だか知っている。もっとこの温かさに溺れていたい。目を覚ましたくない。でもこれが夢だと知っている。ジワリと涙が滲む。もう二度と会えない。
自分で捨てたくせに、そんな都合の良い事を考える自分が惨めだ。(でも会いたいよ)
『ご……しゅ……ぢ……しぁ』「ご主人様」
すると、 ご主人様の声と匂いが私を刺激した。
「呼んだかい?」
ギシッとベッドがきしむ音と同時に自分の体が傾く。
えっ?
驚いてパッと目を開けると目の前にご主人様の顔があった。
何で? どうして?
意味が分からない。さっきまで森にいたのに、まるでテレポートしたみたいにここいる。連れて来られた記憶も無い。夢の続き?
首だけ もたげて辺りを見まわす。間違いない。ご主人様の寝室だ。
だけど、とても信じられない。
森の奥にいたから 距離だってある。それなのに 一度も目を覚まさずに連れてこられるなんて考えられない。
何で? 何で? 何で?
夢? 現実? 妄想?
全く分からない。
壊れた人形みたいにカタカタと首を傾げる。私が見ているのは何?
それとも天国!?
そんな 私の頭にご主人様がポンと手を置いて撫でまわした。
「目が覚めたんだね。良かった」
現実だ。幻じゃない。この匂いも手の重さも覚えている。どんな方法を使ったのか知らないけど攫われたんだ。ご主人様の身勝手な行動にギリッと奥歯を噛む。
(何で勝手に連れて来たのよ!)
迷子になったんじゃない。ここでの暮らしが辛いから家を出たんだ。それなのに……。
残酷な優しさ だってどうして気付かないの!
私がどんな思いでこの家を後にしたか知らないくせにと睨みつける。
「リサ? どうした」
気遣うようなご主人様の視線に腹が立つ。その理解の無さが、私を傷つける。
私の気持ちはどうでもいいの?
その手にしがみついても、それは一時の安らぎ。すぐまたジレンマに陥る。辛い現実の壁にぶつかってしまう。
そうなったら今以上に傷つく。
こんなの全然嬉しくない。自分の考えを私に押し付けないで! 私には私の考えがあるの。
分かってない!
フンとそっぽを向くと、ご主人様の体を踏みつけて窓の所に行く。
私が大事なら私を自由にして!
甘い言葉を囁かないで、放っておく事が一番の優しさなの!
この部屋を出てしまえば何とかなる。
「リサ? 待ってくれ」
止めても無駄だ。絶対出ていく。
この寝室の事なら一から十まで知っている。窓辺に行くと鍵に手を掛けてグイッと下ろす。カチャっと言う音を立てて鍵が開く。
しかし、窓を開けようとしたけど、その前にご主人様にホールドされてしまった。
捕まったまま逃亡失敗だ。
どうしてもこの家に居させたいみたいだ。でも今の現状じゃ受け入れがたい。
「もう何処へも行かせない」
「………」
私を見下ろす瞳には苛立ちが混じっている。折角助けてやったのに。そう思っているんだ。腹が立つ。誰が助けてくれと言った。私は出て行くの!
ふん!
キッと睨みつけるとポンと下りようとしたが、途中で捕まえられた。その手から逃げようと、体をくねらせても、放してとジタバタさせた。
「こらこら」
「………」
しかし、どんなにもがいても抜け出せない。こうなったら、ひっかいてやろうと爪を立てた。
しかし、ご主人様は痛みに耐えている。
(何で我慢するのよ………)
ジワリとご主人様の腕に赤い線が出来る。
「出て行くにしても、その理由を教えてくれないか」
『………』
返事に困ってフイと顔をそむけた。
「リサ……お願いだ」
静かな声音にご主人様を見ると切なそうに私を見つめている。
その瞳を見つめていると、罪悪感が押し寄せてくる。悲劇のヒロインぶって自分で何もせず、何も聞かず、何も言わず、勝手に決めつけて別れを選んだ。それは独りよがりの行為だと今なら分かる。
自分の思った通りの行動をしてくれないからと幻滅したんだ。
身勝手なのは私の方だ。
自分の気持ちをyesかnoかでしか伝えるすべのない私には無理なことだと諦めていたんだ。
「みんな、心配したんだよ」
『………』
そんな事言われたら、もう逃げられない。黙って出て行ったのは悪いと思っている。皆が私を探しに森に来たのも知っている。
だからその事を口にされると申し訳ない気持ちになる。
体の力を抜いてだらりと、くの字になる。そんな私をご主人様が抱き直すと縦抱きにして赤ちゃんみたいに背中をトントンと叩く。
甘えるようにペタッとその肩に頭を乗せた。
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