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20 黄仙剛と言う男
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角英(カクエイ)に連れてこられて 祖国である蒼の国の跡地に入行った明芽(ミンメイ)は そこで15年もの間、帰天することなく 幽鬼の姿で縛られている民の姿を目の当たりにする。 あまりの現実を前に心が折れる。
さらに そこに・・。
**
「明芽!早く来い」
私の気持ちなどお構いなしに 呼び寄せる角英の無情な声に 明芽は 自分の気持ちを押し殺す。
(今は 従うしかない)
永春(エイシュン)様に支えられて 共に奥へと進んでいく。
そこには紫色の髪をした若者が 角英と言い争っていた。
( 一体 誰だろう・・)
怒った若者が腕を組んで、そっぽを向く。
角英が何か言おうとしたが 私たちに気づくと 手招きする 。
「 来た。来た。 コイツが、お前の父親だ」
『えっ?』
角英が 無雑作に 紹介すると そっぽを向いていた若者が驚いて私は見る。
明芽は、若者を見て戸惑う。
(この人が・・私のお父様?)
すると角英が 私たちの間に立ち 若者と私の肩を掴んで引き寄せる。
馴れ馴れしと睨む。しかし、角英は そんな事などお構い無しに 上機嫌で言う。
「 15年ぶりか?感動的な再会だな」
角英の小ばかにした 言葉にムッとして その手を振り払うと 若者も同じことをする 。
自分と同じ事をしたことに 不思議に 思い相手を見ると 目が合う。
『明芽・・。明芽なのか?』
すると、自信なさげに 私に訊いてくる若者を 明芽は改めて見返す。
目の前にいるのは20代の若者。 父というより兄のように見える。 自分と同じ紫色の髪をしている。 でも、似ているのは それだけ・・。
( 本当にお父様なの? )
幼い時に 離れ離れになったから 本人か どうか確信が持てない。
目の前に立っている姿は死んで15年も経っているとは思えない。だって、幽鬼なら 体は朽ち果てて 衣に至っては 原型を留めないほど ボロボロのはず。 それなのに 衣は新品同様。体に至っては 肌つやも良く。 息遣いさえ感じられる。
やっぱり、おかしい。
これは、きっと私を騙すために 用意した別人だ。そうに違いない。
「騙されないわ。この人は偽物よ。 死んだ人が、こんな・・こんな・・ 健康そうな姿でいられるはずが無いもの」
信じられないと首を振ると 永春様が進み出る。
「 君の父君 黄仙剛(コウ センゴウ)様 本人だよ。 それは私が保証する。姿は・・ 私の札の力で 生前の姿になっているんだ。 偽物でもないし操られてもいない」
「でも・・」
永春様に、そう言われても簡単には納得できない 。困って俯いていると 誰かに肩をポンと叩かれる。振り向くと若者が、立っていた。
『 間違いない。 私が お前の父親だ』
半信半疑でいる私と違って若者が確信が あるようだ。
子供の頃の私しか知らないのに その自信はどこから?
「 ・・どうして、そう言い切れるんですか?」
『勘だ!』
「はぁ~、仙剛様」
「阿保だな」
若者が そう断言すると 永春様が首を振って 角英が呆れている。
でも、明芽は その態度に お母様との話を思い出して 妙に納得する。
「 お父様って どんな人なの?」
「 そうね・・すごい自信家よ。 お母様が結婚の承諾をする前に 式の日取りを決めていたくらいだもの」
「そうなんだ」
お母様が私の髪を 愛おしそうに指で挟んで 滑らせる。
「 髪は あなたと同じ紫色で 爆発したみたいな髪型。 眉が太くて キラキラした瞳をしてたわ・・ 。それから口も大きいわ。 だから、いつも大声で笑っているの。こんなふくに、 あははははっ」
お母様が お父様の真似して 腰に手を当てて笑う。
「 そんな獣みたいな、お父様嫌だ」
そう言って逃げると お母様が 追いかけてきて 後ろか 私を抱きしめる。
「 でも、とても心の温かい人よ。 家臣にも 民にも好かれていたわ」
お母様が嬉しそうに話していたが 幼心に、かっこ悪いと思ったことを覚えている。
でも今ならわかる。 とても懐が深くて 魅力的。 お母様が言ってた通りの人物だ。
「 本当に・・お父様なんですね」
若者に向かって、おずおずと微笑むと お父様が大きく 頷く。
初めて お父様との対面は 嬉しくもあり、恥ずかしくもある。
『そうだよ。明芽。 お前の父だ。 何歳になったんだ?』
お父様が嬉しそうに私の手を握ってくる。 その手を大きく手のひらにタコができていてゴツゴツしている。
「 17歳になりました」
『 そうか・・17か・・』
答えて 始めて 自分が何を無くしたか実感した。
そうだ。素直に永春様の言葉を信じなかっのは、 勝手に自分の父親だから 40過ぎだろうと思い込んでいたからた。
お父様は死んで時か止まり、 私だけの時が進み続いている。
奪われてしまった。幸せな日々を過ごすはずだった私たちの15年を全部。
『 そうか、そんなに経ったのか・・。 香明・・母は達者か?』
不安そうに聞いてくるお父様に、 悲しい返事しかできないかと思うと 喉が詰まる。
「おっ・・ お母様は、せっ、先日亡くな・・りました」
なんとか声を絞り出したが、 この場に お母様が居ない事が 悲しくてたまらない。 あと少し早ければ 二人は手に手を取って喜びあったに違いない。 そう思うと自然と涙が 溢れる。
『・・大変だったな・・』
お父様が、こわばった笑みを浮かべて 泣くなと言うように 私の頬の涙を拭う。
でも、お父様の目からも涙が流れている。
『 ・・幸せにしてやると約束したのに。 結局、苦労ばかりかけてしまった。 全て、コヤツの力を見誤った私の責任だ』
涙を乱暴に 拭うと お父様が角英を顎でしゃくる。
「 ふん。妖魔だと気づきもしなかったくせに よく言う」
『 妖魔だと最初から知っていたさ。 お前が病を治せると言うから 城内に入れたんだ』
角英が鼻を鳴らして 馬鹿にすると、お父様が反論する。
「 お父様は道士の力が あるんですか?」
『 もちろんだ』
凄いだろうと胸を張るお父様に 明芽は、くすりと笑う。 子供のようだ。
父親にも まして帝にも見えない。
『 だが、それが仇になってしまった。 調べたら意外に難しい術式を使っていたから 主犯はコイツじゃないと 高を括ってしまった・・』
「 お金で買ったんでしょう。 そういう輩は、どこにでも いますから」
自分の判断が甘かったと お父様が肩を落とすと 黙っていた 永春様が 話に加わる。
『なるほど』
「または、脅かしたとか?」
『ああ、そっちの方が ありそうだ』
二人で あれやこれやと話していると それを聞いていた角英が2人に噛み付く。
「 勝手なことをいうな! 私だってその気になれば出来る」
( その気? )
愚かにも自分から、からくりを認める発言をする。角英に二人が視線を向けると、仕舞ったと角英が そっぽを向く。
二人が それに 気を良くして角英をなおも からかう。
『 図星か 』
「ですね」
二人で角英を見ながら 嗤笑する姿は 悪役そのもの。会ったばかりだと言うのに意気投合している。 そんな様子を見て 生きてる時も、こんなふうに お父様は民と心を通わせていたに違いないと思う。
「 違う!違う!」
角英が首を振って否定するが 二人は別の話と移ったいる。
『ところで、お前は何者だ ?』
「これは、失礼しました。 永春と申します。暗瞬 の知り合いです」
永春様が キョウ手して 挨拶するとお父様が小首をかしげて聞く。
『アンシュン?』
明芽は、ハッとして二人の間に割って入る。
「待って!」
どうして暗瞬様の名前を出すの。
適当なことを言われては困る。
「あー、それは明芽の恋」
(私の片思いなんだから )
さらに そこに・・。
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「明芽!早く来い」
私の気持ちなどお構いなしに 呼び寄せる角英の無情な声に 明芽は 自分の気持ちを押し殺す。
(今は 従うしかない)
永春(エイシュン)様に支えられて 共に奥へと進んでいく。
そこには紫色の髪をした若者が 角英と言い争っていた。
( 一体 誰だろう・・)
怒った若者が腕を組んで、そっぽを向く。
角英が何か言おうとしたが 私たちに気づくと 手招きする 。
「 来た。来た。 コイツが、お前の父親だ」
『えっ?』
角英が 無雑作に 紹介すると そっぽを向いていた若者が驚いて私は見る。
明芽は、若者を見て戸惑う。
(この人が・・私のお父様?)
すると角英が 私たちの間に立ち 若者と私の肩を掴んで引き寄せる。
馴れ馴れしと睨む。しかし、角英は そんな事などお構い無しに 上機嫌で言う。
「 15年ぶりか?感動的な再会だな」
角英の小ばかにした 言葉にムッとして その手を振り払うと 若者も同じことをする 。
自分と同じ事をしたことに 不思議に 思い相手を見ると 目が合う。
『明芽・・。明芽なのか?』
すると、自信なさげに 私に訊いてくる若者を 明芽は改めて見返す。
目の前にいるのは20代の若者。 父というより兄のように見える。 自分と同じ紫色の髪をしている。 でも、似ているのは それだけ・・。
( 本当にお父様なの? )
幼い時に 離れ離れになったから 本人か どうか確信が持てない。
目の前に立っている姿は死んで15年も経っているとは思えない。だって、幽鬼なら 体は朽ち果てて 衣に至っては 原型を留めないほど ボロボロのはず。 それなのに 衣は新品同様。体に至っては 肌つやも良く。 息遣いさえ感じられる。
やっぱり、おかしい。
これは、きっと私を騙すために 用意した別人だ。そうに違いない。
「騙されないわ。この人は偽物よ。 死んだ人が、こんな・・こんな・・ 健康そうな姿でいられるはずが無いもの」
信じられないと首を振ると 永春様が進み出る。
「 君の父君 黄仙剛(コウ センゴウ)様 本人だよ。 それは私が保証する。姿は・・ 私の札の力で 生前の姿になっているんだ。 偽物でもないし操られてもいない」
「でも・・」
永春様に、そう言われても簡単には納得できない 。困って俯いていると 誰かに肩をポンと叩かれる。振り向くと若者が、立っていた。
『 間違いない。 私が お前の父親だ』
半信半疑でいる私と違って若者が確信が あるようだ。
子供の頃の私しか知らないのに その自信はどこから?
「 ・・どうして、そう言い切れるんですか?」
『勘だ!』
「はぁ~、仙剛様」
「阿保だな」
若者が そう断言すると 永春様が首を振って 角英が呆れている。
でも、明芽は その態度に お母様との話を思い出して 妙に納得する。
「 お父様って どんな人なの?」
「 そうね・・すごい自信家よ。 お母様が結婚の承諾をする前に 式の日取りを決めていたくらいだもの」
「そうなんだ」
お母様が私の髪を 愛おしそうに指で挟んで 滑らせる。
「 髪は あなたと同じ紫色で 爆発したみたいな髪型。 眉が太くて キラキラした瞳をしてたわ・・ 。それから口も大きいわ。 だから、いつも大声で笑っているの。こんなふくに、 あははははっ」
お母様が お父様の真似して 腰に手を当てて笑う。
「 そんな獣みたいな、お父様嫌だ」
そう言って逃げると お母様が 追いかけてきて 後ろか 私を抱きしめる。
「 でも、とても心の温かい人よ。 家臣にも 民にも好かれていたわ」
お母様が嬉しそうに話していたが 幼心に、かっこ悪いと思ったことを覚えている。
でも今ならわかる。 とても懐が深くて 魅力的。 お母様が言ってた通りの人物だ。
「 本当に・・お父様なんですね」
若者に向かって、おずおずと微笑むと お父様が大きく 頷く。
初めて お父様との対面は 嬉しくもあり、恥ずかしくもある。
『そうだよ。明芽。 お前の父だ。 何歳になったんだ?』
お父様が嬉しそうに私の手を握ってくる。 その手を大きく手のひらにタコができていてゴツゴツしている。
「 17歳になりました」
『 そうか・・17か・・』
答えて 始めて 自分が何を無くしたか実感した。
そうだ。素直に永春様の言葉を信じなかっのは、 勝手に自分の父親だから 40過ぎだろうと思い込んでいたからた。
お父様は死んで時か止まり、 私だけの時が進み続いている。
奪われてしまった。幸せな日々を過ごすはずだった私たちの15年を全部。
『 そうか、そんなに経ったのか・・。 香明・・母は達者か?』
不安そうに聞いてくるお父様に、 悲しい返事しかできないかと思うと 喉が詰まる。
「おっ・・ お母様は、せっ、先日亡くな・・りました」
なんとか声を絞り出したが、 この場に お母様が居ない事が 悲しくてたまらない。 あと少し早ければ 二人は手に手を取って喜びあったに違いない。 そう思うと自然と涙が 溢れる。
『・・大変だったな・・』
お父様が、こわばった笑みを浮かべて 泣くなと言うように 私の頬の涙を拭う。
でも、お父様の目からも涙が流れている。
『 ・・幸せにしてやると約束したのに。 結局、苦労ばかりかけてしまった。 全て、コヤツの力を見誤った私の責任だ』
涙を乱暴に 拭うと お父様が角英を顎でしゃくる。
「 ふん。妖魔だと気づきもしなかったくせに よく言う」
『 妖魔だと最初から知っていたさ。 お前が病を治せると言うから 城内に入れたんだ』
角英が鼻を鳴らして 馬鹿にすると、お父様が反論する。
「 お父様は道士の力が あるんですか?」
『 もちろんだ』
凄いだろうと胸を張るお父様に 明芽は、くすりと笑う。 子供のようだ。
父親にも まして帝にも見えない。
『 だが、それが仇になってしまった。 調べたら意外に難しい術式を使っていたから 主犯はコイツじゃないと 高を括ってしまった・・』
「 お金で買ったんでしょう。 そういう輩は、どこにでも いますから」
自分の判断が甘かったと お父様が肩を落とすと 黙っていた 永春様が 話に加わる。
『なるほど』
「または、脅かしたとか?」
『ああ、そっちの方が ありそうだ』
二人で あれやこれやと話していると それを聞いていた角英が2人に噛み付く。
「 勝手なことをいうな! 私だってその気になれば出来る」
( その気? )
愚かにも自分から、からくりを認める発言をする。角英に二人が視線を向けると、仕舞ったと角英が そっぽを向く。
二人が それに 気を良くして角英をなおも からかう。
『 図星か 』
「ですね」
二人で角英を見ながら 嗤笑する姿は 悪役そのもの。会ったばかりだと言うのに意気投合している。 そんな様子を見て 生きてる時も、こんなふうに お父様は民と心を通わせていたに違いないと思う。
「 違う!違う!」
角英が首を振って否定するが 二人は別の話と移ったいる。
『ところで、お前は何者だ ?』
「これは、失礼しました。 永春と申します。暗瞬 の知り合いです」
永春様が キョウ手して 挨拶するとお父様が小首をかしげて聞く。
『アンシュン?』
明芽は、ハッとして二人の間に割って入る。
「待って!」
どうして暗瞬様の名前を出すの。
適当なことを言われては困る。
「あー、それは明芽の恋」
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