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ケダモノ

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「く、黒田さん、す、少し落ち着いてっ……うわああ」

「許してください。……好きなんです」

 黒田さんは私の胸に舌を這わせながら、泣くように言った。
 ゾゾゾと微かな感触に体の芯が震える。震え立った小さな突起を舌先で舐め回され、ヒュッと呼吸が止まる。淫らな光景に私は耐えられなくなり目を閉じてしまった。ゴソゴソとまた下着の中に手が入ってくる。

「ああ、感じているのですね。とても嬉しいです」

 反応してしまっているモノを握り、それを上下に扱きながら黒田さんは私の首筋に吸い付いた。チュウッときつく吸われチリッと僅かな痛みが走る。

 黒田さんの言葉と、皮膚に当てられる唇。濡れた舌。刺激をもたらす指の動き、息遣い、表情。その全てが私を動けなくさせる。

「あぁっ、ふぁ、やめてください、お願い」
「夢みたいだ」

 黒田さんは夢中になって私の体のあちこちに吸い付いてきた。その度にしゃっくりみたいに声を漏らし、体がよじれる。黒田さんは露わになった体中に赤い痕を散りばめると、乱暴に私のズボンを下着ごと下ろした。無理やり足から抜かれ、投げ捨ててしまう。両手で私の足をガバッと大きく開いた。熱い視線が……その一点に集中してる。血走った獣のような目に膝がブルブルと震える。

 こんなはしたなく、酷い恰好、いたたまれない!

「や……み、見ないでっ」

 大きく震える膝をなんとか閉じようとすれど、容易く開かれてしまう。黒田さんは顔をスローモーションのように、ゆっくり顔をおろしていく。

 すごい緊張感に襲われる。私ははわはわと狼狽えるばかりだった。私の股の付け根に顔を埋めると熱い舌が肌をベロベロと舐めまくる。そこは腕や胸、お腹よりも皮膚は薄く、敏感で私の全身を震わせた。

「ひあっっ! こ、こんな、や、待って」
「いやらしい……いやらしい身体だ……なんていやらしいんだ……」

 はぁ。はぁ。と熱い息を肌に浴びせながら、黒田さんの舌先がどんどん中心に近づいてくる。

「いや、やめっ」

 なんの躊躇もなく、黒田さんは立ち上がっているモノをガブリと口の中へと入れた。

「はあうっ」

 黒田さんは私ので口をモゴモゴとさせ、舌や口内の壁で擦りあげてくる。
 あったかく、柔らかい。とろけそう……。
 そう思った瞬間、クッと吸い上げられ鋭い刺激に電気が走った。

「んうっ! ……あぁ……あ、こんな、間違ってます」

 ジュルジュルと卑猥な音を立てながら頭を上下に動かす。すぼめた唇から私のものが出たり入ったりしていて、その光景はたまらなくいやらしかった。ヌメヌメが私を包み、コーティングする。それは黒田さんの唾液なのか、己から溢れ出たものなのか判別できなかった。あるいはその両方なのかもしれない。

 黒田さんの片手が私の胸の突起をキュッと摘んだ。

「ひあっ! 痛っ」

 ギュッと体を竦めると、もう片方の太い指がありえないところへズブズブ入っていく。

「ま、待って待って、待ってください!」

 狭まった場所。閉じようとする内部を無理矢理押しのけながら刺してくる。少し入れては出し、また入れてを繰り返す。その感触はとても奇妙で恥ずかしくて、気持ちが悪い。

「ああ、こちらも蕾のままだ……やはりあなたは清廉潔白なのですね」

 私の立ち上がっているモノを舐めながら、黒田さんは興奮に震える声で囁いた。

「ひぃ、だ、誰でもそうですよ、こんなトコ! うぅ、……やだ、も、わっ!」

 グイと足を上げられ、背中と頭が壁にゴンと押し付けられる。
 下半身を上半身にくっつけるように半分折り曲げられ苦しい。黒田さんは私に顔を押し付け指を入れていた場所をあろうことか、今度は貪るように舐めまくりだした。

「く! 黒田さん!? うわぁ、あああ……」

 信じがたい光景に顔が発火してしまう。
 べちょべちょに濡らした箇所にまた指が潜り込んできた。今度はさっきよりキツイ。指が増えてる?

「ひぃやああああ」

 二本そろえていた指が中に入ったまま開かれる。裂けそうなくらい広げられたそこをまじまじと覗かれる。

「どこもかしこもきれいだ。中もピンク色ですよ」

 興奮しきった低い声。食べられてしまうような恐怖がゾクゾクと駆け上がってくる。同時にまた下腹部が熱くなるのを感じた。いやだ、違う。これは違う! 私はブンブン首を振り、黒田さんを、このありさまを、私自身を拒絶した。

「……うぅっ、き、汚い、汚いです、だ、だからっ、もうやめて」

 陰部から一瞬も視線を外すことなく黒田さんが言った。

「汚くなんかないです。汚いのは俺です。はぁ、あなたに入りたい。私を浄化してください」
「むっ! 無理です、無理! できません! ひっ、あ、はぐ……も、許す、許すから、うあああ」

 黒田さんは、指をグリグリと動かし私の中をかき回す。そしてまた中心を口の中へ入れてしゃぶりだす。中も外側もすごい刺激でもうワケがわからなかった。

「はっ、ああ、あ、あう、うんんっ」

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