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main course ― 主料理
始まり
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あれは晩餐会の夜だった。
退屈な集まりは嫌いだ。俺はその集まりに顔を出すことなく、今夜の食事を楽しんでいた。
月がキレイな夜だったの思い出す。
ふと見下ろした先にお前はいた。驚愕した表情はとても美しかった。俺は一目で欲しいと思ったんだ。腹は満たされていたにも関わらず……俺はその白い首筋に口づけた。
これが運命ならば。あの出会いも運命だったのか。
「……言いたいことがあるなら聞くよ?」
「ひとりにしてすまなかった。許してくれ……清一」
俺は、前の時代に清一を仲間に引きずり込んだ。そのクセ、未来の無い状況に堪え切れず自暴自棄になり無茶を繰り返した。結果、銀で作った銃弾に倒れ、灰と化したのだ。
こいつを残して……。
「ずっと待ってたよ。あなたが生まれるのを」
「……後悔してないのか?」
「後悔なんてするわけない。あなたに恋した時から」
細長いひと指し指が、開きかけた俺の唇をそっと塞いだ。
「シー……」
そして優しく微笑んだ唇で、清一は歌うように言った。
「俺はあなたと、終わらない物語を生きると決めたんだから」
退屈な集まりは嫌いだ。俺はその集まりに顔を出すことなく、今夜の食事を楽しんでいた。
月がキレイな夜だったの思い出す。
ふと見下ろした先にお前はいた。驚愕した表情はとても美しかった。俺は一目で欲しいと思ったんだ。腹は満たされていたにも関わらず……俺はその白い首筋に口づけた。
これが運命ならば。あの出会いも運命だったのか。
「……言いたいことがあるなら聞くよ?」
「ひとりにしてすまなかった。許してくれ……清一」
俺は、前の時代に清一を仲間に引きずり込んだ。そのクセ、未来の無い状況に堪え切れず自暴自棄になり無茶を繰り返した。結果、銀で作った銃弾に倒れ、灰と化したのだ。
こいつを残して……。
「ずっと待ってたよ。あなたが生まれるのを」
「……後悔してないのか?」
「後悔なんてするわけない。あなたに恋した時から」
細長いひと指し指が、開きかけた俺の唇をそっと塞いだ。
「シー……」
そして優しく微笑んだ唇で、清一は歌うように言った。
「俺はあなたと、終わらない物語を生きると決めたんだから」
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