7人目の皇子

カエデ

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47話

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チヒロside

「その腕はどうした!」

「はぁ…ちょっと斬られちゃい……はぁ…ました。」

と、言った。

「ちょっとじゃないだろ!早く!手当しよう!
馬に乗れ!」

と言われたけれどもうそんな気力もなく
その場に座り込んでしまった。
その様子を見てルーカスは私に抱きついて
くれて、大丈夫、大丈夫、と声をかけながら
馬で帰りました。

着いたら直ぐにベッドに寝かされた。

「ルーカス……」

「なんだ?」

「斬られたところは……全く痛くない
………んです。なぜ、だと思う?、」

「…あんまり喋るな」

「はい…」

ルーカスは私の体を調べ、
道具を準備していた。私はさっきの疲れが
眠気として襲ってきてウトウトしていた。

「眠たかったら寝てもいいよ。チヒロの腕は再生してきてるから様子を観なければいけない。」

再生してる?
あ、ダメだ。眠気に勝てない。
そのままストンと眠った。



ルーカスside

大丈夫だと何度も言いながら全速力で戻ると、
すぐにベッドに乗せ、熱の高さ、他の外傷を
調べた。焦りを落ち着かせて慎重に調べていく。チヒロが斬られたところは痛くないと
言っていて1番酷い右腕を診てみると、先程よりも
長くなっているような気がする。
もしかして、再生しているのか?

そんなことを考えていると
チヒロの目が閉じて、慌てて開いてを
繰り返していたから

「眠たかったら寝てもいいよ。チヒロの腕は再生してきてるから様子を観なければいけない。」

と言ったらスゥと寝てしまった。
それにしても熱が高い。冷やしたタオルを
額に当て、汗を拭う。
苦しそうに呼吸をする姿に心が痛んだ。


2日もすると
熱はだいぶ下がってきた。最近で1番下がった。
右腕は完全に再生された。チヒロは2日間ずっと
眠っているため、右腕が動くのかは分からない。

「チヒロ…」
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