7人目の皇子

43話

チヒロside

はぁっはぁ…………

いたい…つらい…

「んぅっ」

「おはようチヒロ体調はどうだ」

あれ、夢？ルーカスがいるわけないのに。跡継ぎの教育を受けているのに。

「チヒロ痛いか？」

言われてみれば下腹部が痛い。夢じゃないみたい。

「なぜルーカスがここに？」

「もう勉強は昨日終わった。ってそれよりも状況を
教えてくれすぐ処置をするから。」

段々と痛くなってくる下腹部。熱は昨日より下がってるような気はするけど辛いな

しばらく色々聞かれたけれど答えることは出来ませんでした。ルーカスも何も言わなくなって下腹部の色んな場所を押してこちらを見てごめんなと言いながら繰り返し紙に何かを書いていました。

そのまま私は寝てしまったのか起きたら夜になっていました。隣を見るとルーカスがこちらを見ていた

「薬効いてきたな呼吸が落ち着いてきた。
まだ痛むか？」

「はい。かなり」

「症状はストレスのものだ。ごめんな。
そばにいられなくて、症状に気づかなくて」

「大丈夫です。」

「大丈夫では無いだろう。痛くて眠れないこともあるんだぞ。相当痛いだろう。
もっと俺を頼ってくれ」

「じゃあハグしてください」

ぎゅ

「とても落ち着くんです。ルーカスの温もりは」

「……よかった」

そのまま私は今日三度目の眠りについた。

朝起きると大分回復していた。隣にはもちろんルーカスがいて眠っていました。はぁ～幸せ。



久しぶりに皇宮に帰るとお兄様方が出迎えてくれました。みんなでお食事をし、雑談を楽しみました。
イエレルお兄様に婚約者ができたとかなんで私が公爵家に留まらないと行けないのかとかたくさん話しました。公爵家から皇宮まではそんなに遠いわけじゃないので2、3日泊まったらすぐに公爵家に帰りました。

それからは平和な日々です。お庭に咲くお花たちは空を向き、のびのびとした平和な日が続いていました。平和な日があれば当然その反対もやってくる。
これが世界の法則。私はいきなり高い熱が出始めました。腹痛と熱が酷かった時以降は熱なんて出ていなかったので久しぶりにしんどくなりました。