7人目の皇子

カエデ

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42話

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ルーカスside

はぁ…
最近チヒロと話してもいない。
夜に寝ている状態を見ているだけ。
いや、見てもいないな。疲れ切っていてすぐ寝てしまうから。

「チヒロと話したい……」

気づいたらそんなことを言っていた。
癒しが足りない。今は大事な時期なんだろう、だが
さすがに休めない。もう少し、もう少し頑張ろう。

教育は執事がやっているから執事があれこれ指摘してくる。課題を終わらせること、これが教育だった
あとはテストで結果を出せば終わり。食事のマナーもたまに指摘されることがあるが、大体は良くなったので何も言われないのがほとんどだ。

「執事、この生活はいつ終わるんだ。」

「ルーカス様は歴代に比べかなり優秀なので
あと2、3日すれば絶対に終わります。」

2、3日か。長いなぁ。チヒロ、、会いたいよ
話したいよ。そばにいるのになぁ。支え手上げたいと思っていたのにな。こっちが支えられていることばかりだ。

「……終わった」

それから2日で課題は終わった。

「ではテストに移りましょうか」

テストは難なく出来、満点とは行かなかったがかなり高い数字らしい。

「チヒロの所に行ってもいいか?」

「もちろんです。今までよく頑張りましたね。
今は20時30分ですからまだ起きている
でしょう」

執事の言葉を聞いてすぐチヒロの所にかけつけた。
早く会いたい!!
作法で習ったノックも忘れドアを開けた。

は?

チヒロ?

チヒロはベッドに横たわっていて荒い息をしていた。その横には使用人がタオルを桶の水で濡らして
絞っている姿があった。

熱がありそうだ。

「チヒロはどうした!」

使用人に問いかけると、

「何週間か前から下腹部が痛むとのことでした。今は熱も出ております。それ以外は分かりません。」

「なぜ俺を呼ばなかった!」

「チヒロ様が絶対に呼ぶなと、ルーカス様には
跡継ぎの教育をしっかり受けて
欲しいと仰っていました。」

「すぐに診る」

熱はおでこに触れただけで大体わかる。
これは40度は超えているな、辛そうだ。
下腹部はチヒロに状態を聞かないと分からないな。
とりあえず解熱剤を呑ませてこれで処置はできた。


熱のお陰で眠ってくれているが下腹部が痛むの
だったら痛さで起きてしまうかもしれない。
最初は熱がなかったと言っていたし痛みで起きていたのか…?夫婦なのにそんなことも気づけなかった
ただ疲れて寝てチヒロの寝ている様子も見ていなかった。たまに咳き込んでいて辛そうだ。見ているだけで胸が痛む。チヒロ、、
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