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Chapter2
12
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『貴方、本当に何も知らないのね……』
狼が一歩、ルカの方へと歩み寄る。一歩、また一歩と少しずつ縮まっていく距離。
『これで分かって貰えたかしら?』
いつの間にか、ルカの目の前には一人の女性が立っていた。その代わり、先程までルカの前にいたはずの狼の姿がどこにも見当たらない。
「……………………!」
何が起こって居るのかを理解しようと巡らせる思考。そうやって漸く、ルカが何かに気付いた様だ。それが何なのか理解できれば、実に楽しそうに笑いながら、何度も何度も頷いてみせる。
『貴方と私は同じものなのよ』
初めて見た仲間の存在。自分と同じように、人間の姿に変わることが出来る狼が目の前に居る。その事実に、ルカは最初は素直に喜んでいた。
しかし、その表情は次第に曇り始めてしまう。
単純に、仲間と出会えて嬉しい。ルカとしては、そんな感情だけで終わらせてしまうつもりだった。しかし、彼女の思惑はルカとは異なっている様で、彼女求めることが再会を喜ぶことだけでは無い事に直ぐに気が付く。彼女が告げる言葉が増える度、ルカは居心地が悪そうに視線を逸らす。
『私と一緒に行きましょう』
話の本質なんて、実に単純なものなのだ。 回りくどい言い方は好まないようで、伝える内容は何処までも簡易的なもの。その内容は共に来て欲しい、ただそれだけである。
「……………………」
『何をそんなに気にすることがあるの?』
彼女からしてみれば、その誘いには直ぐに頷いて貰えると考えていたのだろう。しかし実際は、彼女の想定通りに事は運ばなかった。共に来て欲しいという誘いに対し、ルカの反応は思った以上に芳しくないもので。そのことが気にかかり、彼女は困ったように眉を下げる。
『……あの人の事を気にしているのね』
あの人が誰を指す言葉なのか。それは直ぐに分かる。一瞬だけルカが浮かべた泣きそうな表情。それは彼女の問いを肯定するもので、幾ら俯き表情を隠したところで、返事を迷っている事は直ぐにバレてしまう。
『何故……そんなにあの人に拘るの?』
あの家にいる間、彼女はずっと彼らのことを見ていた。
『貴方が彼に寄り添う理由なんて無いでしょう?』
二人の関係を見て感じたのものは、ルカが余り幸せだと感じていないようだと言うこと。彼らの関係はとてもアンバランスで、まるでかけ間違えた釦のように違和感を感じるものだったのだ。何故、彼等が同じ空間に共にあろうとするのか。それが彼女には全く分からない。だから、一刻も早く見つけた仲間を、あの人間の元から連れ出さなければと。そう思ったのだ。
それなのに、何故か今、彼女の前に立つ仲間は、仕切りにあの人間の居る場所へと戻りたそうに落ち着きがない。その態度に苛立ちを感じ、思わず出たのはこんな一言だった。
『あの人は貴方を不幸にするだけよ。貴方にも分かっているんでしょう!?』
「うううっ!」
彼女がその言葉を吐き出したのと同時に、ルカの腕が素早く伸びる。
『うっ……』
始め、自分の身に何が起こっているのかが理解出来なかった。
喉のが訴える痛みで漸く、ルカの手によって自分の首が締め上げられているのだと言うことに気が付く。
『……な……ぜ……』
嫌われているはずではなかったはずだ。
いつも自分に向けられていたのは好意と愛情で、こんな風に敵意を向けられるのは想定外で。予想もしていなかった状況に、上手く情報が整理しきれず混乱してしまう。
兎に角この腕を何とかしなければ。そう思い必死に藻掻けば、ルカがゆっくりと指に込めていた力を緩め、その手を離した。
「…………」
『…………え……?』
聞こえるはずのない言葉。締め付けられていた喉を庇うように抑えながら、彼女がルカの方へと視線を向ける。
『あのひとが、おれをひていしないかぎり、おれは、あのひとのそばにいたい』
音にはならないが一言一言、確かに音の形を紡ぐ口の動き。それは確かにこんな言葉を紡いでいる。
『おれがしあわせじゃないなんて、きみがきめないでよ』
『…………』
『おれのしあわせは、おれじしんがきめる。おれは、あのひとのそばにいたいんだ』
『……どう……して……』
何故、ルカがそう言うのかが彼女には分からなかった。
だからだろう。理解できずに頭に浮かんだ言葉を素直に口にしてしまったのは。
『あのひとは……あなたにとって……』
存在を否定して、仲間を取り戻す。それが彼女の求めていた事だと言うのに、必死に訴えようと口にした言葉は、中途半端なところで遮られてしまう。
『ちがうよ』
ルカが見せた泣きそうな顔。だが、その悲しみを無理に笑顔へと変えると、彼は言葉を返してきたのだった。
『だって、あのひとはよわいから。とてもよわくて、さみしがりやで。ひとりでいることにたえられないほどもろいから。だから、そばにいてあげたいんだ。あのひとが、おれをひつようとしなくなるまでずっと、そばに』
そう言い終わると同時に踵を返し、来た道を走り始める影。取り残されたのは先程までルカと言葉を交わしていた一人の女性。走り去る後ろ姿を追いかけることなく静かにその姿が消えて無くなるまで見守り続ける。
『……貴方は……あの人間を選ぶのね』
完全にルカの後ろ姿が視界から消えたことを確認してから、彼女はゆっくりと口を開く。
『負けちゃったな……あの、グレイヴ……とか言う人間に』
静かに俯いた彼女が浮かべた柔らかな微笑み。
『幸せ……か』
その言葉を噛みしめるように呟き上げた顔は、やけにすっきりとした表情。ルカが消えた方向に向かって微笑んだ後、彼女はゆっくりとその姿を変える。月明かりに照らされた森の中。一人の女性が姿を消し、一匹の狼が姿を表す。
『……』
ルカが姿を消した場所と正反対。狼は今までの時に別れを告げるようにして、背を向けて歩き出す。
ここで分かれた道は、この後交わる可能性はとても低いだろう。しかし、この結果を彼女は不満だと感じては居なかった。単純に、彼女とルカ。選んだ選択肢が異なっただけ。その選択を誰にも攻める権利はない。最後に一度だけ。彼女は振り返り遠吠えをあげる。サヨウナラという言葉を込めて。そうして、傷の癒えた雌の狼は一匹。深い森の中へと姿を消した。
こんなに必死に走ったのはどれくらい前だっただろう。
人の体だととても遅いと感じてしまう速度。気持ちだけが焦りを生み、溢れ出た涙が頬を濡らす。早く先へ、少しでも前へ。今まで我慢していた感情が、急げ急げと急かす度何度も足がもつれ転びそうになるが、そんなことに構っている余裕なんてない。一刻も早く戻りたい。戻ったらしてもらいたい沢山のこと。思考が段々一つのことに捕らわれ始め、なかなか上手く行かない現状に対して苛立ちを感じ始める。
「うぅぅ」
小さく呻り鼻を啜ったところで見えてきた目的地。まだ開かれたままの窓から、ルカは勢い良く室内へと飛び込んだ。
「……はぁ……はぁ……」
室内を見回し会いたいと願う人の姿を探す。しかし、その人の姿はこの部屋には無いようだ。その人が居ないのならばこの部屋に用はない。急ぎ足で突っ切る室内。廊下に出て耳を澄ませ感じた気配を頼りに歩き出す。
「……ぅ……っ」
「っ!」
その音が聞こえてきたのは沢山の本が置かれた部屋だった。その部屋はグレイヴが一人になりたいときによく使うため、余りルカが入ることはない。過去に一度、その部屋で遊んだときに怒られて以来近寄りがたくて無意識に避けていた部屋。でも、こんな時に限ってグレイヴはこの部屋に居るようだ。
「ううう……」
今すぐにでも顔を見たい。だが、この部屋に足を踏み入れるのは恐い。暫く繰り返す優柔不断。
「……っ!」
だが、結局は意を決し閉ざされた部屋の扉に手をかけ向こう側に続く空間へと足を踏み入れる事を選択する。
開かれたドアの向こう側。明かりの消えた室内がやけに暗くもの悲しい。大量に蓄えられた本から香る独特の匂いがルカの鼻を突く。それに一瞬だけしかめつつ、目的の人を探すべく巡らせた視線。
「………しょう……っ」
本で築かれたバリケードの奥にその人の姿を見つけると、ルカは静かに近寄りそっと後ろからその人のことを抱きしめた。
「っ!?」
腕の中で暴れるその人は、必死にルカから逃げようともがく。突然起こったことに混乱してしまったらしい。それでも、今度は離れるのが嫌だと。ルカ自身も必死にその人へとしがみつく。
「…………ゆめ……なんかな……?」
しばらく見せた抵抗も、此方が引き下がる気配を見せなければ次第に弱くなりはじめやがてぱたりと止んでしまった。代わりに腕に伝わる肩の震えが強まり、しゃくりあげた鳴き声で懸命に紡がれていく言葉たち。
「るかっ」
膝の上に乗せられていた手が持ち上がり触れた熱。自分のことを抱きしめる腕を何度も確かめるようになぞった後、離れていって欲しくないと言うように鷲津かむ。
狼が一歩、ルカの方へと歩み寄る。一歩、また一歩と少しずつ縮まっていく距離。
『これで分かって貰えたかしら?』
いつの間にか、ルカの目の前には一人の女性が立っていた。その代わり、先程までルカの前にいたはずの狼の姿がどこにも見当たらない。
「……………………!」
何が起こって居るのかを理解しようと巡らせる思考。そうやって漸く、ルカが何かに気付いた様だ。それが何なのか理解できれば、実に楽しそうに笑いながら、何度も何度も頷いてみせる。
『貴方と私は同じものなのよ』
初めて見た仲間の存在。自分と同じように、人間の姿に変わることが出来る狼が目の前に居る。その事実に、ルカは最初は素直に喜んでいた。
しかし、その表情は次第に曇り始めてしまう。
単純に、仲間と出会えて嬉しい。ルカとしては、そんな感情だけで終わらせてしまうつもりだった。しかし、彼女の思惑はルカとは異なっている様で、彼女求めることが再会を喜ぶことだけでは無い事に直ぐに気が付く。彼女が告げる言葉が増える度、ルカは居心地が悪そうに視線を逸らす。
『私と一緒に行きましょう』
話の本質なんて、実に単純なものなのだ。 回りくどい言い方は好まないようで、伝える内容は何処までも簡易的なもの。その内容は共に来て欲しい、ただそれだけである。
「……………………」
『何をそんなに気にすることがあるの?』
彼女からしてみれば、その誘いには直ぐに頷いて貰えると考えていたのだろう。しかし実際は、彼女の想定通りに事は運ばなかった。共に来て欲しいという誘いに対し、ルカの反応は思った以上に芳しくないもので。そのことが気にかかり、彼女は困ったように眉を下げる。
『……あの人の事を気にしているのね』
あの人が誰を指す言葉なのか。それは直ぐに分かる。一瞬だけルカが浮かべた泣きそうな表情。それは彼女の問いを肯定するもので、幾ら俯き表情を隠したところで、返事を迷っている事は直ぐにバレてしまう。
『何故……そんなにあの人に拘るの?』
あの家にいる間、彼女はずっと彼らのことを見ていた。
『貴方が彼に寄り添う理由なんて無いでしょう?』
二人の関係を見て感じたのものは、ルカが余り幸せだと感じていないようだと言うこと。彼らの関係はとてもアンバランスで、まるでかけ間違えた釦のように違和感を感じるものだったのだ。何故、彼等が同じ空間に共にあろうとするのか。それが彼女には全く分からない。だから、一刻も早く見つけた仲間を、あの人間の元から連れ出さなければと。そう思ったのだ。
それなのに、何故か今、彼女の前に立つ仲間は、仕切りにあの人間の居る場所へと戻りたそうに落ち着きがない。その態度に苛立ちを感じ、思わず出たのはこんな一言だった。
『あの人は貴方を不幸にするだけよ。貴方にも分かっているんでしょう!?』
「うううっ!」
彼女がその言葉を吐き出したのと同時に、ルカの腕が素早く伸びる。
『うっ……』
始め、自分の身に何が起こっているのかが理解出来なかった。
喉のが訴える痛みで漸く、ルカの手によって自分の首が締め上げられているのだと言うことに気が付く。
『……な……ぜ……』
嫌われているはずではなかったはずだ。
いつも自分に向けられていたのは好意と愛情で、こんな風に敵意を向けられるのは想定外で。予想もしていなかった状況に、上手く情報が整理しきれず混乱してしまう。
兎に角この腕を何とかしなければ。そう思い必死に藻掻けば、ルカがゆっくりと指に込めていた力を緩め、その手を離した。
「…………」
『…………え……?』
聞こえるはずのない言葉。締め付けられていた喉を庇うように抑えながら、彼女がルカの方へと視線を向ける。
『あのひとが、おれをひていしないかぎり、おれは、あのひとのそばにいたい』
音にはならないが一言一言、確かに音の形を紡ぐ口の動き。それは確かにこんな言葉を紡いでいる。
『おれがしあわせじゃないなんて、きみがきめないでよ』
『…………』
『おれのしあわせは、おれじしんがきめる。おれは、あのひとのそばにいたいんだ』
『……どう……して……』
何故、ルカがそう言うのかが彼女には分からなかった。
だからだろう。理解できずに頭に浮かんだ言葉を素直に口にしてしまったのは。
『あのひとは……あなたにとって……』
存在を否定して、仲間を取り戻す。それが彼女の求めていた事だと言うのに、必死に訴えようと口にした言葉は、中途半端なところで遮られてしまう。
『ちがうよ』
ルカが見せた泣きそうな顔。だが、その悲しみを無理に笑顔へと変えると、彼は言葉を返してきたのだった。
『だって、あのひとはよわいから。とてもよわくて、さみしがりやで。ひとりでいることにたえられないほどもろいから。だから、そばにいてあげたいんだ。あのひとが、おれをひつようとしなくなるまでずっと、そばに』
そう言い終わると同時に踵を返し、来た道を走り始める影。取り残されたのは先程までルカと言葉を交わしていた一人の女性。走り去る後ろ姿を追いかけることなく静かにその姿が消えて無くなるまで見守り続ける。
『……貴方は……あの人間を選ぶのね』
完全にルカの後ろ姿が視界から消えたことを確認してから、彼女はゆっくりと口を開く。
『負けちゃったな……あの、グレイヴ……とか言う人間に』
静かに俯いた彼女が浮かべた柔らかな微笑み。
『幸せ……か』
その言葉を噛みしめるように呟き上げた顔は、やけにすっきりとした表情。ルカが消えた方向に向かって微笑んだ後、彼女はゆっくりとその姿を変える。月明かりに照らされた森の中。一人の女性が姿を消し、一匹の狼が姿を表す。
『……』
ルカが姿を消した場所と正反対。狼は今までの時に別れを告げるようにして、背を向けて歩き出す。
ここで分かれた道は、この後交わる可能性はとても低いだろう。しかし、この結果を彼女は不満だと感じては居なかった。単純に、彼女とルカ。選んだ選択肢が異なっただけ。その選択を誰にも攻める権利はない。最後に一度だけ。彼女は振り返り遠吠えをあげる。サヨウナラという言葉を込めて。そうして、傷の癒えた雌の狼は一匹。深い森の中へと姿を消した。
こんなに必死に走ったのはどれくらい前だっただろう。
人の体だととても遅いと感じてしまう速度。気持ちだけが焦りを生み、溢れ出た涙が頬を濡らす。早く先へ、少しでも前へ。今まで我慢していた感情が、急げ急げと急かす度何度も足がもつれ転びそうになるが、そんなことに構っている余裕なんてない。一刻も早く戻りたい。戻ったらしてもらいたい沢山のこと。思考が段々一つのことに捕らわれ始め、なかなか上手く行かない現状に対して苛立ちを感じ始める。
「うぅぅ」
小さく呻り鼻を啜ったところで見えてきた目的地。まだ開かれたままの窓から、ルカは勢い良く室内へと飛び込んだ。
「……はぁ……はぁ……」
室内を見回し会いたいと願う人の姿を探す。しかし、その人の姿はこの部屋には無いようだ。その人が居ないのならばこの部屋に用はない。急ぎ足で突っ切る室内。廊下に出て耳を澄ませ感じた気配を頼りに歩き出す。
「……ぅ……っ」
「っ!」
その音が聞こえてきたのは沢山の本が置かれた部屋だった。その部屋はグレイヴが一人になりたいときによく使うため、余りルカが入ることはない。過去に一度、その部屋で遊んだときに怒られて以来近寄りがたくて無意識に避けていた部屋。でも、こんな時に限ってグレイヴはこの部屋に居るようだ。
「ううう……」
今すぐにでも顔を見たい。だが、この部屋に足を踏み入れるのは恐い。暫く繰り返す優柔不断。
「……っ!」
だが、結局は意を決し閉ざされた部屋の扉に手をかけ向こう側に続く空間へと足を踏み入れる事を選択する。
開かれたドアの向こう側。明かりの消えた室内がやけに暗くもの悲しい。大量に蓄えられた本から香る独特の匂いがルカの鼻を突く。それに一瞬だけしかめつつ、目的の人を探すべく巡らせた視線。
「………しょう……っ」
本で築かれたバリケードの奥にその人の姿を見つけると、ルカは静かに近寄りそっと後ろからその人のことを抱きしめた。
「っ!?」
腕の中で暴れるその人は、必死にルカから逃げようともがく。突然起こったことに混乱してしまったらしい。それでも、今度は離れるのが嫌だと。ルカ自身も必死にその人へとしがみつく。
「…………ゆめ……なんかな……?」
しばらく見せた抵抗も、此方が引き下がる気配を見せなければ次第に弱くなりはじめやがてぱたりと止んでしまった。代わりに腕に伝わる肩の震えが強まり、しゃくりあげた鳴き声で懸命に紡がれていく言葉たち。
「るかっ」
膝の上に乗せられていた手が持ち上がり触れた熱。自分のことを抱きしめる腕を何度も確かめるようになぞった後、離れていって欲しくないと言うように鷲津かむ。
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