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【第二部】 2章
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しおりを挟む「パパー!はやくはやくーー!!」
「こら!!走っちゃダメだろ!!」
「僕追いかけるよ、、もう、春夜はほんとに、猪突猛進タイプなんだから。」
いつものお決まりで走って行った春夜を空が捕まえに行った。
「お前は大人しいな。春夜にもお前の落ち着きが少しでもあればいいのにな。」
「春夜には落ち着くとか無理だよ。あいつ学校でもすんごいやんちゃだよ。」
「まぁ、先生から元気な子ですって毎回言われればそうだろうなとは思ってたけどさ。」
学校の面談や家庭訪問では春夜は元気な子、冬夜は大人しい子と言われる。
先生達も2人を見分けることはできないみたいだ。これは、2人から聞いた。イタズラで何度か入れ替わって授業を受けてみたが見分けてくれなかったそうだ。
誰1人。
あまり気にしていないように振る舞っているが、やはり見分けてもらいたいと思っているんだろうな。
確かにそっくりだけど、全然違うんだけどな。春夜の方が声が高いし、春夜は吊り目気味で、冬夜がタレ目気味だし、唇の厚さも違う。
でもびっくりすることに身長と体重が全く一緒なんだよな~。これはすごいよな本当に。
「小学校、転校になっちゃってごめんな。市は一緒なんだけどな、地区が違うから小学校は変わらなきゃだったんだ。」
「別にいいよ。そんなのいいから、パパと父さんといたい。」
「ごめんな。パパ達無力だな。」
「ううん。僕こそ変なこと言ってごめん。・・・いこ。」
「そうだな。」
これ以上は何も言わないでおこうと2人で空たちの元へ向かった。
「パパ!早く!!あ!!冬夜ずるい!俺もパパと手繋ぐ!!」
そうしてら飛び込んできた春夜に左手を、冬夜と右手で繋いでいるから両手が塞がってしまった。
今日は空も2人に譲ってくれるのかと思ったが、
「っちょ!!ちーの手は僕のだよ!!2人ともダメ!もう小さくないんだから!」
「父さんが遅いのが悪いんだよーだ!」
毎日毎日飽きもせずに取り合いして、俺の取り合いなんて恥ずかしいことよくするよな。
「空はまた今度な、手繋いでやるから。今日は2人が早かったから2人な。ほらいくぞ!!」
2人が大きくなってからは遊園地とかの方が楽しいかと思ってたから水族館に来たの久しぶりだな。
空と2人の思い出もたくさんあるから、嬉しい。2人も久しぶりに来たから余計に楽しそうだ。
「あ!パパ、次クラゲだって!!」
「ほんとだ。」
俺が好きだって言ったから2人とも教えてくれて、たくさん種類がいるからどれがどれかって話してる。
かわいい。あーだこーだ言ってる姿がいつまでも見ていられる。
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