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【第二部】1章
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しおりを挟む玄関へ向かうと若に涼也さん
そして、空の足元を見ると春夜と冬夜が空の足を抱きしめていた。
2人の前に屈むと空の足から離れて俺の常にダイブしてくる2人。
「・・・どうやってここきたの?」
「「ふたりで、きた。」」
少し震えながら胸に顔を埋める2人。
怪我はないか見てみるが大丈夫そうだ。
「転んだりしてない?痛いとことかない?」
「「だいじょぶ」」
まだ夜は少し冷えるのにこんなに薄着で。とりあえず2人をあっためないと。
「空、お風呂入れておいて。若たちもお茶飲んでいきます?」
そうして全員で家の中に入る。
お風呂が貯まるまでに若たちから事情を聞くことにした。
「あ、その前に施設に電話してきますね。いなくなって心配してるだろうし。」
2人は少し嫌がったが空に預けて電話をかける
今気づいたが、28件の着信は施設からだった。
「もしもし!出られなくてすいません。」
「千秋くん!?2人がいなくなっちゃって!!今スタッフで探してるんだけど!」
「それが、2人、俺ん家に来ちゃったんです。とりあえず家入れましたけど、どうしましょう。」
「千秋くんのとこに!?2人だけでいったのかしら。とりあえず、無事で良かったわ。・・・今夜はお願いしてもいいかしら?明日の朝迎えに行くわ。」
「わかりました。よろしくお願いします。」
電話を終えリビングに戻る。
「こいつらな、門の前に座り込んでたんだ。名前聞いたらお前らが引き取るって言ってたガキと名前が同じだったから連れてきた。」
「若、ありがとうございます。」
「ありがと、父さん。」
俺は2人の前にしゃがみ込む。
ずっと黙ってる2人の目をしっかり見る。
「俺、怒ってるよ。何で誰に言わないで出てきたの。途中で車に轢かれたら、誰かに連れて行かれたら、もう誰にも会えなくなるんだよ?園長先生も心配してた。これはダメなことだ。」
この言葉のどれだけを理解してくれるのかわからない。まだ2歳になってないんだから。
でも、これはダメなことだよ。途中で車に轢かれてたかもしれない。誘拐されたかもしれない。道に迷って誰にも見つからなかったかもしれない。
そう思うと苦しい。
「「っぅぁぁああ、、ぅ」」
俺が怒っているのがわかりなき始めてしまった2人。
それでも怒ったことを撤回なんてできない。
「俺にも空にも、ここまで連れてきてくれた若や涼也さんにも、明日の朝迎えに来る園長先生にもちゃんとごめんなさいしなきゃ許さない。」
そう言うと声をさらに大きくしてちゃんと謝った2人。
俺はたまらず空の膝に乗ってる2人を空ごと抱きしめた。
「無事でよかった。」
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