【完結】優しくしないで

にゃーつ

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【第一部】 7章

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「空!釣れた!!」

「ほんと!?僕とちー合わせて結構釣れたね。」

釣り堀に来て2時間ほど釣りを楽しんだ。結構な収穫があってBBQが楽しみだ。

「じゃあそろそろドーム戻ってBBQの準備しよっか。」

火おこしから自分たちでするんだった!

「うん!火おこし楽しみ!」

「っはは!お肉じゃなくて火おこしが楽しみなの?変なの!」

だってしたことないから、してみたいんだもん!

「ほら、拗ねたって可愛いだけなんだから、拗ねないで?行こ?」

俺が拗ねている間に空は魚を袋に入れてくれていて荷物も全て持ってくれて空いた片手を俺に差し出してくれた。

そうされたらさっきまで拗ねていたのなんて忘れて空と繋いだ手をチラチラみながらにやけている俺。

本当に常々思うんだが、俺は空の12も上なのか?空が大人すぎる?俺が子どもすぎる?両方?

「・・・空、俺って子ども?」

「??どういうこと?」

「空が大人っぽいのか、俺が子どもっぽいのかどっちだろうって思って。」

「唐突だね。そんなの気にしなくていいのに。んー、ちーは僕といる時は恋人にただ甘えてるってだけなんじゃない?仕事の時はしっかりしてるし、度胸もすごいし。」

・・・空に甘えてる、か。

確かにそうかも。

「・・・うん。俺空といるときの自分が一番好き。」

「今日僕の誕生日だからそんなにいっぱい僕が喜ぶこと言ってくれるの?」

「ちゃんと本心だよ。今日は空の誕生日で俺にとっても好きな人の生まれてきてくれた日なんだよ?俺にとって特別な日だもん。浮かれちゃうよ。」

何も言わない空にまた泣いてるのかなって思って横を見てみると、

耳まで真っ赤になっていた。

もう夕方に近いけれど、まだ日は傾いていない。

なのに、夕日みたいに真っ赤だ。

かわいい。
思わず握った手に力を込めると空もまた、力を込めて握り返してくれた。
だから俺も嬉しくなって手を繋いだまま腕も絡ませて空にくっついた。

その行動で空は余計に赤くなっていたけれど、俺の顔も赤くなっていたけれど、すれ違う人に見られたけれど、幸せだなって思いながら歩いた数分だった。

ドームについてからは何も言わずにも抱きしめてキスをした。




「唇ヒリヒリする。」

「・・・うん。だって僕たち30分以上キスし続けてたもん?そりゃそうだよ。」

「だってなんか、離れたくなかったから。」

「僕もだよ。」

そう言ってまたキスをする。



「ほら!!空、BBQするから!な!



・・・つ、続きは、その、夜、な?」

唇を離されて捨てられた犬みたいな顔していたのに、いつものいじわるするときのにやけ顔になった。

「そうだね、夜、ね。楽しみだね。」

「や、やっぱさっきの、なし「になんてならないよ?誕生日だし、覚悟してね?
さ、お肉食べて体力つけよっか!」


あ、俺これ死んだ?


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