【完結】優しくしないで

にゃーつ

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【第一部】 7章

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いくよ~3・2・1!


「なぁ、顔変わりすぎじゃない?」

「ほんとだ。目が倍ぐらいになってる。」

そう。空がしてみたかったこととは、プリクラだ。大学でプリクラをスマホケースに挟んでいる女がいっぱいいて、俺とのプリクラをスマホケースに挟みたいからプリクラを撮りたかったんだと。

「ちー、もっとくっついてよ。」

空がご所望ならやるけどさ。この年でプリクラキツくないか?
そらが楽しそうだからいいけどさ。

さっきからこの機械に次は○○ポーズって言われるが本当に意味がわからん。
俺はポーズと言えばピースしか知らない。

--次はガオー!

ガオー?

「ちー!やって!ガオーって!やって!ほらこんな感じ!」

ライオンみたいなポーズってことか。
空の真似をしてポーズをしてカメラ目線をしてみる。ちょっと恥ずかしくて目線をずらしてしまった。ごめんな空。

「~~~~~!!!まってこれ、めっちゃ可愛い、これにする。これ入れる!」

少し目線を外してしまってポーズをしている俺の後ろで空がポーズしてるこのプリクラ。
くっついてるってまるわりだ。
すごい、なんか、カップルっぽい。

俺と空は同じプリクラをプリントアウトしてお互いスマホケースに挟んだ。

「これで仕事中も空が近くにいるみたいだな。」

「うん。僕も、大学にちーと一緒に行ける。嬉しい。ありがとう、付き合ってくれて。」

「ううん。俺も嬉しい。初めてだってけど、空とだから楽しかった。」

「じゃあ夕飯の買い物してから帰ろっか。今日の夜は何にする?」

「今日は、昼肉だったから夜は魚。煮付けにしよ。」

「うん。僕も一緒に作る。」

こうして2人で過ごす休日に一緒に料理するのは俺の楽しみの1つだ。




「空、こっちきて。」

夕飯を2人で作って、食べ終わって、食器も2人で洗ったあと、空をソファへ呼んだ。

「ん?なに?あ、これ今日買った靴?さっき一緒にクローゼットしまわなかったの、新しい靴って午前中に出すっていうから明日出すんでしょ?」

「俺のはしまった。これは違うやつ。」

「え?二足も買ってたっけ?て言うか箱ちょっと大きくない?」

「いいから、開けてみて?」

「・・・これ、スニーカー、、、2つ、、、?」

「うん。2つ。俺のと、空の。ペアルックは流石に年的に無理だからさ、靴ならお揃いにできるかなって思って。」

「・・・う、嬉しい。あ、ありがとう!!!気にして買ってくれたの?嬉しい!ちーとお揃い!!」

「うん。お揃い。スニーカーなら、俺の服にも空の服にも合うし、今日みたいにデートする日にお揃いにできるでしょ?2人で出かける時はこの靴履こう?」

空が喜んでくれるかなって思ったのも事実だけど、俺だってお揃いが嬉しいし、もしかしたら空より喜んでいるかもしれない。

「うん。この靴履きたいからいっぱいデートしようね。」

「そうだな。そうしよう。」

「この靴は2人で同じ日におろそう?いい?」

「うん。いいよ。一緒の日におろそう。」

こんだけ喜んでくれるなら、ちょっとしたお揃いのもの、これから買ってもいいかもな。

「明日ってさ、あの女の人とランチするんでしょ?」



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