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【第一部】 7章
8
しおりを挟むいくよ~3・2・1!
「なぁ、顔変わりすぎじゃない?」
「ほんとだ。目が倍ぐらいになってる。」
そう。空がしてみたかったこととは、プリクラだ。大学でプリクラをスマホケースに挟んでいる女がいっぱいいて、俺とのプリクラをスマホケースに挟みたいからプリクラを撮りたかったんだと。
「ちー、もっとくっついてよ。」
空がご所望ならやるけどさ。この年でプリクラキツくないか?
そらが楽しそうだからいいけどさ。
さっきからこの機械に次は○○ポーズって言われるが本当に意味がわからん。
俺はポーズと言えばピースしか知らない。
--次はガオー!
ガオー?
「ちー!やって!ガオーって!やって!ほらこんな感じ!」
ライオンみたいなポーズってことか。
空の真似をしてポーズをしてカメラ目線をしてみる。ちょっと恥ずかしくて目線をずらしてしまった。ごめんな空。
「~~~~~!!!まってこれ、めっちゃ可愛い、これにする。これ入れる!」
少し目線を外してしまってポーズをしている俺の後ろで空がポーズしてるこのプリクラ。
くっついてるってまるわりだ。
すごい、なんか、カップルっぽい。
俺と空は同じプリクラをプリントアウトしてお互いスマホケースに挟んだ。
「これで仕事中も空が近くにいるみたいだな。」
「うん。僕も、大学にちーと一緒に行ける。嬉しい。ありがとう、付き合ってくれて。」
「ううん。俺も嬉しい。初めてだってけど、空とだから楽しかった。」
「じゃあ夕飯の買い物してから帰ろっか。今日の夜は何にする?」
「今日は、昼肉だったから夜は魚。煮付けにしよ。」
「うん。僕も一緒に作る。」
こうして2人で過ごす休日に一緒に料理するのは俺の楽しみの1つだ。
「空、こっちきて。」
夕飯を2人で作って、食べ終わって、食器も2人で洗ったあと、空をソファへ呼んだ。
「ん?なに?あ、これ今日買った靴?さっき一緒にクローゼットしまわなかったの、新しい靴って午前中に出すっていうから明日出すんでしょ?」
「俺のはしまった。これは違うやつ。」
「え?二足も買ってたっけ?て言うか箱ちょっと大きくない?」
「いいから、開けてみて?」
「・・・これ、スニーカー、、、2つ、、、?」
「うん。2つ。俺のと、空の。ペアルックは流石に年的に無理だからさ、靴ならお揃いにできるかなって思って。」
「・・・う、嬉しい。あ、ありがとう!!!気にして買ってくれたの?嬉しい!ちーとお揃い!!」
「うん。お揃い。スニーカーなら、俺の服にも空の服にも合うし、今日みたいにデートする日にお揃いにできるでしょ?2人で出かける時はこの靴履こう?」
空が喜んでくれるかなって思ったのも事実だけど、俺だってお揃いが嬉しいし、もしかしたら空より喜んでいるかもしれない。
「うん。この靴履きたいからいっぱいデートしようね。」
「そうだな。そうしよう。」
「この靴は2人で同じ日におろそう?いい?」
「うん。いいよ。一緒の日におろそう。」
こんだけ喜んでくれるなら、ちょっとしたお揃いのもの、これから買ってもいいかもな。
「明日ってさ、あの女の人とランチするんでしょ?」
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