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協力者

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2階への大きな階段

右側へ行けばお義父さんたちの部屋やれおんの部屋があるこの家のプライベート空間。

左側には客室や執事さんの部屋などがあるとは聞いていたけど来るのは初めて。


「ここ、かな。」

僕の知ってる人?今回のことでたくさん助けてもらってるみたいだけど、僕には会いたくない人。

---コンコンッ

「はい。」

声を聞いたらすぐに分かった。
もうすぐ1年が経つというのに、一気にあの家での記憶が頭に流れこむ。

どうしよう、ここから逃げたい。

そう思うのに足がその場に縫いついたかのように動いてくれない。中から足音が聞こえ、こちらに近づいてくるのが分かる。足音が近づくにつれバクバクと鼓動が速くなる。

---ガチャ

扉を開き、合った目は見開かれていて驚いているのは、気が動転しているのは僕だけじゃないように感じた。

「周、、様、、」

「橋本さん、、」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

お互いその場から動くこともできず、目を逸らすこともできない時間がひとしきり流れたと思うと、視界から人が消えた。

一瞬の出来事に何が起きたか分からなかったが、目線を下に下げると土下座をしている橋本さんがいた。

「本当に、すいませんっ!!!あなたが苦しんでいるのにお助けできなかったっ!!!私はっ、、ぅ、、、」

いつも冷静で貼り付けたような笑顔が真顔でいて、自分より遥かに大人に感じていた彼が涙を流しながら僕に謝罪をしている光景は不思議で、先ほどまで動けなかった体は自然としゃがみ込み彼の肩に手を置いていた。

「橋本さん、顔あげてください。今回たくさん動いてくれたんでしょ?ありがとうございます。」

泣き止まない彼の肩をさすることしかできないが、あの家でお母さんがいた頃からいたのは橋本さんだけ。それに僕は知ってる。橋本さんがメイドさんに頼んで僕にこっそり食事を運んでくれていたのを。

落ち着きいた橋本さんは部屋の中に僕を招き入れてくれた。部屋の椅子に座ると紅茶を入れてくれた。

「あ、この匂い、、」

「覚えていらっしゃいますか?周様のお母様が好きでいつもお飲みになっていた紅茶です。」

「覚えてます。」

「周様はいつもオレンジジュースでしたが、今の好みが分かりませんでしたのでこちらをお出ししました。」

「紅茶好きです。ありがとうございます。」

「先程は失礼いたしました。周様とは思っておらず動揺いたしました。」

「あの、、座ってください。ずっと立ったまま、、、」

「いえ、このままでいさせてください。」

「・・・・」

「・・・・」

何を話したらいいのかわからない、、






---ガチャ

ノックもせずに入ってきたのはれおんだった。

「やっぱり。こうなってる気がした。橋本、許されないことはしたが事情があったこと話してないだろ。」

「事情?」
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