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修学旅行⑧
しおりを挟む「はぁーー!楽しかったーー!!」
修学旅行を終え、僕たちは日本の空港へと降り立っていた。
「周はれおんさん迎えに来てくれるんでしょ?」
「うん、来てくれる。1日早く日本に戻ってたからね。」
れおんは予定通り僕が日本に帰るよりも1日早く日本へと帰って行った。
なので最後の夜はハルヒと2人で恋バナをしながら夜更かしをしてしまったので僕ら2人は飛行機の中で爆睡だったんだ。
「ハルヒは?空港解散だけどどうやって帰るの?れおんに言って一緒に帰る?」
「ううん、大丈夫、、。神谷くんの家の車に乗せてくれるって言ってくれてるから。」
「そっか。良かったね、帰るギリギリまでラブラブできるね。」
「もう!そんなにからかわないでよ!!」
お互いにからかいあうのが楽しくてついついからかってしまう。
そんなことをしているとあっという間に解散の時間となって、みんな迎えが来ていてどんどんいなくなる中れおんからまだ連絡がない僕は空港の椅子に座ってただひたすらに待った。
解散したよ。
そうメッセージを送ったが既読にならず、あの日のことを思い出して少し怖くなる。震え始める体を自分で抱きしめて、大丈夫、大丈夫と言い聞かせる。
---プルルルッ
携帯が震え、画面を見てみると待ち望んでいた名前が表示されていて震える指で通話ボタンを押した。
「周!?ごめんね!!トラブって遅くなっちゃった!今から向かうから!!本当にごめん!!」
「っ、うん、、良かった、、何かあったのかと、、っ、、」
「周、本当にごめんね。・・・このまま電話繋げててもいい?」
「うん、、うん、、」
安心で涙が流れてしまい、泣く予定なんてなかったのに僕にはこの涙を止める術が思いつかなかった。
電話の向こうからも空港内のアナウンスが聞こえて来て、れおんの息が切れる音も聞こえる。よかった、ちゃんと僕のとこに来てくれる。
---ギュッ
「ごめん、不安にさせた。本当にごめん。」
「怖かった。」
「うん、ごめんね。」
僕が落ち着くまでずっと抱きしめ続けてくれて、1日しか離れていなかったのに何日も会えなかったのかと思うくらい目の前の大好きな人が恋しかった。
「ほら、荷物かして?俺が持つから。」
「え、いいよ、、僕の荷物だし。」
「重いでしょ?それに、その分手繋げるし、ね?」
軽い荷物だっていっつも持ってくれるくせに。
「ありがと。」
「うん。・・・ねぇ、周?帰ったら今日起きたトラブルについて話があるんだ。周にも関係する話だから。修学旅行から帰ってきたばっかりなのにごめん。でも、大事な話なんだ。」
握った手からもれおんの真剣さが伝わってくる。
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