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修学旅行②
しおりを挟む「え!?なんで!なんでここにれおんがいるの!?」
「この部屋の前でウロウロしてたぞ。だから声かけて一緒に来た。」
「周には黙ってたんだけど、この上の階に宿取ってて、、、。ていうかここのホテルうちの会社の系列だし。だから、その、、」
---ギュッ!
「会いに来てくれたの?」
「うん。迷惑なのは分かってたんだけど、1人で日本で待ってるなんて無理だった。支社に用事あるのは本当だけど、別にリモートでもどうにかなるのに無理やりこっち来た。ごめん、、」
怒られると思ってしょんぼりしているれおんが可愛く見えた。
「怒ってなんかないし、迷惑じゃないよ。僕も寂しかったから嬉しいよ。ありがとう。」
「本当?よかった。」
「れおんはいつまでシンガポールにいるの?」
「俺は周が帰る前日に帰るんだ。だから1日は離れ離れだね。」
ついさっきまで修学旅行中離れているのが寂しくて仕方なくて、れおんがいることにあれだけ喜んだのに、たった1日離れるというだけで胸がギューっと苦しくなるくらい寂しく感じている自分がいる。
「周、夜ここで寝たらいいじゃん!僕1人でも平気だし!」
「え!いやでも、、先生に怒られるし、、、」
「いや、、それなら平気。泰生が上手いこと言ってくれてる。」
迷っているとハルヒが肩をトントンしてきた。
「知らない土地だし、れおんさんにいてもらったほうがいいんじゃない?それにさ、僕も神谷くん部屋呼ぶから1人じゃないよ。」
2人には聞こえないように耳元でそう言われた。
「夜、れおんのとこいく。」
そう言うとれおんが安心したように微笑んだ。
夕飯の時間ギリギリまでれおんの部屋で4人で過ごした後、れおんと一旦別れ僕らは夕食会場へ向かった。
「神谷くん、これ何?」
「これは、ローストビーフ。牛肉のうまいやつ。」
ふふっ、2人の会話が面白くてつい笑ってしまった。さっきからハルヒが聞く料理を材料名言ってうまいやつって言ってるだけなんだもん。ハルヒは食べたことないものがいくつかあったみたいで神谷くんの説明にうんうん頷いてお皿にとっていた。
僕は見たことない料理があったけど、なんとなく、れおんが拗ねるかなって思って初めてのものには手を出さなかった。とは言っても、修学旅行の前にれおんが初めてのため!って言って僕をシンガポール料理屋さんに連れて行っていたからほとんどが知っている料理だったけどね。
ご飯食べて、お風呂入ったられおんのところ行こうかな。
ハルヒと神谷くんもすごくいい感じだし。
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