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旅行①
しおりを挟む「周~?大丈夫だよ?手繋いでよ?ね?」
旅行初日!!最初っから最高に楽しい!とはなってなかった。
初めての旅行でドキドキワクワクしてたし、楽しみなのは事実。でも、今は怖くて仕方ない。
「周~?飛行機は落ちないから大丈夫だってば」
昨晩、飛行機時間にどんなことをするのが一般的なのか調べたくて飛行機と検索すると墜落という言葉が共に出てきて、気になって調べてしまった。
だから、飛行機が落ちるんじゃないかと思って席についた今も怖くて仕方なくてれおんにしがみついてる状態だ。
「・・・落ちるかもしれないじゃん、れおん、、怖い。」
「飛行機出るまでまだ時間かかるからこっちおいで?」
僕たちが飛行機に乗ったのは1番最初。ファーストクラスっていうらしい。
テレビで見たより席が広くて、僕とれおんの席は隣同士だけど腰より下に仕切りがあって腕にしがみつくことはできるけどそれ以上はくっつけないから急いでれおんの方に向かいれおんの膝に乗る。
「かわいいね、周。ほら、見て?周の席から空が見えるんだよ?飛んでる瞬間を見れる、隣に俺もいる。ずっと手繋いでるから。」
「うん、ずっと手繋いでてね?」
「もちろん」
そう言ってくれた。そろそろ全員の搭乗が終わるからということで僕も自分の席に戻った。
「周、口開けて」
そう言われたからあーと口を開けるとコロンと飴玉が入ってきておいしいレモン味が口の中に広がった。
「気圧の変化で耳がキーンってならないように飴舐めときな?」
「うん、ありがと。美味しい。」
飴を口の中で転がしているとアナウンスが鳴り飛行機が離陸の準備体制に入った。飛行機のエンジン音が響いてきた。
緊張でガチガチになってる僕の手を握って、頭を撫でてくれているれおん。
「周、こっち向いて??」
---チュッ
身を乗り出し僕にキスをしてきたからびっくりしたが、そのおかげで少しリラックできた。
「ほら、手握ってるから外見てごらん?」
エンジン音が強くなり、ふわっとした浮遊感を感じたと思ったら外の景色が変わっていつのまにか雲の上に乗っていた。
「わ、、、すごい。」
「この景色は飛行機からしか見れないからね。ハワイまで何時間もあるから景色楽しみながらゆっくりしよう?」
「うん、ちょっと怖かったけどもう平気。」
「眠たくなったらフルフラットにしてもらえるから。時差ボケもするだろうけど、ちゃんと寝なね?」
いっつもれおんに抱きしめられながら寝てるから、飛行機の中では手を繋ぐぐらいしかできなくて寂しい。
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