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戦い

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「はぁ、、」

「おはよう、、どうしたの?ため息ついて」

「あ、鈴木くん。おはよう。うん、彼氏の悩みを除いてあげたいけどなかなかできなくて。」

れおんの不安とか全部取っ払いたいけど、きっとなかなか難しいことなんだと思う。それでも、せめて外に行けるようになればなって思うんだけど。

「そっか、、僕は恋人とかできたことないから分からないけど増田くんが悩んでること、言ってみたら?2人のことなら2人で考えるのが1番だよきっと!!」

そっか。そうだよね、、、。
僕とれおんのことだから、2人でたくさん話せばいいのか。

---カサッ

机の中にいつも大量に入っている悪口の紙が今日はない。でも、1枚だけ入っていて気になって開いてみると、



昼休み体育倉庫裏


その一言だけが書かれていた。
いつもなら無視するんだけど、こっちももう黙ってられない。大切な人傷つけられて、黙ってるわけない。

今回は警察沙汰になったものの薬を打ったαに全てなすりつけたらしいと聞いた。翔くんの実家の力と、加害者である可能性はαの方が高いとの考えでそうなったみたいだ。

だから今、目の前に僕の大切な人を傷つけた犯人がいるんだ。
きっと呼び出したのは本人だと思う。
だから僕は逃げない。

昼休みのチャイムが鳴ると同時に鈴木くんが着いてくるって言わないようにすぐさま体育館倉庫へ向かう。

翔くんは学校に来ていないようだけど、翔くん、、だよね?僕は確信してるんだけどな。



「ちゃんと来たんだ、泥棒」

「・・・翔くん、、、」

「もうさ、お前に何言ってもダメなんだなって思ったんだよね。僕のれおん君なのにさ。」

「れおんは、たくさん泣いたよ。過呼吸も起こした。今この瞬間も苦しんでる。僕は、僕の大切な人を、れおんを傷つけた翔くんを許すことはできない。もう、友達には戻れない。謝ってとも言わないから、もうれおんに関わらないで。」

「はぁ!!??何言ってんの!!許せないのはこっちなんだけど!!僕っていう運命の番がいるのにお前なんかといなきゃいけないかられおん君は苦しんでるんだよ!!お前が関わんな!!もういい!!そんなにαが好きなら僕が元友達としてプレゼントしてやるよ!!」

そう言って出てきたのは10人ほどのαの男の人たち。クラスの子も何人かいるな、、、なるほど、どうしよう、、

「ストップ!!!」

どうしようかと思っていると鈴木くんが飛び込んできた。肩で息をしているからきっと僕のこと探して走り回ってくれたんだと思う。

「増田くん!大丈夫!?」

「貧乏人がなんの用?」

「ぼ、僕増田くんの友達だから!!」

鈴木くん、、、。
嬉しくて仕方なかった。

まだ信じられないなんて思ってごめん。

「なんの宣言だよ、、。お前は知ってんの?この泥棒くんがどんなやつか」

「増田くんは優しくて強くて、でも弱いよ、、。僕の大好きな人、、。」

「じゃあ知らないんだ、こいつさあ「やめて!!!」

思わず叫んだが間に合わない。

「おじさんたちに体売ってたんだよ?」


あぁ、僕には友達ができない運命らしい。


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