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友達?
しおりを挟む「僕とれおん君は運命の番なんだよ?なのにそれを引き離すなんて非道なことするわけないよね?だから番解除しろって言ってんの!」
「・・・・・それは、できない。れおんもそれは望まない。」
番を解除したΩがどうなるかは本で読んだことがあった。番を失っても番を求め続ける。それでも現れない番に心を病み、弱っていく。
れおんに番の解除を頼まれても僕は承認できないと思う。そもそも、れおんがそんなこと言うわけはないんだけどね。
「は?お前調子乗んなよ?あの南れおんが僕の運命の番だったのに!!お前みたいな三下に奪われるなんて僕のプライドが許さない!お前がこの学園で普通に生活できてんのは僕のおかげなのに。」
「・・・翔、、くん?」
「特待生枠のやつで、成績も一位だって聞いてたから仲良くしたんだよ、利用できそうだからさ。なのに、翔くん翔くんってうぜーし。それに僕知ってんだぞ?お前、増田宗二の息子だろ?俺の父親が言ってたよ。増田宗二は息子に売春させてるって。それお前だろ?きったねえよな。そんな体で僕の番と一緒にいやがって。僕なら耐えられないけどな。」
僕のこと、知られてたんだ。
僕がやってたことも知ってるんだ。
「何を言われても、僕がれおんから離れることはないよ。それに、翔くんのことも友達だから大好きだし。また仲良くしたい。」
「は?友達?笑える、俺はお前のこと一度も友達だと思ったことなんかねえからな。・・・明日から覚悟して学校来いよ?」
ただ一方的に言われて翔くんは去っていった。
大丈夫。泣かない。また明日話してみよう。僕だって、れおんを誰かに奪われたらきっと正気じゃいられない。だから、今は翔くんは冷静じゃないから。
大丈夫。
---プルルルッ
「・・・・・っ、もし、もし、、」
「・・・周?仕事早上がりできたから迎えに来た。俺は車から出れないから裏門のところにおいで?」
大丈夫だと思っていたのに、れおんのもとへ体が勝手に走り出す。れおんの車が見えるとさらにスピードを上げる。
「おかえり。よく頑張ったね。」
「っ、、、ぅぅ、、、ぅぁ、、」
さっきまで平気だったのに。大丈夫だったのに。れおんの顔を見て、れおんの声を聞いたら我慢していたものが溢れて止まらなくなってしまった。
家へ向かいながらも手を握ってくれて、信号待ちの時には頭を撫でてくれて。
すぐ止まると思っていた涙はなかなか止まってくれなかった。
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