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最下位

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「え、最下位、、、?」

「中等部の時にね、一回だけ。すんごい辛くて、次のテストからそれまで以上に猛勉強。」

いつも上位の方にいる翔くんも過去に経験していたんだ。

「だからさ、止めたいって気持ちよりもうあんな思いしたくないってのが強かったよ。ダメだね、俺。そんなの、最低だよね。」

「そんなことない。そう思えるのすごいよ。あんなの、僕自身が経験したらって思うと辛くて仕方ない。なのに、それをバネにして成績残してるなんて翔くんはすごい。」

「ありがとう、周くん。僕、周くんが言ってたみたいに変なクラスの習慣やめさせるの手伝いたいよ。僕みたいな思いもう誰にもさせたくないもん。次のテストの後、同じことが起こったら一緒に止めよう?」

「翔くん、ありがとう!!!」

よかった。本当は少し心細かったから。僕1人しかおかしいと思ってないんじゃないかって、僕1人で止められるのかなって。
でも、みんなから好かれてる翔くんが一緒に止めてくれれば怖いものなしだ。

「あ、そうだ!ちょっと相談なんだけどさ、その、、来月ね、か、彼氏の誕生日なんだけど何あげたらいいと思う?でも僕お金持ってなくて、その、どうしようかなって思ってて」

「プレゼントか!!え~、何がいいんだろう。話聞いてる感じお金持ってるから欲しいものは自分で買えそうだよね~。」

「うん、それに、僕自身はお金持ってないから彼氏のお金で買うのも嫌だし、どうしようかと思って。」

そう来月末はれおんの誕生日なんだ。これまでのお礼も兼ねて何かあげたいけど、何をあげたらいいか全くわからない。

れおんはお金も持ってるから欲しいものは買ってるみたいだし、なんなら僕のものばっかり買ってるぐらいだし。

れおんに喜んでもらいたいなとは思ってるけど、わかんない。

「手料理でも振る舞ったら?」

手料理か、、、お義母さんのところに時々行って料理は教えてもらっている。
前に一度肉じゃがらしきものを作ってからは一回もれおんに料理を振る舞っていない。

まだまだ基礎的なことしか出来ないけど、あの時よりはできてるはず。
お義母さんに言ってれおんの好きな食べ物聞いて練習しようかな。今週末ちょうど行くし。

「あ、僕んちでちょっとしたバイトする?」

「え?バイト?できるの?あ、でも、僕人前出るの苦手だから無理かも、、」

「大丈夫だよ?お母さんがね、デザイナーなんだけど、そのデザイン画の整理とか、手伝いの延長みたいなやつだから!僕も時々手伝ってお小遣いもらうんだ~別に普段ももらえるんだけどさ、なんか特別感あって好きなんだよね~」

人に会わなくて済むし、翔くんともできるし、れおんにプレゼントが買える!

「やらせてもらえるならやりたい!!」

「わかった!!お母さんに聞いてみるよ!!!」
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