上 下
87 / 189
5

日常

しおりを挟む

「いってきます。送ってくれてありがとう。」

心配で仕方ないからと言って学校のそばまで一緒にきてくれたれおんにそう言ってドアを閉める。

不安そうな顔してたな。それもそっか、仕事から帰ってきて恋人があんな状態だったら焦るし、心配する。れおんは優しいから。

よし!大丈夫、今日も頑張ろう。




「おはよう!周くん大丈夫?昨日飛び出して行ったから心配だったんだ。」

「翔くん、おはよ!うん、大丈夫。昨日はごめんね?」

「ううん、初めてみたらびっくりするよね、、、僕も辞めてって言ったことあるんだけど、みんな辞めてくれなくて、、」

翔くんが言ってもだめだったんだ。

それに、翔くんは止めようとしてたんだ。僕、そんなこと知らずに翔くんもそういうことする人なのかとか思っちゃってた。だめだな。

心の中で翔くんごめんねって思いながら教室へ入ると昨日みんなから暴言を吐かれてた2人もいた。昨日みたいなことはないけど、2人とも暗い。

よし、勇気を出せ。



「お、おはよう、、」

「っ、え、、、あ、おはよう。」

よかった。おはようって言えた。

もう1人にもちゃんと挨拶ができた。

よかった、できないかと思ってたけど、ちゃんとできた。嬉しい。

クラスの何人かからはチラチラ見られたけど、挨拶してよかった。少しにっこりしてもらえた。

「周くんは優しいんだね。僕も見習わなくっちゃね。」

「そ、そんなことないよ、、、翔くんこそ優しくて僕、翔くんのこと大好きだよ。」

「かわいいーー!!僕も周くん大好き!!」

翔くんはこんなに忙しい学校なのに、習い事までしてるんだって。ヴァイオリンにピアノに、お茶にお花もしてるって言ってた。すごいよなぁ。

「そういえば、周くんってなんの香水つけてるの?いつもすごくいい匂いしてるんだよね。」

「香水?つけてないよ!!」

「え!ほんとに?こんなにいい匂いするのに~!!」

そう言って僕のことをクンクン匂うから恥ずかしくなって

「っちょ、恥ずかしいってば、翔くんもいい匂いするし!!仕返しだ!」

僕も負けじとクンクン匂った。

結局2人とも恥ずかしくなって真っ赤になっちゃってさ、笑っちゃった。

「テストも終わったしまた2人で遊ぼうよ!!」

「うん、遊びたい!!この間翔くんの家に行ったのも楽しかったもん!!」

「恋バナ楽しかったよね~・・・・・・・実はさ、僕好きかもしれない人がいて、、その相談乗って欲しくて。」

「え、そうなの?好きかもってどあいうこと?」

「まだちゃんと相手のことは知らないんだ。でも、運命の相手かもしれなくて、、、、。気になってる。」

「えぇーー!!運命の相手ってすごいじゃん!!」

「僕がその人のことちゃんと好きだって思ったら、応援してくれる?Ωとしては周くんの方が先輩だから。」

「もちろんだよ!!!」

友達に幸せが来るなんて最高じゃないか。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

隠れSubは大好きなDomに跪きたい

みー
BL
⚠️Dom/Subユニバース 一部オリジナル表現があります。 ハイランクDom×ハイランクSub

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る

黒木  鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

こじらせΩのふつうの婚活

深山恐竜
BL
宮間裕貴はΩとして生まれたが、Ωとしての生き方を受け入れられずにいた。 彼はヒートがないのをいいことに、ふつうのβと同じように大学へ行き、就職もした。 しかし、ある日ヒートがやってきてしまい、ふつうの生活がままならなくなってしまう。 裕貴は平穏な生活を取り戻すために婚活を始めるのだが、こじらせてる彼はなかなかうまくいかなくて…。

出来損ないのオメガは貴公子アルファに愛され尽くす エデンの王子様

冬之ゆたんぽ
BL
旧題:エデンの王子様~ぼろぼろアルファを救ったら、貴公子に成長して求愛してくる~ 二次性徴が始まり、オメガと判定されたら収容される、全寮制学園型施設『エデン』。そこで全校のオメガたちを虜にした〝王子様〟キャラクターであるレオンは、卒業後のダンスパーティーで至上のアルファに見初められる。「踊ってください、私の王子様」と言って跪くアルファに、レオンは全てを悟る。〝この美丈夫は立派な見た目と違い、王子様を求めるお姫様志望なのだ〟と。それが、初恋の女の子――誤認識であり実際は少年――の成長した姿だと知らずに。 ■受けが誤解したまま進んでいきますが、攻めの中身は普通にアルファです。 ■表情の薄い黒騎士アルファ(攻め)×ハンサム王子様オメガ(受け)

運命の番ってそんなに溺愛するもんなのぉーーー

白井由紀
BL
【BL作品】(20時30分毎日投稿) 金持ち‪社長・溺愛&執着 α‬ × 貧乏・平凡&不細工だと思い込んでいる、美形Ω 幼い頃から運命の番に憧れてきたΩのゆき。自覚はしていないが小柄で美形。 ある日、ゆきは夜の街を歩いていたら、ヤンキーに絡まれてしまう。だが、偶然通りかかった運命の番、怜央が助ける。 発情期中の怜央の優しさと溺愛で恋に落ちてしまうが、自己肯定感の低いゆきには、例え、運命の番でも身分差が大きすぎると離れてしまう 離れたあと、ゆきも怜央もお互いを思う気持ちは止められない……。 すれ違っていく2人は結ばれることができるのか…… 思い込みが激しいΩとΩを自分に依存させたいα‬の溺愛、身分差ストーリー ★ハッピーエンド作品です ※この作品は、BL作品です。苦手な方はそっと回れ右してください🙏 ※これは創作物です、都合がいいように解釈させていただくことがありますのでご了承くださいm(_ _)m ※フィクション作品です ※誤字脱字は見つけ次第訂正しますが、脳内変換、受け流してくれると幸いです

夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子

葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。 幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。 一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。 やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。 ※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。

処理中です...