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土曜の夜
しおりを挟む楽しかった。
勉強もちゃんと進んだし、課題も終わった。それももちろん嬉しいことなんだけど、何より翔くんとの時間が楽しかった。人と過ごすことにまだ慣れていない僕の話を親身に聞いてくれて、一緒に笑ってくれて、それが本当に嬉しくて嬉しくて仕方ない。
「そんなに楽しかったの?」
「うん。楽しかった。」
今は自宅に帰り、布団に入ってれおんに今日のことを伝えている。友達ができたことをれおんもすごく喜んでくれた。全部のことに嫌悪感を持っている僕だからこそ、僕がプラスに思えることが嬉しいんだって言ってくれた。
「・・・・周に友達ができたのは嬉しいよ?」
「う、うん。」
「でも今日は土曜なんだよね。」
土曜、、、。
平日学校があって毎日のように課題に追われている。勉強自体は楽しいから僕は疲れてないと思ってるけど、実際体は疲れていて平日はすぐに寝てしまう。
れおんはそれに関して体が疲れてるんだからちゃんと休んで欲しい。って言ってくれている。
だから2人で決めたことがある。
エッチなことをするのは土曜の夜。
学校もなくて、次の日どんなに朝寝坊しても大丈夫なように土曜の夜は好きなだけイチャイチャできるってことだ。
もちろん、普段触れ合いがゼロな訳ではない。れおんは毎日いってきますとただいまのチューをするし、寝る前にもしてくれる。いつも抱きしめて眠ってくれる。ただ、体に負担がかからないようにってしてくれている。
今日は土曜。きっとエッチする。きっとっていうか絶対。番になってもう数ヶ月経つけど、僕の発情期はまだまだ不安定。病院に通いお医者さんと相談しながら抑制剤を今後は使用していく。
発情期ではないけれど、れおんは優しく僕を抱いてくれる。愛を、くれる。
土曜の夜は、いつもと同じはずなのに普段よりも髪を撫でる手が刺激的に感じたり、れおんの目が色っぽく感じたり、吐息が熱く感じる。僕の意識のしすぎかもしれないけど、そう感じるんだ。
パブロフの犬のように、土曜の夜というだけで、心が躍り、胸が高鳴り、胸の鼓動が激しくなる。
れおんという存在をたくさん刻み込みたくて仕方ない。いつも思うんだ、れおんと僕が一個になっちゃえばいいのにって。そうしたらいつでも一緒なのにって。そう思ってしまうくらいにはれおんに溺れきっている。れおんに、依存している。番だから当たり前なんだけど、れおんがいないと生きていけないと確信している。
それぐらい、好きだ。
「わ、わかってるよ。土曜日は1番好きな曜日だもん。」
「その言葉、俺いいように取るよ?」
「れおんが、思ってるような意味だよ。」
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