【完結】全てが嫌いな不憫Ωの少年が初恋相手のスパダリαに愛される？ふざけんなお前のことなんか大っ嫌いだ！

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クラス

授業内容は少し予習していたからハイスピードな授業にも着いていくことができた。

丸一日このクラスで過ごしてみて、クラスのカーストっていうものがだいたい理解できた。

クラスのグループは大きく5つ。
トップに君臨しているのは翔くんとα3人、β2人のグループ。彼らが通るとみんなが道を開けるぐらい圧倒的な権力を持っている感じがする。

その次はαの5人組のグループ。ここは翔くん達のグループとも仲がいいみたいでよく話しているのを見るし、ザ・学生って感じのワイワイした楽しそうなグループだ。

次はαとβ混合のグループだ。この人たちは上２つのグループの子分なの？っていうぐらいαの子達の言うことを聞いている。昼休みなんて購買にご飯買わされに行っていた。

その次はβの子達のグループ。この人たちはαにずっとペコペコしている。でも廊下では他のクラスのβやΩの子に横暴な態度をとっているのをみた。

最後は2人、これはグループじゃないけれどいつも1人でいる男の子が2人いるんだ。どちらも誰とも話すこともなく休憩時間は本を読んでいる。1人は眼鏡をかけている小さい感じの子で、もう1人の男の子はれおんぐらい身長が高いけど、前髪がびっくりするぐらい長くて顔が全く見えない。

中学の頃みたいな感じをイメージしていたけれど、なんか全然違うな。
みんながみんな周りの目をすごい気にしている感じがする。

僕は今日一日中ずっと翔くんといる。
同じΩだから安心するし、翔くんも僕に校内を案内してくれたり、お昼を一緒に食べてくれたりと仲良くしてくれる。周りにいるαとかβの子達はまだ少し怖くて話せてないけど。

「ねぇ、周くんはネックガード付けてないけど、番がいるの？」

「うん、いるよ。僕の大事な人。」

「いいな～僕も早く運命の人見つけて番になりたいよ。」

「翔くんは恋人とかいないの？」

「いないいない！！僕ね、超ハイスペックαにしか興味ないからさ！このクラスの人もハイスペックだけど、もう一声！って感じかな。周くんは？今の人がタイプなの？」

「うん。幼馴染で、ずっと好きだったんだ。向こうも僕のことずっと好きでいてくれて、最近ね、付き合って番になったんだ。」

「わー！いいなー！幼馴染との恋愛！僕幼馴染なんていないからそんなドラマみたいな恋愛の可能性0だもん！」

翔くんは明るくて、僕が少し言葉に詰まっても優しく待っててくれて、僕がαが少し怖いことを察して同じグループの子達を連れて来ずに2人で話してくれるし、僕、翔くんと友達になりたいな。



「ねぇ、翔くん、僕とさ、その、、、友達になってくれる？」