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初めて

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「詳しく話して。なんで今日初めて会ったはずなのにもうすでに知り合ってんの。なんでいけめんお兄さんって呼んでんの。なんで俺のことはイケメンって言ってくれないの。」

質問多すぎ、、、
最後二つは聞く必要ある?

「れおん~そんな嫉妬深いと嫌われるよ?俺と周くんがどこで会ったかはちゃんと教えてあげるから。」

すっかり拗ねてしまったれおんに泰生さんがパーティーの日のことを全て話してくれた。

「・・・あ、ありがとう。周を助けてくれて。」

「れおんちゃん~かーわーいーいー!!」

「うるさい!感謝はしてる。でも、イケメンお兄さんって言われてたのだけは許さないからな。」

そんなに気にすることなのかな?
よくわかんないや。

その後も2人は言い合っていたけれど見てれば見ているほど仲の良さが伝わってくる。

いいなぁ。僕に友達なんていたことない。学校でも傷だらけなのを理由にいじめられていたし。

誰かと話した記憶も、ないな。

「周くん、今日夜ご飯一緒に食べて行ってもいい?」

「え、はい。」

「え!だめ!周との夜ご飯の時間が俺の楽しみなのに!」

僕が了承したから泰生さんは夜ご飯を食べて行くことになった。
ほんと、れおんは友達の前だと年相応になるんだなぁ。
僕の前では気使ってるのかな?
泰生さんの前では素のれおんなのかな

---ズキっ

気にしない。気にしない。気にしない。


「周が行く予定の高校は泰生の家が経営してるんだ。だから何か困ったことがあれば頼ればいいよ。」

「勉強頑張ってね!!入学して困ったことあれば俺が解決しちゃうから!」

「はい。ありがとうございます。頑張ります。」

「周くん、同い年なんだし敬語外してよ!それに!俺、周くんと友達になりたいし!」

「友達、、、?」

「そう!友達!!れおんの愚痴だって聞くよ?」

「だちょっと待って。俺の愚痴とか、周が言うなんて考えたらショックすぎる。」

「恋人でも不満くらい出るでしょ。だからさ!友達なろ!」

---コクリ

よくわからないけれど、友達、初めてだ。

「僕、友達はじめて。」

「そっか。周くんの友達第一号になれて嬉しいよ。これからよろしくね。」

「僕も、泰生さんと友達なの嬉しいです。」

「友達なら泰生さんって呼ばないの!!」

「じゃあ、泰生くん、で。」

そのあとは泰生くんのことをたくさん教えてもらった。僕が話に詰まっても明るく盛り上げてくれるし、これまで会ったことのない人種で、少し戸惑うけれど、楽しい時間を過ごせた。

はじめての、友達。

ちょっとニヤニヤしてしまう。



「ねぇ周、ギュッでさせて。」

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