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初めて会った日 れおんside

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周と初めて会ったのは幼稚園の年少の時。金持の多く通う幼稚園というのは親の汚いものが子供にまで影響していて、誰も彼もが南財閥の息子という目で俺をみてくるんだ。

近づいてくるやつはみんなそうだった。

親に仲良くしなさいと言われたんだろうなってやつばっかり。
女の子にはモテた。それを嫌に思う奴もいたが親に言われたんだろう。表面上仲良くされた。

その空間が気持ち悪くて、外遊びの時間も1人で過ごすことが多かった。

ある日、いつも部屋の中にいるのは面白くないからと思い散歩に出てみた。
そういえばウサギ小屋があったなと思い行ってみようと思ったこの時の俺には感謝しかない。

ウサギ小屋の前にいたのは可愛い天使だった。

「・・・きみだあれ?」

「ぼ、ぼくは、ますだしゅうです」

ますだしゅう・・・・・

「おれはれおん!みなみれおん!」

「れおんくん・・・」

俺は夢中になって毎日のように周に話しかけた。クラスが違うから外遊びの時間しか2人で過ごせる時間はないから。

家に帰ってからも頭の中は周のことばかりだった。

「しゅうはね!お魚が好きなんだって!あとね!」

「れおん、落ち着きなさい。本当に、周くんのことが好きなんだね。」

好き、、好きってなんだ?

「・・・好き?」

「そうね。れおんの初恋ね。」

初恋、、、。
よくわからないけど、周のことは大好きだ!

年中になっても同じクラスになれなかったが年長になったとき、ようやく同じクラスになれた。
俺は嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
周はあまり友達がいないみたいだった。
そのことが嬉しくて、今思えばその頃から嫉妬深い俺が出来上がっていたんだ。

お昼寝の時には必ず周を端に寝かし、その横を陣取った。誰にも周の寝顔を見せないために。

ある日、昼寝の途中で目覚めてしまった俺は周のことを見つめて残り時間を過ごしていた。ふと、どうしてもその行動を起こしたくなり、眠っている周にキスをしてしまった。キスした後は恥ずかしくて仕方なかった。胸がドキドキして苦しくて、キューって苦しくなる時もあって、どうしようもなく周が欲しかった。

キスをしてしまった日からは周のことを余計意識していた。俺は絶対に周のことお嫁さんにもらいたいってそう思っていた。この幼稚園は大学までエスカレート式。ずっとずっと一緒にいれる。
周のことが日に日に好きになっていた。

なのに、

「来月からアメリカに行く。10年は向こうで暮らすことになる。」

急にそんな爆弾を落とされたんだ。


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