【完結】18年間外の世界を知らなかった僕は魔法大国の王子様に連れ出され愛を知る

にゃーつ

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「ルイ、おはよう。」

「おはよぅ、、」

あれ?僕の声いつもよりガラガラ、、、ぁ、、そっか。昨日あんなに声、、、

この声恥ずかしすぎる、、、、っ

「体は大丈夫?」

「ぇと、、腰とお尻ちょっと痛い、かな、、」

「ご、ごめん、、、」

「ううん!!幸せの痛みだからいいのっ!」

昨日だってセドの腕の中で目覚めたのに、たった一つの行為をしたかしてないかだけでこんなにも違うのかと不思議になる。

「ルイっ、、、僕幸せだ。」

「僕もだよっ」

「今日は誰もここに入ってこないから。食事もドアの外に持ってきてもらうからね。」

「えっ?なんで?」

「・・・わかんないの?服じゃ隠れないところにも僕がつけたキスマークがいっぱいついてるし、ルイの声もガラガラだし、なんか昨日より何百倍も色気出てるし、、、
抱かれました感丸出しのルイを他のやつの視界になんて入れたくない。絶対に。それに今日はルイとせっかく繋がれたんだから2人きりで余韻に浸りたい。」

そう言われて自分の体を見てみれば身体中キスマークだらけだった。これ、僕もつけれるのかな、、、僕のものって印だからセドにつけてみたいな、、。

「ぅ、ぅん、、、、。そうだね、ゆっくりする、、。せっかくお休みもらえたしね、セドと2人っきりの時間嬉しい。」

今日から3日間はセドも僕も公務はない。新婚だからゆっくりしてていいんだって。

「ルイは何かしたいことある?」

「今日はゆっくりしていたいけど、またセドとデートに行きたい。」

「じゃあ、明日は2人で海に行こう?前は夜に行ったから明るい海も見たいでしょ?」

「うん!!!そうする!!!」

「ルイがこの国でしたいこと全部しよう。」

「僕がしたいことか、、。あ!僕セドにお願いある!!」

「なに?」

「昨日言い忘れてたのっ!!」

本当は結婚式の時に言おうと思ったけど、泣きすぎてて言えなくて、その後も忙してく言えなくて、夜は緊張でいっぱいだっからセドに伝えるどころじゃなかった。

「なに?」

「僕はセドリックのことを幸せにします!なので、僕のこと幸せにしてくださいっ!!」

セドが少し驚いた後にほほ笑む。僕が驚かせた後にするこの表情が僕は大好きなんだ。

「はい。僕はルイに幸せにしてもらうのでその倍以上幸せにします。」

お互い何も身につけていなくて何も繕ってるものもなく身分や立場も何もない今の状態で誰かに誓うんじゃない、お互いがお互いに宣言したんだ。

「セド、もう一つお願いがあって、、、」

「ルイのもう1つの願い?」

「うん、、僕、どうしても叶えたいお願いがもう1つあるのっ!!」

「僕にできることならなんでも叶えるよ?」

セドと結婚することを考えていてどうしても、どうしても叶えたいと思うことがもう1つできた。僕にできるかわからない、僕自身に不安要素しかない。でも、、、、

「ぼ、僕、、セドとの子供が欲しいっ!!」

「こ、子供、、、?」

「そのっ、、セドがいずれ王になるから後継がとか、そんなんじゃなくて、、セドと家族を作りたいんだっ!!」

「ルイ、僕もルイと家族を作りたい。ルイの子供絶対可愛いね。男の子でも女の子でも僕たくさん可愛がっちゃうな~。」

その言葉は聞きたくても聞けない僕の質問への答えだった。

もうルーチェ教は廃止したし、セドはそもそも信者じゃない。それでも、ずっと言われ続けていた僕にとっては嫌でも気にしてしまうのが子供の性別。もし子供ができたら、男の子でも女の子でもどちらでもいい?そんな質問は自然と頭の中に浮かんだけれど、聞くことなんてできないと思ったのに。そんな僕の考えはセドにはお見通しだったみたいで僕が1番嬉しいセドの答えをくれた。

「ありがとぅ、、、っ、、セドっ、、昨日もたくさん言ったし、言ってもらったけどもう一度、、、言うからセドも言って?


セドリック、愛してるっ!」

「ルイ、僕も愛してる。これから何度だって言うよ。」

「うんっ、セド、僕を見つけてくれてありがとう!!」

「僕の方こそ、あの日あの窓から顔を出しててくれてありがとう」

あの日が全ての始まりだった。

大好きなセドに出会えた日



「ルイ、、」

「セド、、」

「「・・・愛してる」」












昔々あるところにお城に閉じ込められた男の子がいました。その男の子は初子として生まれたからという理不尽な理由で家族から酷いことを言われ不憫な扱いを受けており、愛に飢えていました。

そんな日々の中で仲良くなった1羽の鳥が彼の心の拠り所でした。しかしその鳥が家族に銃で撃たれてしまいました。悲しくて悲しくて、男の子は全てを諦めかけました。すると自分の目の前で血を流したはずのその鳥が人の姿へと変化したのです。

その鳥は隣の大国の王子様でした。王子様は男の子に一目惚れし、共に生きるために城から助け出してくれたのです。初めは混乱していた男の子も次第に王子様の優しさに惹かれ、困難を乗り越えながらも2人はお互いを生涯愛し合うと誓い結婚しました。

2人の力で大陸に平和をもたらし大国はますます発展したことで2人は国民から大層好かれ、信頼されました。誰もが憧れる王子と妃となったのです。いつまでもラブラブでお互いが想いあっていることが嫌でもわかるほど仲睦まじい2人の間には双子の男の子と女の子も生まれ、家族で末長く幸せに暮らしましたとさ。

おしまい

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