52 / 105
51☆
しおりを挟む
あの女が今日見た光景を話せば向こうも動きが活発になる。
事を急がなければならない。
「ルイ、おやすみ。今日は疲れたでしょ?ゆっくり寝なね?」
明日の朝イチで父上に報告するか。この間提案したことも進めたいし。
「セド、今日は一緒に寝てほしい。」
・・・・・!?!?!?!?
「?ぇ、、い、一緒に、、?え?あの、その、、え?」
「だめ?」
「いや!!ダメじゃない!!ね、寝る!!!」
やっべー、、、僕の理性よ、全力で働け。頑張れ。
無になるんだ。
そうだ、難しいことを考えよう。ルーチェとかスカナとかラフマのこととか考えよう。
「セド、大好き。」
「僕も好き。」
あぁぁぁぁぁ、反則だ。そんなん言われたら理性吹っ飛んでしまいそうだ。ピトッて!ピトッてくっついてきた!
可愛い、何この子、、、もう無理。
難しい話をしよう。ルイも巻き込んで。
そうだ、話すのはまだ先にしようかと思ったけど今日話そう。
「ルイ、聞いて欲しいことがある。というかお願いがある。」
以前僕が父上や公爵に提案したこと。
それは、
ラフマの国王をサベルクに招待すること。
少し危険な賭けだが、同じ国を標的にしているもの同士だ。僕は以前からラフマと交友関係が結べるようになれば政治も経済も発展すると確信していた。
ラフマは自然豊かで自国内で独特な文化が発展している。特産品も多くあるはずだ。我が国からは技術力という力を渡すことができれば手を取り合い友好関係を結べるのではないかと考えていた。
今回、なぜラフマがルーチェを狙っているのか。それがいちばんの謎だ。
そこを解明しなければ、今後我が国もラフマに狙われる可能性がある。それを未然に防ぐためにもラフマの国王と面会をしておきたい。
もちろん、最終的な僕の目標は共闘しルーチェを潰すこと。
僕としてはあの王族が地位を失うことが1番なのだ。国民達に罪はない。
あのふざけた宗教は撤廃させなければいけない。
今回スカナがルーチェと接触したということは両国が手を組みサベルクを攻撃する予定の可能性が高い。国民に被害を出さないためにもラフマまで完全敵対にはなりたくはない。
「ルイ、ラフマという国を知っている?」
「うん、知ってる!」
かわいい、、、じゃなくて!!
「そこの国の人と会おうと思ってるんだ。ルイも一緒に来てくれないか?ルイがリユべ語を話せるって言ってたでしょ?ラフマと対面する時に力を貸して欲しい。」
ラフマの公用語リユベ語。
これが出来るルイの力を借りたかった。
ラフマの情報は噂レベルしか流れてこない。こちらが圧倒的に不利だ。
「ルイを利用するようなことしてごめん。だけど、ルイの力を借りないと難しい。ルイを完全に自由にするために僕は全力を尽くす。だから、ルイの力を貸して欲しい。」
「嬉しいよ。僕、これまで自分が誰かの力になれるなんて思いもしなかったから。セドが力を貸してって僕を頼ってくれるの嬉しい。セドが僕をあの部屋から連れ出してくれたことに恩返ししたい。僕に出来ることならなんでもさせて欲しい!」
恩返しか、、もう助けたなんて事実以上に僕は貰ったものが多すぎるんだけどな。
「恩返しならもう貰いすぎてるくらいもらってるよ。ルイがそばにいてくれることがいちばん嬉しいから。」
「そうなの?・・・ならさ、その、、上手にできたら褒めてくれる?」
「もちろん。たくさんぎゅってして褒めるよ。こうやってね。」
ルイを体ごとぼくの腕の中に閉じ込める。抵抗なんて全くせずに少しすりすりしてくるのが可愛すぎて、また僕は崩れそうな理性と戦う。
「ん、、セド、、ぼ、く、、」
「うん、眠いのに話しちゃってごめんね?ずっとこうしてるから目を閉じて眠りな?」
今日は精神的に疲れたはずだ。怖くてたまらなかっただろうにセドの婚約者は僕だって宣言してくれた。
あの瞬間だけは幸せだったな。
「ん、、あ、、今日の、、まだ、、」
柔らかい唇に触れると、満足したように目を閉じた。
今日のおやすみのキスをまだしていなかったから、それを言ってるんだな。
キスすると恥ずかしがるのに嬉しそうにする。そんな姿見て、抱きしめてて同じベッドにいて。それでも手を出さずに居られる僕を誰か褒めて欲しい。
事を急がなければならない。
「ルイ、おやすみ。今日は疲れたでしょ?ゆっくり寝なね?」
明日の朝イチで父上に報告するか。この間提案したことも進めたいし。
「セド、今日は一緒に寝てほしい。」
・・・・・!?!?!?!?
「?ぇ、、い、一緒に、、?え?あの、その、、え?」
「だめ?」
「いや!!ダメじゃない!!ね、寝る!!!」
やっべー、、、僕の理性よ、全力で働け。頑張れ。
無になるんだ。
そうだ、難しいことを考えよう。ルーチェとかスカナとかラフマのこととか考えよう。
「セド、大好き。」
「僕も好き。」
あぁぁぁぁぁ、反則だ。そんなん言われたら理性吹っ飛んでしまいそうだ。ピトッて!ピトッてくっついてきた!
可愛い、何この子、、、もう無理。
難しい話をしよう。ルイも巻き込んで。
そうだ、話すのはまだ先にしようかと思ったけど今日話そう。
「ルイ、聞いて欲しいことがある。というかお願いがある。」
以前僕が父上や公爵に提案したこと。
それは、
ラフマの国王をサベルクに招待すること。
少し危険な賭けだが、同じ国を標的にしているもの同士だ。僕は以前からラフマと交友関係が結べるようになれば政治も経済も発展すると確信していた。
ラフマは自然豊かで自国内で独特な文化が発展している。特産品も多くあるはずだ。我が国からは技術力という力を渡すことができれば手を取り合い友好関係を結べるのではないかと考えていた。
今回、なぜラフマがルーチェを狙っているのか。それがいちばんの謎だ。
そこを解明しなければ、今後我が国もラフマに狙われる可能性がある。それを未然に防ぐためにもラフマの国王と面会をしておきたい。
もちろん、最終的な僕の目標は共闘しルーチェを潰すこと。
僕としてはあの王族が地位を失うことが1番なのだ。国民達に罪はない。
あのふざけた宗教は撤廃させなければいけない。
今回スカナがルーチェと接触したということは両国が手を組みサベルクを攻撃する予定の可能性が高い。国民に被害を出さないためにもラフマまで完全敵対にはなりたくはない。
「ルイ、ラフマという国を知っている?」
「うん、知ってる!」
かわいい、、、じゃなくて!!
「そこの国の人と会おうと思ってるんだ。ルイも一緒に来てくれないか?ルイがリユべ語を話せるって言ってたでしょ?ラフマと対面する時に力を貸して欲しい。」
ラフマの公用語リユベ語。
これが出来るルイの力を借りたかった。
ラフマの情報は噂レベルしか流れてこない。こちらが圧倒的に不利だ。
「ルイを利用するようなことしてごめん。だけど、ルイの力を借りないと難しい。ルイを完全に自由にするために僕は全力を尽くす。だから、ルイの力を貸して欲しい。」
「嬉しいよ。僕、これまで自分が誰かの力になれるなんて思いもしなかったから。セドが力を貸してって僕を頼ってくれるの嬉しい。セドが僕をあの部屋から連れ出してくれたことに恩返ししたい。僕に出来ることならなんでもさせて欲しい!」
恩返しか、、もう助けたなんて事実以上に僕は貰ったものが多すぎるんだけどな。
「恩返しならもう貰いすぎてるくらいもらってるよ。ルイがそばにいてくれることがいちばん嬉しいから。」
「そうなの?・・・ならさ、その、、上手にできたら褒めてくれる?」
「もちろん。たくさんぎゅってして褒めるよ。こうやってね。」
ルイを体ごとぼくの腕の中に閉じ込める。抵抗なんて全くせずに少しすりすりしてくるのが可愛すぎて、また僕は崩れそうな理性と戦う。
「ん、、セド、、ぼ、く、、」
「うん、眠いのに話しちゃってごめんね?ずっとこうしてるから目を閉じて眠りな?」
今日は精神的に疲れたはずだ。怖くてたまらなかっただろうにセドの婚約者は僕だって宣言してくれた。
あの瞬間だけは幸せだったな。
「ん、、あ、、今日の、、まだ、、」
柔らかい唇に触れると、満足したように目を閉じた。
今日のおやすみのキスをまだしていなかったから、それを言ってるんだな。
キスすると恥ずかしがるのに嬉しそうにする。そんな姿見て、抱きしめてて同じベッドにいて。それでも手を出さずに居られる僕を誰か褒めて欲しい。
141
お気に入りに追加
3,560
あなたにおすすめの小説
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
優しく暖かなその声は(幽閉王子は最強皇子に包まれる・番外編)
皇洵璃音
BL
「幽閉王子は最強皇子に包まれる」の番外編。レイナード皇子視点。ある日病気で倒れたレイナードは、愛しいアレクセイに優しくされながら傍にいてほしいとお願いしてみると……?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する
135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。
現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。
最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
キミと2回目の恋をしよう
なの
BL
ある日、誤解から恋人とすれ違ってしまった。
彼は俺がいない間に荷物をまとめて出てってしまっていたが、俺はそれに気づかずにいつも通り家に帰ると彼はもうすでにいなかった。どこに行ったのか連絡をしたが連絡が取れなかった。
彼のお母さんから彼が病院に運ばれたと連絡があった。
「どこかに旅行だったの?」
傷だらけのスーツケースが彼の寝ている病室の隅に置いてあって俺はお母さんにその場しのぎの嘘をついた。
彼との誤解を解こうと思っていたのに目が覚めたら彼は今までの全ての記憶を失っていた。これは神さまがくれたチャンスだと思った。
彼の荷物を元通りにして共同生活を再開させたが…
彼の記憶は戻るのか?2人の共同生活の行方は?
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる