【完結】18年間外の世界を知らなかった僕は魔法大国の王子様に連れ出され愛を知る

にゃーつ

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1週間後、僕は父上とレスターと護衛騎士騎士3人、さらにマイクという我が国の医療研究の第一人者を連れてルーチェまできた。

彼は他国でも顔が広く知られている。さらに母親がルーチェ出身であり今回の作戦を実行するには重要人物なのだ。



「これはこれは!!サベルクの皆々様!!陛下までお越しとは!嬉しい限りでございます!!」

「セドリックがこの城のデザインをえらく気に入ったからな。そこまで言うならと私も見にきただけだ。」

今回はあくまで公的なものではない。お忍びで来たという形だ。

「セドリック様!また会えて嬉しゅうございます!!ニアはこの日を待ち望んでおりました!!」

鬱陶しい。僕のルイを傷つけといてのうのうと暮らしているなんて考えられない。

「ではこちらへ。お疲れでしょうから応接室でお茶でも。」

はやくルイのところへ行きたいのに。
お前らと話したいことなんてない。
お前らに割く時間ももったいない。

ルイ、、、







「では、そろそろ城の見学をさせていただいても?」

「はい!!もちろんでございます!」

「見せられない部分もあるのかな?」

「いえ、機密資料等は金庫にしまって保管されてますので全ての部屋をご覧いただけます。」

言った。全ての部屋を、と。

「セドリック様、私もご一緒しますからね!!」

この女、本気で僕が君を結婚相手に選ぶと思っているのか?勘違いも甚だしい。めでたい頭をしている。

お前は私にとってただの敵だ。

鬱陶しいこの女や王や妃に耐えながらほとんどの部屋を見終わった。正直全く興味がない。ルイが過ごしている場所なら何時間でも見学したいが、ルイ以外が過ごしている場所など馬小屋よりも興味がない。


「こちらで最後でございます。それでは、応接室に戻りまたお話を」

「あちらにも続いているぞ?」

「あ、あちらは、、、その」

父上の後を着いていってみると突き当たりの廊下の右側に細い廊下があった。

なるほど、パッと見ただけではわからない。あの部屋はおそらく、もともと何かを隠しておくために作られた部屋なのだな。

「全て見学できるのであろう?」

父上がそう問い詰めると焦りだすこの国の王族。

「そ、そちらには遠い親戚の子がいるのですが、、その、謎の病にかかっておりまして、、殿下たちに移るといけないので、先へは進まずに応接室へ、、」

城の中ではその設定だものな。そりゃそう言うさ。

「それは!興味がありますな!ぜひ我が国に一時引き取らせていただいてその病を研究し治療させていただきたい!」

そう。このためにマイクを連れてきたんだ。
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