投資についていろいろ（日本株・外国株・投信・金・不動産、メインは株主優待）

2024年3月25日以降

円安について

　日経平均株価もさりながら、円とドルの為替相場もバブル期以来約34年ぶり
の水準の円安水準と騒がれている。
　既に二年ほど前にも同様な騒ぎでしたり顔のエセ経済評論家どもが
「一年後には170円を突破するだろう」
などと煽っていた。そいつらは切腹もんだ、と私は考えています。
　しかし、当時から一年や二年で170円は無いにしろ、10年後は200円台に
なっていても不思議ではないというのが私の考えでした。それは今も変わって
いない。
　なぜならば日米の金利差の問題が一つです。
　アメリカは「年に２％ほどのインフレが望ましく、そして金利も３～４％程度
で安定できるのが理想的」
　に対して
　日本は「年に２％ほどのインフレが望ましい」と建前上は言ってますがバブル
期の過剰なインフレ再来の恐れと、失われた30年で染みついたデフレ感覚が抜け
ないのと、それに慣れてしまった金融政策でもはやほぼゼロ前後の金融緩和前提
で国債発行しまくり借金を膨らませ続けているんです。その魅力のない日本国債
は国民の普通預金などを通じて銀行などが買い、国内需要で賄っており、海外
投資家はあまりにもしょぼすぎる日本の国債など見向きもしません。
　そんな日本が金利を２％どころか0.5％にすら上げたところで財務省などは
もう大変ですよｗ
　借金の利息返済が大変なことになりますからね。
　もう30年ほど定期預金ですら２％に遥かに届かない金利になっている日本。
　その分、住宅ローンなども低金利で回せた利点などもありますが、経済が
冷え込んだおかげでサラリーマンも終身雇用や毎年の昇給、そして夏と冬の
賞与も減額や無配など住宅ローンをそもそも組むこと自体のリスクが大きく
なりさらに経済は停滞化します。
　もうビクビクしてしまい本当の意味での脱デフレにシフト化できない日本と
本来あるべき姿への回帰に真剣に取り組むアメリカ。
　日米の経済格差は広がりこそすれ狭まることはないし、既に日本は先進七か
国といわれるなかで一番貧乏な水準です。
　何年か前はイタリアやスペイン、ギリシャなどを人ごとのように滑稽にも
哀れにも上からの立場のように見ていた日本ですが、実態は現段階ではイタリ
アより実質貧しいんです。海外旅行した人などは実感できると思いますよ。
　だからこの状況から真剣に脱却目指せないと10年後にはゆるりと段階的な
円安から１ドル200円になっていると思います。
　その時に仮に日経平均50000円になっている（いや、そうじゃないと本当
にまずい）としても為替水準からすればそれでも日経平均は国際的には伸びて
ないことになるんです（10年後に１ドル200円なら日経平均は60000円程度
以上でないと成長したことにならない）。
　10年後、牛丼並でも１杯800円や1000円が普通、マクドナルドのセット
メニューで1500円～2000円、アルバイトの時給は2000円以上は普通。
　これが当たり前の感覚で受け入られ、優秀な若い外国人がどんどん日本で
アルバイトや仕事をしている。若者の国際結婚も増えだしてきた。
　これくらいのイノベーションやパラダイムシフトが起きてないと日本経済
は「実質貧乏」で取り残される気がします。
　日本は第二次世界大戦後、経済的地位をアメリカに対して没落させた
イギリスのポンドと同じことを今、円でしていると私は思っているのです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜完＞