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四郎、美女の捕食体験に興奮する   ~後編~

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「どうだ?気に入ったか。ちなみにその肉体なら一日で人間の若いメス一頭分の
肉くらいは必要なカロリーも必要とする。どうだ?向こうの牧場内にいる無邪気
そうなメスどもを見て興奮してきたろう?」
 マルクに言われて牧場を見ると、旨そうな肉をしたメスザルが何頭も隙を見せ
てうようよいる姿にエプール人化した四郎は
「ハァ、ハァ、ハァ、う・・・旨そうな獲物だ!」
と興奮してきた。
「ははは、いい感じだな。頑張れよ。ただしその姿でいられるのは3時間だ。あと
今から俺が牧場内をお前の狩場様にしてくるから合図送るまでそこで待ってろ」
とマルクは言ってパット姿を消した。
 四郎は興奮しながらも半分は四郎の理性、半分はエプール人の野生に脳がなっ
ていることに気付いた。
 理性のほうがマルクの言うように待機させて岩陰から旨そうなメスザルたちの
いる牧場を観察する。このあたりは獲物の捕食態勢に入るエプール人の野生が
体を動かしているようだ。
 マルクがいつの間にか牧場内に居て、何やらメスザルたちに指示を与えている。
 やがて20頭近くいたメスザルのなかで五頭が残った。
(丁度、理香・愛菜・綾香・彩子・美波が1人ずつだ)
と理性の四郎の方が脳内でその姿を見届ける。
 そういえば30m離れたところからでもくっきり可愛い五人の女の子の顔や体が
はっきり見える。どうやらエプール人は地球人よりも視力すら優れているようだ。
 やがてマルクの指示か、残った五頭は牧場内のある一か所に集められる。
 その辺りで活動しろと言うマルクの指示が出たようで、五頭はその付近の10
㎡範囲しか動かなくなった。
 そしてマルクから合図がある。
「狩りを始めていいぞ!」
 野生の本能のほうが待ってましたとばかりに、理性の四郎が判断するまえに岩陰
からそっと静かに牧場のほうに近づいていく。クンクン匂いを探っている。
 やがて獲物のメスザルたちの匂いが四郎の嗅覚に感じる。
 しかも五頭のメスそれぞれに匂いに微差があるのだ。
(凄い嗅覚だ)
 そして五頭のうちどれが一番美味そうか、野生のほうが狙いを定めようと今度は
今度は視覚で25m先のまだこちらに気付かず油断している五頭の姿を睨んで動かな
くなる。
 理性のほうの四郎は出る幕が無かったが、野生のほうが五頭のうち三頭にまで
候補を絞ったようだ。
 そしてその候補の中で理性の四郎の方が好きな獲物を注文する。
 狙うべき獲物は理性と野性で一致した。
 そしてさらに5mほど近づいたが、その先はもう殆ど視界を遮るものはない視界
の良い平地であり、身長240センチの大男を獲物から隠す場所はなかった。
 しかし迷いはない。
 飢えた肉食獣となった四郎は野生の本能がリードするままに岩陰を飛び出して
五頭のメスザルのほうめがけて襲い掛かった。
「きゃーー」
「怖い」
「マルク様~」
 敵に気付いたメスザルたちは慌てて全員そこから100m反対側にある厩舎の入り
口のほうに駆けていく。
 そこまで逃げられれば助かるわけである。
「待て!」
っと四郎は吠えて背中を向けて走って逃げるメスザルたちを追いかけるが、狙いは
ただ一頭・・・そう、それは彩子であった。
 

 彩子を狙う理由は
①五頭の中で一番美味そうな匂いがすること
②五頭の中で一番足が遅そうなこと
③肉食獣に化した四郎が本能的に一番襲って食べてみたい衝動に駆られたこと
であった。
 予想通り一番足の遅い彩子が遅れている。
 その彩子の背後から
「待て!そこのポニーテールの髪型のメスザル!」
と声をかけると彩子は敵が自分を狙っていると感じて
「いやーー、助けて~、マルク様・・・四郎先生~」
と言って逃げていく。
 理性の四郎はそれを聞いてハッとなったが、獲物の悲鳴を聞いて野生の本能は
益々興奮して獲物を追いかける。
 たちまち彩子の背後に迫る。
 他の四頭は後ろを振り返り敵が彩子に狙いを定めていることを知って
「彩ちゃん!」
「逃げて!」
と悲痛な声をあげるが助ける余力も余裕もなく厩舎の方に逃げるのが精一杯で
あった。
 追跡者が太い腕を前方に振る。
 その爪先が微かに彩子の肩と背をかすめる。
「ひぃぃ~」
 背後に迫られた恐怖と絶望で彩子は無駄なあがきで走る方向を変える。
 勿論捕食者はその動きに合わせてもう一度腕を振ると今度は彩子の肩を抑え
かけたが滑って捕獲は出来なかった。
 しかし疲れと恐怖でその接触を感じると彩子は前方によろめいてしまう。
「捕まえたぞ!」
 と捕食者は手を伸ばすと今度はたまたま体をくねらせた彩子の左肩を滑らせ
て掴むことはできなかったが十分な効果であった。
 彩子はそのままつまずいてしまった。
 難なく後ろからマウントを獲ってそのまま地面に押さえつけた。
「うぉーーーー!」
 獲物を捕まえた捕食者は喜びの咆哮をあげるのであった。
 太い腕で自分の半分くらいにしか見えない獲物の背中を抑えたが、獲物は
じたばたして
「助けてください」「見逃してください」
と泣きながら頼んでいる。
 捕食者は捕らえた獲物の体を触り始めて匂いを盛んに嗅いだ。
 すべすべした肌触りでこんなに体毛の無いメスザルは初めてだと野生のほう
が興奮気味に言ってから
「どーれ、あそこの具合は?」
っと泣き叫ぶ彩子の艶めかしい両太ももをこじ開ける
「わぉー!」
 野生のほうは獲物のメスザルの股間を見て凄く刺激を受けたようだ。
 理性の四郎があれよこれよという前にエプール人の男のイチモツが大きく
なる。
 獲物のメスザルがあまりにも可愛らしい容姿でしかも自分との交尾が可能な
種であることをオスの本能で察知して交尾態勢に移ったのだ。
 許しを請う彩子に
「するぞ」
と一声かけると獲物を仰向けにし、底に覆いかぶさると器用に自分のイチモツを
彩子のあそこにあてがったのだ。
「いやーー、マルク様、・・・四郎先生~」
と彩子は再び四郎の名を呼ぶ。
 理性の四郎はハッとなった。
 目の前にいるのは地球にいるあの可愛い彩子ではなく、その血液や愛液などの
遺伝子などから培養されたクローンであり量産型である。
 だけど本体から受け継いでいる記憶とか地球での知識などは残っているのかも
しれない。
 しかし野生のほうは獲物のメスザルの可愛い声を聞いてますますやる気になっ
てあてがったものを何とか小さい獲物のアソコの穴に入れようと試みる。
 獲物にされる彩子の方は必死に体を動かして挿入を阻止しようとするが、抵抗
する動きを見せるたびに覆いかぶさる男からぶたれてしまう。
 遂に彩子は抵抗を止めて股間を広げた。
 エプール人は満足そうにぐっと腰を押し込むとむぎゅッとイチモツは肉穴の中
に入っていく感触がした。
「おおぉ!」
 これには理性の四郎も興奮する。
 そのまま交尾の時間が続いた。
 エプール人はそのまま精子を彩子の体内に放出する。
 彩子は目をつぶって耐えている感じである。
 性欲が終わるとエプール人に残っていたのは残酷な食欲であった。
 くわっと口を開けると犬歯を伸ばし、真下にいる彩子の喉首めがけて
「ガブリっ!」
と噛みついた。同時に牙の先は吸血仕様になっていて流血するはずの彩子の生き血
を吸い出している。
 彩子は首を咬まれて痛さと苦しさでもがき始めた。
 かすかに
「し・・・ろ・・う・・せ・・・」
と言うと力を抜いてこと切れたようになった。
 首に噛みついたまま吸血を暫くしていたエプール人は今度は彩子の右乳房に食い
つくとまるで乳房を丸ごと食い千切る勢いで口の中に入った肉を引っ張り上げて
左右に振り始める。
 何度かその動きをするうちに肉の繊維や神経がブチブチ切れる音がして初めは
胸に強くへばりついていた肉塊が段々抵抗力が無くなりついにブチブチっと豪快
に根元から千切れて数百グラムはありそうな彩子の右胸の乳房は丸ごと咬み取られ
てしまった。
 それを豪快に口の中で咀嚼し味わうエプール人。
「美味い♪」
 理性の四郎ももう彩子の肉を食うことに夢中になっている。
 そして胸の肉を食べていると同時に彩子の細くて柔い腕の肉を鋭い爪で剥ぎ取っ
ていきそれを口に次々放り込む。
 肉を食べられていく彩子の死に顔は苦痛を感じながら何かに祈りを捧げている
切ない表情である。
 理性の四郎がそれを少し気にしながらもおへその下あたりに食らいついて破った
ところから腹筋や内臓を食べ始めてお腹の中に頭を入れては腸やら腎臓やらを
取り出しては旨そうにそれを食べる。
 生殖器とマン〇あたりの肉を食べる時は特に興奮した。
 さっきまで生殖活動を自分としていた部分だ。
 活発なメスのホルモンの味が活き渡り、食べ応えのある肉である。
 エプール人にとって最高の食材、最適な獲物のようである。
 四郎も狩りの自分の姿にどんどん精力が湧いてくるのを感じる。
 だが、両足とお尻が残っているところで満腹になってきた。
「どうだ?いっぱい食べて満足したか?」
とマルクが現れた。
「ああ、満足した」
「お土産に全部肉を地球に持ち帰ったらどうだ?生でなく、焼いたり煮たら
なお美味いんだろう?お前ら地球人の調理法なら」
「彩子の足の肉のステーキか♪持ち帰りたい」
「ではこれを貸そう」
 鋭利な刀を受け取る。
 まだエプール人に化けた四郎は丹念に彩子の足とお尻から肉を切り取って
保存装置の入った袋に詰めていく。
 太ももを豪快に切断したときの断面の模様が綺麗であった。
「足の遅い彩子の足の肉・・・」
 そして肉を取ると頭部から下は見事な白骨になった。
「骨は残しておいてもらおう。こちらで色々活用できる素材になる」
「ああ、骨は残す、が・・・」
といって綺麗に残っている頭部を見た。
「何だ、頭部の肉も食べたいか?うまいぞ、脳みそは」
とマルクは言うが
「いや・・・これもお土産に持ち帰りたい」
「持ち帰ってから食べるのか?」
「いやこれを俺の寝床に飾っておきたい」
「生き物の死骸だから今は綺麗でかわいい顔してもやがて腐敗して崩れるぞ?
食べてしまった方がいいぞ」
とマルクは言う。
「あんたたちの科学力でこの彩子の頭部をこのまま腐敗させずに残す手立ては
ないか?」
「何だ、そんならお安い御用だぞ。鑑賞用に飾っておきたいのだな?」
「ああ」
「ではまずこれで斬首しろ」
 マルクは首狩り用の小刀を渡す。
 四郎はそれを手にすると
「ごめんよ」
と眼下の彩子に言ってから首筋に刀をかけて引き出した。
 刀の切れ味はすごく、彩子の首の骨すら難なく綺麗に切断する。
 コロン、と可愛い物体がエプール星の大地に転がる。
 四郎は彩子の生首を手に持ってみる。
 意外に重たい。
 美少女は首だけの姿でも可愛い。
 

 顔に何度もキスしてからマルクの指示通りに保存処置を施す。
 彩子の表情が先ほどの苦痛に満ちた感じからかなり穏やかな表情になって
いる。
「ではお前を地球に送り届けよう」
 ものの二時間足らずで地球に帰る。
 自宅に帰うとやや頭が重く感じたが、時刻は朝の九時。
 つまり昨夜ここからマルクに連れられて行ってからまだ12時間強しか経
ってないのである。
 そして現実に今ここには彩子の足とお尻の肉が生々しくある。
 さらにこの木箱の中には・・・可愛い彩子の首人形のような、本物の生首
がある。
 怖いとか四郎は思わなかった。
「可愛い!」
 それを抱いてキスを重ねると微かに彩子の唇も一生懸命動いてキスを返す
様に感じた。
 何か言っているようなので耳を近づけると
「し・・ろ・・う・・・せ・・ん・・・」
と言っている。
 四郎は驚いたがやはり怖いと思わず、むしろ愛しいと思い
「愛しているよ、彩子」
と耳に言うと微かに笑ったように見えた。
「お前の足とお尻から撮った肉は遠慮なく御馳走にさせてもらうけどいいな?」
と聞くとはっきりこくんと頷いている
「いいよ、食べて・・・。美味しく私のこと食べちゃって・・・」
と言っているみたいだ。
 四郎はそれから数日は豪勢な肉料理を自炊で食べて満足したのだが、その間
に地球でのリアルの(そして何も知らない)彩子に会う時は何か気まずい思いが
したが、彩子は
「この前地震があった時、先生が近くにいてくれて本当によかった~♪」
などと話している。
 四郎は不思議で複雑な思いはしたがかといって後悔したかと言えば全く後悔
してないし、満足しているかと言えば満足しているのである。


                            <完>
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