上 下
6 / 35

異星で細胞レベルから培養増殖されていく綾香

しおりを挟む
 四郎はマルクが再訪問して来たら進んで本契約するつもりであったが、あれ
から一週間たっても何もない。
 だが綾香との恋人生活は少しずつ深まり四郎は幸せな気分であった。
 今日も綾香は四郎の腕を引っ張りながら
「ねえ、あっちの屋台見てみない?」
とリードする。
 年齢的には父と娘位の開きがあるが綾香は四郎の実年齢を知りつつも気にし
ないという。
「だって・・・お父さんや年の離れたお兄さんみたいな頼りがいとか人生経験
あって綾香を引っ張ってくれるような男性が好きなんだもん」
と言って頭を四郎の肩に乗せて甘えてくる。
 まあこんな若くて可愛い娘に好かれたら大概のおじさんは骨抜きにされてし
まうかもしれないw 現実的に40歳の男性に女子高生や女子中生くらいの娘が
ガチに恋愛感情抱くことはそうそうない。
 四郎は果報者であろう。だが綾香の両親が二人の交際を認めるかは気になる
ところだが・・・。
 まだセックスはしていない(というか卒業までは待て!)が、四郎はやはり
男として綾香と早く男女の関係を結びたいとは思っている。
 そんなこと考えながら今日もステディなデートを終えて綾香を自宅近くまで
送り届けてキスを交わして別れる。
 家に帰ると
「よぉー、久しぶりだなw」
と上機嫌で一週間ぶりにマルクが姿を見せた。
「あんた、待ってたよ。こっちは本契約するつもりでいたのにさ」
と四郎が言うと
「ほほう?その気になってくれたのか。だがこっちもお前から貰った綾香の試料
サンプルから上手く培養して完璧なクローン綾香を作るのに少々手間取ってな。
それで忙しかったんだ。だが、喜べ。ついに理想的なクローン綾香を四体製造
することに成功したのだ。見てみたいか?」
とマルクは言う。
 四郎は強く頷いた。
「お前ら地球人でも地球人のクローンは作れるそうじゃないか。だが人類共通で
何やら倫理的問題とかで強く禁止しているみたいだな」
「ああ、同じ人間が二人以上、それも何人もあちこちに居たら大変な混乱になる
であろう?」
「ふふ・・。地球人の考えは全く自分たち主体の独りよがりだな。我々戦闘種族
は強い男のクローンは積極的に製造して星人全体の戦力強化をすべきであるとい
う議論すらあるのにな」
 四郎はそれを聞いて唖然とする。
「お前ら地球人は牛肉や豚肉、それに野菜類などもか?食料の安定提供のため
にクローンの研究自体はタブーでないらしいではないか?矛盾してないか?」
「・・・」
「我々は貴重な高たんぱく高品質味の肉を安定供給するために今回の綾香を多い
に遣わせてもらうぞw」
と綾香本人が聞いたら卒倒しそうなことを平気で言いながらマルクは映像を四郎
に見せ始めた。
「あっ!」
 いきなり四人の全く等身大で全てが同一としか思えない綾香が全裸で並んで
マルクの前に立たされている。
(まさか綾香の初乳房の姿をクローンから拝めることになるとは・・・)
乳房の形も大きさも乳首の色や形まで四体すべてそっくりだ。
 いや、顔のパーツ、へそ、足の長さ、指の長さ、爪の形、どこに目を凝らして
もそっくり同じな四体である。
「ではお前たちをこれから精肉市場に連れて行く。覚悟はいいな?」
とマルクが言うとどの綾香も大体同じようなやや悲しげな表情を見せながらも
「マルク様のご存念に従いまする・・・」
と反応する。
 そして四体の綾香はエプール星の精肉市場の仕置き場に並べられて多くの肉食
エプール人たちが注視する中で競売にかけられていった。
 マルクが言うには思った以上に高値が付いている。
 だがマルクとしてはもっと高値で行けると思い、
「では皆様にこの綾香の味の魅力を知ってもらうために少し試食してもらいま
しょう。綾香一号よ、これへ!」
「はい・・・」
 呼ばれた一体の綾香がおずおずとマルクの前に行き客席にお辞儀をしてから
その場に座り込み首を伸ばした。
 マルクが早業で一号と呼ばれた綾香の首を瞬時に刎ねた。
 アプール人の男達から歓声が沸き起こる。
 マルクは高々と綾香の首を掲げながら、
「見てください、この地球人と言う人種の若く美しいメスの死に顔を!私は今ま
でこれほど興味を抱いた異星人のメスは見たことありません!」
と言ってから
「どうぞ、新鮮な綾香の生き血です」
と斬首した首と胴体から滴る血を集めて飲んでみるように客の代表に勧める。
「地球人の質の良い若いメスの生き血は我々がかかりやすい伝染病の予防効果も
期待できる成分が多く含まれています」
「おお!」
「こりゃいけるわ!」
「美味い!」
 綾香の血をすすった男達がその味を絶賛する。
「気に入って頂けましたか?肉はもっと旨いですぞ」
 マルクが自ら倒れた綾香の首の無い体から二個の乳房と左足の太ももの肉を
切り出して取って調理しだすと
「早速新鮮な焼肉を召しあがってください」
とほわほわ焼きあがってたれに付けられた美味しそうな肉が客の前に提供される。
 客たちはサンプルのその肉を食らいだした。
「うわ・・・」
「こりゃたまらん!」
「頬が落ちるとはこのことか!」
「気に入って頂けましたか?ちなみにこの頭部ですが・・・」
 エプール人たちは地球人の美女の生首の顔に改めて注目する。
「このなかにも旨い肉が詰まっています。これを食べてもいいのですが、地球人
のメスは案外エッチで色気があります。ありていに言えば性欲はかなり強いほう
です。そしてメスはこの頭の中にある脳でセックスを考えます。この脳自体が
旨い肉なのですがこれを食べずに・・・いいですか?」
とマルクは斬首した綾香の首の切り口を客人隊に見せて、
「ここに穴があります。食道と言う穴で本来は食べたものを胃に送る器官ですが
ここが結構な筋肉で出来ていて収縮するんです。だから・・・」
と言ってマルクは
「客人たちの前で失礼」
と言いながら地球人のオスより隆々と大きなモノを出した。
 そして綾香の頭部を両手で持つとそれを自分の股間の所に持っていき
「今から綾香とセックスしますよ」
と綾香の食道の穴にデカいイチモツを入れ始めた。
 死んだはずの綾香の顔がびっくりしたような表情になったが、やがて自分の
穴に入ってきたものが男性のアレとわかると顔を赤らめて目を細めて口を微か
に振るわせながら
「ああーん、気持ちいいです・・・」
と小さい声ながらはっきり言ったのである。
「おおー!」
「なんか色っぽい人形みたいだ」
「奥手に見えて結構スケベなんだな、地球人のメスって」
「感じてるみたいだな?」
 マルクがズブっと入れると綾香は
「いやーん、大きすぎて困ります・・・」
と言いながら満更でもない感じで交尾を促すメスのようにマルクの次の攻撃を
待っているようだ。
 奇妙な感じのセックスだが、もともと戦闘民族であるエプール人には遠征中
の慰みものにそれぞれがダッチワイフやオナホールを持ち歩く習慣がある。
「食べて良し、オナホールにも使える地球人のメスはいかがでしょうか?」
と綾香とセックスしながらマルクが宣伝すると、
「俺がまるまる一体買った!」
「いや俺はもっと金出す。残った三体のうち一体売ってくれ!」
 更なる高値でクローン綾香は売れそうであった。
 こうして斬られた一体目の頭部と残りの部位の肉も含めて四体とも高値取引で
完売となり、買えなかった客からはもっと製造して欲しいと要望された。

「どうだ?凄いだろう?」
 見せられた四郎は興奮と不快の入り混じった感じで、だが最後まで食い入る
ように見た。
 今見た綾香は本物の綾香ではない。
 だが本物と瓜二うな美少女が四人も同時に並んでいた奇妙さが何とも言えない
気持ちであり、本物でないとはいえ本物そっくりな綾香が斬首されて血を吹き出
しながら倒されたときはショックであるが、あの可愛い綾香が惨殺されて解体さ
れて美味しそうな肉料理になっていく様は興味深かった。
(美味しそうだな~、俺も一口でいいから食べてみたい)
と思ったりもしたし、首だけの綾香があんなエロい反応で男のモノを受け入れて
いる姿にも何だか興奮した。
 そして自分のお気に入りの女の子が遥か宇宙の彼方でも宇宙人の男達に大人気
なのも面白かったし嬉しかったのが七割以上であった(勿論残り三割は不愉快、
自分の大事な彼女を犯された気がして)。
「お前のおかげであの四体を売り切ってもまだまだ綾香をどんどん製造できる。
これで我が星の戦闘一族の男達の栄養源はまた一つ確保できた。」
「なあ、マルクさんよ。綾香は食料とオナホール以外の目的利用もあるのか?」
と四郎は聞く。
「ああ、いくつも腹案がある。それも試して成功したらお前に報告しよう。では
本契約書だ。このエプール星で使う正式なペンで署名し、ここに血判を押せ」
とまるで絹のようなしなやかな紙に書かれている契約書にサインと血判をするよ
うに促してくる。
「ふふふ・・・お前は幸せ者ぞ。これでお前は本体は40歳の学校教員を演じなが
ら幾つもの分身を持ち、しかもこの地球のどの人種のどの年齢のどのような外見
にもなりきりながら地球上喉の若いメスとも親しい関係になれるチャンスを持つ」
「それはつまり・・・」
「ああ、お前本体は今後年を取って寿命を経てもお前の分身は常にどこかの誰かに
なれることでお前は永遠の命と・・・そして地球上にいる全ての気に入ったメス
と交尾できる権利を永久に所持する。しかも我々エプール人の特殊能力の支援付
きだ!」
「!!」
 まだ具体的に想像できないが、どうやらアラブの世界一の石油王とかアメリカ
の世界一の大富豪などがいくら金を積んだとしても果たせないセックスや酒池肉
林を実現できるということになりそうだ。
「ただし!お前の好む好まないにかかわらず毎月一回は私が指名する女に近づ
いて・・・」
「綾香のように試料を奪ってこい、というわけですね?」
「フフフ、察しが良いことだ。本契約に文句はないな?」
「ああ、ない。今後ともよろしく頼む」

                              <完>
しおりを挟む

処理中です...