異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】

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第83話 修学旅行9:ミスター・ユニバース2

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「では皆さん、指定の位置に付いてください」
「用意…、スタート!」

皆が一斉にエアロバイクを漕ぎ出します。

ワァ―――ッ!
キャア―――ッ!

『皆、頑張って~!』
『GO、GO、トーマス』
『ドイツ、頑張れ~!』

『シャルル様…、シャルル様…、シャルル様!』

それぞれのバイクには観ていて分かり易いように、漕ぐ力によってパワーゲージが表示されるようになっているようです。

「1km突破。100kmはまだまだ先です」



30kmまで僕も皆に合わせ、全員が横並び状態となっています。
さすがにこれぐらいは他の代表者も問題なさそうです。

「各代表者横並びです。誰が抜け出すのか~」

(司会者もそんな事を思っているんだな。少しずつリードしていくか…)



「お~っと、ここでシャルル選手のパワーゲージが一気に上がりました。距離が勢いよく増えていきます」

『シャルル様、格好良い~!』
『トップを狙って~!』



「既に2位とは30kmの差、シャルル選手のパワーは衰えることを知りません。これは若さの勝利か~!?」

(ハハ…、疲れる事ってないからな…)

力を入れ過ぎてマシンが壊れる方が心配です。



エアロバイク100kmをクリアすると、続けてホテルのプールへ向かいます。

宇宙ステーションのプールより豪華だけれど、50mプールで5kmというのは気が滅入ります。

とりあえずエアロバイクで汗もかいたしゆっくり泳ぐか…。
2位が現れてから力を入れれば良いからな…。



「シャルル様、全く大変そうに見えないですね」

「あれだけ長時間セックスをしてくださるぐらいですよ」

昨晩はシャルル様とのセックスで本当にイキ過ぎておかしくなったと思ったぐらいです。
フフ…、おっしゃっていたように一気に感度も良くなりましたからね。

「そうですよね…」



5位がプールに現れたところでスイムが終わり、続けてトラックのある場所まで移動しましたが、ランの20kmも3位が現れる頃には達成しました。



「日本のシャルル選手、早い…。ほとんど独走でした」
「そのシャルル選手がステージに戻ってきました~!」

ワァ―――ッ!

『シャルル様~、頑張って~!』
『シャルルさ~ん、こっちを見て~!』
『なんて逞しいの~、素敵~!』
『精子欲しい~!』

キャア―――ッ!

(あっ、あぶないワードが聞こえて来たな…)

前世の『男性選手権』を思い出します。

「凄いです! 全く息を切らしていません。どれだけの体力を保有しているのか~」
「しかし、最後はベンチプレスです。これはさすがに苦戦するでしょう」



(70kgって中途半端な重さだな…)

そうか、誰でも10回出来るように軽く設定しているんだな。

(1、2、3…)

『4、5、6、7…』

会場にいる女性達も僕に合わせてカウントしてくれています。

(8、9、10っと)

「日本のシャルル選手、いとも簡単に達成です! 100点を獲得です」

ワァ―――ッ!
キャア―――ッ!

『シャルル様~、素敵~!』
『シャルル…、シャルル…、シャルル…』

パチパチパチ…。

(おぉ~っ)

皆がスタンディングオベーションをしてくれているよ。
僕は会場全体に手を振りながら歓声に答えます。

「第三ステージは午後からになります。何だか他の選手を待つのも面倒ですね…」

ハハハハッ…。
フフフフッ…。

(あ~、お腹減った…)

僕は会場の笑いを聞きながらアイとマオの下へ戻ります。



XX XY



「アリーチェさん、シャルルさんがまた一位でしたけれど…」

パーフェクトですよ~!
もう、シャルルさんの優勝で良いんじゃないかしら…。

「くっ、ランボーさんの調子が悪かっただけでしょ…」

フランチェスカさんはどうして自国のクリスさんを応援しないのよ…。

「でも、まぁ、ギリギリ5位で良かったですね。総合でも単独5位みたいですよ…」

南アフリカとスペインの代表がランの途中で棄権しています。

「結果はまだ分からないわよ」

「……」
ハァ~、シャルルさんとランボーさんにどれだけの時間差があったか…。

会場の女性達も大半が4番目を待たずに昼食を食べに行っているのです。
司会者の言う通り待つのが辛かったですよ。
あ~、お腹が空いたわ…。



【ランキング】※第二ステージ終了時

1位:シャルル(日本)200点
2位:トーマス・シンプソン(アメリカ)140点
3位:ルーカス・ブラウン(オーストラリア)110点
4位:ヨハンネス・グスタフソン(スウェーデン)100点
5位:ランボー・ティエポロ(イタリア)70点
6位:クリス・ピノー(フランス)60点
6位:ヘンデル・オマ(南アフリカ)60点
6位:ピーター・スコール(イギリス)60点
9位:アルノルト・キップ(ドイツ)50点
9位:サディアス・ヤング(カナダ)50点
9位:カルメロ・バルス(スペイン)50点
9位:ファビアン・クロック(オランダ)50点



XX XY



「マスター、凄い数の女性でしたね」

「宿泊だけじゃなく大会を観に来ているだけの人もいるらしいよ」

あまりの人の多さに昼食は部屋に用意されています。

「マスター、この際観客からもパートナーを…」

「いきなり知らない女性はな…」

「フランチェスカさんとか有名な審査員を篭絡するのも後々面白いかもしれませんね~」

「それは成り行きで…」

「残すは第三ステージとアピールステージですね」

「第三ステージは時の運だろ?」

前世では確か観客からの借り物(人)競争だったんだよな。

「ご主人様、アピールステージはどうするつもりですか?」

「イリュージョンはどうかな?」

「えっ、大丈夫でしょうか?」

「驚くだけで分からないよ…。アピールだしインパクトが大事でしょ」
「さぁ、早く昼食を食べよう」



XX XY



「このままいけばシャルル様の優勝ね」

「応援していても誇らしいですよ」

「可憐様、私達そんな男性のパートナーになれる可能性があるのですよね…」

「可能性はね…」

「「「もう、可憐様のいじわる~」」」

「シャルル様が優勝すれば大変なことになるでしょうね」

世界中の女性が、最低でもこの会場に来ている女性達はシャルル様に興味を持つことでしょう。
今もホテル内を探していたり、私達が関係者だと気づいて声を掛けてきていた女性もいるほどです。

先生達だけじゃなく、いつの間にか宇宙ステーションの司令官の女性までパートナーにされているみたいですし…。

この修学旅行中に何人パートナーが増えるのやら…。
お母様達も驚くでしょうね…。



XX XY



「皆様、再びお集まりいただきましてありがとうございます。これより『ミスター・ユニバース』第三ステージを始めたいと思います」

ワァ―――ッ!
キャア―――ッ!

「第三ステージは時の運、とにかく運だけを試すステージです」
「運があれば成功も掴み取れるのです。代表者にしてみれば素敵な女性もゲットです…」
「私の心も掴まれたいですねぇ」

『司会者、前置きはいいからぁ~』

「あら、失礼…」
「ルールは簡単、この会場にいる大会関係者以外の観客全員には再入場時にランダムにカードをお渡ししています」
「そのカードには数字が書いてあるのですが、特殊な塗料で見えないようになっているはずです」

「各出場者には観客から5人を選んでいただき、合計数字の大きい方から得点を与えることになります」
「1位の100点~10位の10点、11位と12位は0点となります」

「これからシンキングタイムとして代表者には会場内を回ってもらうことになります。幸運にも選ばれた方はステージまでお上がりください。貴女の近くに男性達が向かいますよ~」

ワァ―――ッ!
キャア―――ッ!

『私を選んで~!』
『私の数字はきっと大きいわよ~!』



(観客達へのサービスタイムでもあるんだな…)

司会者の指示により、僕達は会場内へ散っていきます。

「君だ…」
「一人目は君に決めた!」
「一緒に来てくれるかな?」
「点数が大きくあってくれよ~」

(派手で目を引く女性を選んでいるのかな?)

外国人はスタイルは良いですが派手な女性が多いみたいです。
僕も選んでいかないと…。

(一人目はせっかくだから身内から、世界デビューに道連れなんてね…)
「可憐さん、来てくれるかな?」

詩子と百合は生徒達に紛れていたため目を付けられなかったようです。

「はいっ、喜んで!」

後は外国人だけれど比較的地味でナチュラルな女性を直感で選んでいきます。



「どうやら選び終えたようですね」
「何だか代表者の女性の好みが分かるようです」

(確かに…)

一人につき5人も女性がいるのでステージ上は女性でいっぱいです。

「シャルルさんは驚くほどの美少女を選ばれていますが、シャルルさんは16歳という事なのでセーフです」

ハハハハッ…。
フフフフッ…。

『可愛いぃ~』
『本当に凄い美少女だわ…』
『可憐様~!』

「……」
危なかった…。
公開ロリ認定されるところだったのか…。
他の代表者達が生徒達に目もくれなかったのが分かりました。

「数字が大きければ連絡先を教えてやっても良いぞ」

「数字が低ければ怒るぞ」

「そんなぁ~」

「……」
見た目は良くてもクズな男性もいるようです。

「シャルル様、数字が小さければすみません」

「可憐さん、そんなの全然気にしないよ。他の皆も僕の為に出てきてもらってありがとう」

可憐さん以外はどちらかと言えば陰キャっぽいな…。
そう思っているうちに数字の集計が終わりそうです。



「クリス・ピノー(フランス)さん、75」
「ヘンデル・オマ(南アフリカ)さん、91」
「トーマス・シンプソン(アメリカ)さん、55」
「ルーカス・ブラウン(オーストラリア)さん、132」
「アルノルト・キップ(ドイツ)さん、108」
「ランボー・ティエポロ(イタリア)さん、42」
「ピーター・スコール(イギリス)さん、65」
「サディアス・ヤング(カナダ)さん、88」
「カルメロ・バルス(スペイン)さん、38」
「ファビアン・クロック(オランダ)さん、56」
「ヨハンネス・グスタフソン(スウェーデン)さん、73」
「シャルル(日本)さん、177」

オォ~~~ッ!
ワァ―――ッ!

「第三ステージの結果、1位はシャルルさん、2位がルーカスさん、3位がアルノルトさん、4位がヘンデルさん、5位がサディアスさん、6位がクリスさん、7位がヨハンネスさん、8位がピーターさん、9位がファビアンさん、10位がトーマスさん、11位がランボーさん、12位はカルメロさんとなります」

「よって、初めにも申しましたが、1位~10位までの方にそれぞれ100点~10点が加算されます」

「嘘だろ…」
「おかしいだろ…」
「いかさまじゃないのか?」

「カードの配布は間違いなくランダムです。合計数字は皆さんの運によるものです」
「言っておきますが女性達のせいではありませんからね」

「くそっ、数字の低い奴ばかり選んでしまったようだ」
「これだけ女がいるのにツイてないな…」
「俺が最下位だと…」

「シャルル様、良かったですね」

「うん、可憐さんや皆さんのおかげですよ」

「「「「司会者さんが言ったようにシャルルさんの運ですから…」」」」

「ハハ…、じゃあ皆さんと知り合えたのは良い運だったみたいですね」

「「「「はうっ!」」」」

「もう、シャルル様ったら女性を口説いてばかり…」

「えっ、そんなつもりじゃ…」

「もう4人の目がハートですよ」



「では、ステージの上にいらっしゃる女性の方々は各自の席にお戻りください」

「休憩の後、最終のアピールステージに移ります。今のところシャルルさんがトップですが、アピールステージは審査員だけではなく観客の一点も大切になります。まだ逆転の可能性はありますよ」

「観客の皆さんは全員のアピールステージが終わった後に、気に入った男性ごとに先ほどのカードを集めさせていただきます」
「枚数が得点になりますので、間違えて投入だけはやめてくださいね~」
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