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第10話 余命三ヶ月
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「シャルル様、アイ様、マオ様、いっぱい召し上がってくださいね」
「はい、美味しくていっぱいいただいていますよ」
「このお寿司美味しい~」
「おかわりお願いします!」
アイとマオも食べないと生きていけない身体になったので良く食べています。
そばにはメイドだけではなく料理人も数人控えていて、お願いすればその場ですぐに調理してくれます。
やっぱり自動調理より美味しく感じるよね。
「お母様、今日は元気そうで良かったわ」
「そうね…、こうして元気に可憐と食事が出来ているのもシャルル様のおかげよ」
(やっぱりどこか悪いのかな…?)
「うん、本当に感謝しているわ。私が大人になったらシャルル様の精子で跡継ぎをもうけたいわ」
「ブフォッ!」
「か…可憐、食事中に何を言っているの」
「だって、お母様はいつも将来の事を考えておけとおっしゃるから…」
「すいません、シャルル様…」
「良いんですよ。僕達も似たような世界から戻ってきましたから…」
可憐さんがいるので露骨な表現はできませんが、これから考えられる未来について惑星トーナの辿った経緯をお話しすると、玲様は何かを考えるように神妙な面持ちで聞いてくださっていました。
「シャルル様、申し訳ありませんが先に失礼させていただきます。露天風呂もありますからゆっくりお寛ぎください」
「ありがとうございます」
もしかしたら、かなり忙しくて疲れておられるのかもしれません。
「私、アイ様とマオ様と一緒に入るぅ~」
「アイ様、マオ様、ご迷惑じゃなければお願いします。私もなかなか一緒に入ってあげられないものですから…」
「かまいませんよ」
「フッフッフ…、私がボディチェックをしてあげましょう」
「もう~、マオ様ったら~」
(……、やっぱり体調が悪いみたいだ。食べているようで全然食べていなかったよ…)
《アイ、マオ、やっぱり玲様の体調がおかしいみたいだから今晩は玲様の所へ行くよ》
《可憐さんのことはお任せください》
《マスター、攻略ですね》
XX XY
僕もゆっくりお風呂に入りたいところですが、最低限身だしなみを整えると玲様の寝室へ向かう事にします。
【検索】を発動すると、玲様の居場所はすぐに分かりました。
見知った者なら名前も表示されるので、アイ、マオ、可憐さん、里中さんも居所も分かります。
【不可視】も忘れず発動しておきます。
部屋の前にたどり着くと、ちょうどお医者のような女性が部屋から出てくるところでした。
僕は深刻さをさとり、スルリと入れ替わるように部屋に入ります。
大きな部屋の中でボゥっと明かりが灯る側にある大きなベッドに、ハァ~ハァ~と息遣いの荒い玲様が寝ているのがすぐに分かりました。
(さっきまでとは一転して本当に苦しそうだな…)
【不可視】を解除し、しばらく玲様を見下ろします。
「……誰? 誰かいるの?」
呼ばない限り誰も入って来ないはずなのにベッドの側には誰かが立っていました。
「気付かれましたか、シャルルです」
ハッ!
「そんな、シャルル様。失礼ですよ!」
「玲様、無理に起き上がらないで。あまりに苦しそうだったので治して差し上げようと思ったのです」
「そんな…こと…」
「応接室でもお話ししましたが私は【治療】魔法が使えます」
いざとなれば【再生】魔法もあるからね。
「でも…、治療の魔法やアイテムは怪我や毒などの状態異常から治すものではないのですか?」
「確かにそうですね」
エリクサーなんて物があれば全快するかもしれませんが…。
「私は医者にも見放されたぐらい重度の病気なのですよ」
「余命三ヶ月もないくらい…」
「やっぱり病気でしたか…」
「それでも私ならたぶん治せます。玲様が我慢してくださるのなら…」
「いくら勇者様でもこの状態で冗談はひどいです」
「そうですか、残念です。私はお綺麗な玲様を死なせたくなかったのですが…。可憐さんもまだ若いですからね」
「そんな私みたいな30歳を過ぎた者が綺麗だなんて…」
そう答えてもシャルル様はただ黙って真っ直ぐに私を見つめておられます。
こんな時なのに胸が高鳴ります。
「……、本当に治るのですか?」
「はい、私に身を委ねて下さるのなら…」
「お…お願いします。シャルル様…私を助けて…」
これは運命。
最後の機会かもしれません。
シャルル様はベッドの上に上がられると、私を裸にされました。
男性に裸を見られるなんて初めて…。
あまりの恥かしさに顔を背けてしまいます。
「玲様、手で身体を隠さないでください。今診ていますから…」
(ひどいな…。よく起きていたよ)
全身の至る所がポゥッと光り、特に左胸と右の卵巣辺りが激しく点滅しています。
(乳がんと卵巣がんの末期かな…? それにしても…)
とりあえずまずは病気を治してから…、後はお風呂で疲れや弱っている所をなくしてあげよう。
シャルル様は私の前側と背中側をしばらく眺められると、再び仰向けにした後、徐に胸を掴んでこられました。
大きな手で胸全体をゆっくり揉んでいかれます。
最初は驚きましたがシャルル様の真剣な目を見ていると何も言えずただお任せするのです。
胸が終わると今度は下腹部に手を置かれます。
私は何の病気かも伝えていないのですが、その手は子宮を少し強く押さえるように、やさしく揉みほぐすような感触です。
(シャルル様に股間まで見られているわ…)
真剣に治療してくださっているのにも関わらずそんな事を思ってしまいましたが、その手の温かさがとても心地よく、身体の深い所まで届くようで、これまでの辛さが無くなっていくように感じるのでした。
「はい、治ったよ」
「後は浴場へ行ってからね」
「はい…?」
「えっ、治ったですって!?」
「うん、そう言ったけれど…」
「そんな、本当に? 医者がさじを投げたのですよ」
「仕上げはこれからだから…。明日もう一度お医者さんに診てもらうと良いよ」
「さぁ、もう起き上がっても苦しくないはずだよ」
XX XY
気が付けば私は湯船の中でシャルル様の腕の中にいました。
シャルル様が仕上げだと言って浴場で全身を洗ってくださったのですが、経験したことの無い感覚に身体が翻弄され、自分でも知る事の無かった性と悦を露わにされ、病気ではない何かで死んでしまったのではないかと思うぐらいの快感を知った後、意識を失ってしまっていたのです。
「あんっ…」
シャルル様が背中から回した手でムニムニと胸を揉まれています。
「玲様、気付かれましたか? すみません。あまりに触り心地の良い胸だったもので…」
「私、一体…?」
身体がスッキリしてる…? まるで自分の身体じゃないみたい…。
「とりあえず、玲様の病気は完治しましたので安心してください」
「そんな…、私…免疫疾患とホルモン異常で…」
「卵巣がんと乳がんも酷くて、乳房を切り取っても治らないって言われていたのに…」
「あぁ、それで…」
全身が悪く診えたのはその為だったようです。
「それなのに…、こんな胸で良ければいつでも揉んで下さってかまいませんよ」
「ハハ…、ありがとうございます。こんなに綺麗な乳房を切り取られなくて本当に良かったです。でも、私が治したというのは秘密にしておいてくださいね」
「はい…」
「それにしてもこんなに医療の発達した今でも癌はあるのですね」
「そうですね。私の様になるのは珍しいかもしれませんが、第三次世界大戦や第四次世界大戦もありましたからね。技術発展した分何かしら影響も大きかったと言うことでしょう。生身である以上病気になる可能性はゼロではありませんから…」
「……」
免疫疾患やホルモン異常からくる病気が多そうなのは気になる所です。
医療が発達していても平均寿命は少しずつ短くなってきている訳だしな…。
XX XY
「シャルル様~!」
バフッ!
「うぐっ」
何事かと思って目を覚ますとそこにはシースルーのガウンに身を包んだ玲様がベッドに飛び込んできていました。
ハァ~、ハァ~。
「シャルル様、シャルル様、私の身体が…、見てください」
「玲様、若々しくてとてもお綺麗ですよ」
変貌したことに驚いているのはすぐに分かりました。
側に立つとガウンの身ごろを広げ艶やかで瑞々しい肢体を僕に見せてくれるのです。
「こんなことって…、信じられません。子宮がドクドクして活力が漲ってくるのです。もうお見せしたくって飛んできました…」
「ハハ…、子宮を覚醒させホルモン異常などを改善させたからですね」
アイとマオは可憐さんと一緒に寝ているようでここにはいません。
「でも、こんなに変貌したら誤魔化しようが…」
他の七家の者にも何て言われるか…。しばらく顔を見せられませんね。
「ハハ…、とりあえず朝食時に元気な姿を可憐さんに見せてあげてください」
「はい」
XX XY
朝食時はメイド達のヒソヒソ話が止まりませんでした。
玲様もあえて反応されずに平然を装っておられました。
可憐さんも最初は変貌に驚いていましたが嬉しそうで良かった…。
玲様が重い病気だと知っていたのは秘書の女性だけだったようです。
《ご主人様、玲様は劇的な変貌ですね》
《まぁ、余命が三ヶ月も無いくらい重い病気だったからね》
《攻略完了ですね》
《マオ、さすがにセックスはしていないから…》
「可憐、今日はお買い物に行きましょう。服をいっぱい買いたいわ」
胸が大きくなったようですし、ウエストも締まりました。
ヒップも持ち上がってまるで身長まで伸びたように感じるのです。
「嬉しい~、お母様とお買い物なんていつぶりかしら~」
「玲様、お気持ちは分かりますが、昨日可憐様が襲われたところですよ。自重していただかないと…」
玲様の後ろに控えていた秘書のような方が言葉を挟みます。
「だったら、シャルル様にボディーガードをお願いすれば良いわ」
「いっそ貴賓として居てもらおうかしら」
「お母様、ナイスアイデアです。私もシャルル様やアイ様、マオ様と一緒にいたいですぅ~」
「そ、それは…、一応勇者として役目がありますし…」
「他にも勇者様達はいるでしょう。シャルル様が来られる前もなんとか回っていましたし…。とりあえず今日も一日…、本部には私から言っておきますよ」
「はぁ…」
さくらが心配しているだろうな~。
とはいえ、この国では七家の一人は首相や政府よりも上位なのです…。
「シャルル様には金をご用意しますからゆっくりしていってください。本部より環境は良いはずですよ」
「それを言われたら断れませんね…」
宝条玲様と知りあえたのは幸運なのでしょう。
XX XY
「何ですって、シャルル様が今日も宝条家に…?」
「はい、昨日宝条可憐様が侵略者に襲われたこともあり、シャルル組を一時的にボディーガードにされたいそうです」
「そんな…(シャルル様達をボディーガードになんて…)」
確かに神出鬼没の侵略者を相手に出来るのはシャルル様達しかおられないでしょう。
それに宝条家は七家の一つ…。
私も宝条様と実際にお会いしたことはないのですが…。
「……分かったわ。シャルル様達にはまだしばらく京都にいてもらいましょう」
良く考えれば京都にいていただく方が私も離れなくて済むんだわ。
あぁ、シャルル様の匂いと体温が恋しい。
セックスもしてもらいたいわ~。
「はい、美味しくていっぱいいただいていますよ」
「このお寿司美味しい~」
「おかわりお願いします!」
アイとマオも食べないと生きていけない身体になったので良く食べています。
そばにはメイドだけではなく料理人も数人控えていて、お願いすればその場ですぐに調理してくれます。
やっぱり自動調理より美味しく感じるよね。
「お母様、今日は元気そうで良かったわ」
「そうね…、こうして元気に可憐と食事が出来ているのもシャルル様のおかげよ」
(やっぱりどこか悪いのかな…?)
「うん、本当に感謝しているわ。私が大人になったらシャルル様の精子で跡継ぎをもうけたいわ」
「ブフォッ!」
「か…可憐、食事中に何を言っているの」
「だって、お母様はいつも将来の事を考えておけとおっしゃるから…」
「すいません、シャルル様…」
「良いんですよ。僕達も似たような世界から戻ってきましたから…」
可憐さんがいるので露骨な表現はできませんが、これから考えられる未来について惑星トーナの辿った経緯をお話しすると、玲様は何かを考えるように神妙な面持ちで聞いてくださっていました。
「シャルル様、申し訳ありませんが先に失礼させていただきます。露天風呂もありますからゆっくりお寛ぎください」
「ありがとうございます」
もしかしたら、かなり忙しくて疲れておられるのかもしれません。
「私、アイ様とマオ様と一緒に入るぅ~」
「アイ様、マオ様、ご迷惑じゃなければお願いします。私もなかなか一緒に入ってあげられないものですから…」
「かまいませんよ」
「フッフッフ…、私がボディチェックをしてあげましょう」
「もう~、マオ様ったら~」
(……、やっぱり体調が悪いみたいだ。食べているようで全然食べていなかったよ…)
《アイ、マオ、やっぱり玲様の体調がおかしいみたいだから今晩は玲様の所へ行くよ》
《可憐さんのことはお任せください》
《マスター、攻略ですね》
XX XY
僕もゆっくりお風呂に入りたいところですが、最低限身だしなみを整えると玲様の寝室へ向かう事にします。
【検索】を発動すると、玲様の居場所はすぐに分かりました。
見知った者なら名前も表示されるので、アイ、マオ、可憐さん、里中さんも居所も分かります。
【不可視】も忘れず発動しておきます。
部屋の前にたどり着くと、ちょうどお医者のような女性が部屋から出てくるところでした。
僕は深刻さをさとり、スルリと入れ替わるように部屋に入ります。
大きな部屋の中でボゥっと明かりが灯る側にある大きなベッドに、ハァ~ハァ~と息遣いの荒い玲様が寝ているのがすぐに分かりました。
(さっきまでとは一転して本当に苦しそうだな…)
【不可視】を解除し、しばらく玲様を見下ろします。
「……誰? 誰かいるの?」
呼ばない限り誰も入って来ないはずなのにベッドの側には誰かが立っていました。
「気付かれましたか、シャルルです」
ハッ!
「そんな、シャルル様。失礼ですよ!」
「玲様、無理に起き上がらないで。あまりに苦しそうだったので治して差し上げようと思ったのです」
「そんな…こと…」
「応接室でもお話ししましたが私は【治療】魔法が使えます」
いざとなれば【再生】魔法もあるからね。
「でも…、治療の魔法やアイテムは怪我や毒などの状態異常から治すものではないのですか?」
「確かにそうですね」
エリクサーなんて物があれば全快するかもしれませんが…。
「私は医者にも見放されたぐらい重度の病気なのですよ」
「余命三ヶ月もないくらい…」
「やっぱり病気でしたか…」
「それでも私ならたぶん治せます。玲様が我慢してくださるのなら…」
「いくら勇者様でもこの状態で冗談はひどいです」
「そうですか、残念です。私はお綺麗な玲様を死なせたくなかったのですが…。可憐さんもまだ若いですからね」
「そんな私みたいな30歳を過ぎた者が綺麗だなんて…」
そう答えてもシャルル様はただ黙って真っ直ぐに私を見つめておられます。
こんな時なのに胸が高鳴ります。
「……、本当に治るのですか?」
「はい、私に身を委ねて下さるのなら…」
「お…お願いします。シャルル様…私を助けて…」
これは運命。
最後の機会かもしれません。
シャルル様はベッドの上に上がられると、私を裸にされました。
男性に裸を見られるなんて初めて…。
あまりの恥かしさに顔を背けてしまいます。
「玲様、手で身体を隠さないでください。今診ていますから…」
(ひどいな…。よく起きていたよ)
全身の至る所がポゥッと光り、特に左胸と右の卵巣辺りが激しく点滅しています。
(乳がんと卵巣がんの末期かな…? それにしても…)
とりあえずまずは病気を治してから…、後はお風呂で疲れや弱っている所をなくしてあげよう。
シャルル様は私の前側と背中側をしばらく眺められると、再び仰向けにした後、徐に胸を掴んでこられました。
大きな手で胸全体をゆっくり揉んでいかれます。
最初は驚きましたがシャルル様の真剣な目を見ていると何も言えずただお任せするのです。
胸が終わると今度は下腹部に手を置かれます。
私は何の病気かも伝えていないのですが、その手は子宮を少し強く押さえるように、やさしく揉みほぐすような感触です。
(シャルル様に股間まで見られているわ…)
真剣に治療してくださっているのにも関わらずそんな事を思ってしまいましたが、その手の温かさがとても心地よく、身体の深い所まで届くようで、これまでの辛さが無くなっていくように感じるのでした。
「はい、治ったよ」
「後は浴場へ行ってからね」
「はい…?」
「えっ、治ったですって!?」
「うん、そう言ったけれど…」
「そんな、本当に? 医者がさじを投げたのですよ」
「仕上げはこれからだから…。明日もう一度お医者さんに診てもらうと良いよ」
「さぁ、もう起き上がっても苦しくないはずだよ」
XX XY
気が付けば私は湯船の中でシャルル様の腕の中にいました。
シャルル様が仕上げだと言って浴場で全身を洗ってくださったのですが、経験したことの無い感覚に身体が翻弄され、自分でも知る事の無かった性と悦を露わにされ、病気ではない何かで死んでしまったのではないかと思うぐらいの快感を知った後、意識を失ってしまっていたのです。
「あんっ…」
シャルル様が背中から回した手でムニムニと胸を揉まれています。
「玲様、気付かれましたか? すみません。あまりに触り心地の良い胸だったもので…」
「私、一体…?」
身体がスッキリしてる…? まるで自分の身体じゃないみたい…。
「とりあえず、玲様の病気は完治しましたので安心してください」
「そんな…、私…免疫疾患とホルモン異常で…」
「卵巣がんと乳がんも酷くて、乳房を切り取っても治らないって言われていたのに…」
「あぁ、それで…」
全身が悪く診えたのはその為だったようです。
「それなのに…、こんな胸で良ければいつでも揉んで下さってかまいませんよ」
「ハハ…、ありがとうございます。こんなに綺麗な乳房を切り取られなくて本当に良かったです。でも、私が治したというのは秘密にしておいてくださいね」
「はい…」
「それにしてもこんなに医療の発達した今でも癌はあるのですね」
「そうですね。私の様になるのは珍しいかもしれませんが、第三次世界大戦や第四次世界大戦もありましたからね。技術発展した分何かしら影響も大きかったと言うことでしょう。生身である以上病気になる可能性はゼロではありませんから…」
「……」
免疫疾患やホルモン異常からくる病気が多そうなのは気になる所です。
医療が発達していても平均寿命は少しずつ短くなってきている訳だしな…。
XX XY
「シャルル様~!」
バフッ!
「うぐっ」
何事かと思って目を覚ますとそこにはシースルーのガウンに身を包んだ玲様がベッドに飛び込んできていました。
ハァ~、ハァ~。
「シャルル様、シャルル様、私の身体が…、見てください」
「玲様、若々しくてとてもお綺麗ですよ」
変貌したことに驚いているのはすぐに分かりました。
側に立つとガウンの身ごろを広げ艶やかで瑞々しい肢体を僕に見せてくれるのです。
「こんなことって…、信じられません。子宮がドクドクして活力が漲ってくるのです。もうお見せしたくって飛んできました…」
「ハハ…、子宮を覚醒させホルモン異常などを改善させたからですね」
アイとマオは可憐さんと一緒に寝ているようでここにはいません。
「でも、こんなに変貌したら誤魔化しようが…」
他の七家の者にも何て言われるか…。しばらく顔を見せられませんね。
「ハハ…、とりあえず朝食時に元気な姿を可憐さんに見せてあげてください」
「はい」
XX XY
朝食時はメイド達のヒソヒソ話が止まりませんでした。
玲様もあえて反応されずに平然を装っておられました。
可憐さんも最初は変貌に驚いていましたが嬉しそうで良かった…。
玲様が重い病気だと知っていたのは秘書の女性だけだったようです。
《ご主人様、玲様は劇的な変貌ですね》
《まぁ、余命が三ヶ月も無いくらい重い病気だったからね》
《攻略完了ですね》
《マオ、さすがにセックスはしていないから…》
「可憐、今日はお買い物に行きましょう。服をいっぱい買いたいわ」
胸が大きくなったようですし、ウエストも締まりました。
ヒップも持ち上がってまるで身長まで伸びたように感じるのです。
「嬉しい~、お母様とお買い物なんていつぶりかしら~」
「玲様、お気持ちは分かりますが、昨日可憐様が襲われたところですよ。自重していただかないと…」
玲様の後ろに控えていた秘書のような方が言葉を挟みます。
「だったら、シャルル様にボディーガードをお願いすれば良いわ」
「いっそ貴賓として居てもらおうかしら」
「お母様、ナイスアイデアです。私もシャルル様やアイ様、マオ様と一緒にいたいですぅ~」
「そ、それは…、一応勇者として役目がありますし…」
「他にも勇者様達はいるでしょう。シャルル様が来られる前もなんとか回っていましたし…。とりあえず今日も一日…、本部には私から言っておきますよ」
「はぁ…」
さくらが心配しているだろうな~。
とはいえ、この国では七家の一人は首相や政府よりも上位なのです…。
「シャルル様には金をご用意しますからゆっくりしていってください。本部より環境は良いはずですよ」
「それを言われたら断れませんね…」
宝条玲様と知りあえたのは幸運なのでしょう。
XX XY
「何ですって、シャルル様が今日も宝条家に…?」
「はい、昨日宝条可憐様が侵略者に襲われたこともあり、シャルル組を一時的にボディーガードにされたいそうです」
「そんな…(シャルル様達をボディーガードになんて…)」
確かに神出鬼没の侵略者を相手に出来るのはシャルル様達しかおられないでしょう。
それに宝条家は七家の一つ…。
私も宝条様と実際にお会いしたことはないのですが…。
「……分かったわ。シャルル様達にはまだしばらく京都にいてもらいましょう」
良く考えれば京都にいていただく方が私も離れなくて済むんだわ。
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