DNAの改修者

kujibiki

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第401話 ネンネ達のお願い

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「「「シャルル様、おはようございます」」」
「シャルル、おはよう」

「グリシャ、サンディ、ローザ、それにサマンサもおはよう。グリシャは今日からそのメイド服を着ているんだね。とっても良く似合っているよ」

昨日はあれからいつものようにサマンサの屋敷に来ています。
クーシアから預かっていたメイド服をグリシャに渡していたのですが早速着ているようです。

「ありがとうございます、シャルル様。今までと形が違うので違和感はありますが、とっても軽やかで着心地が良いですよ」

トリスさん達と同じメイド服を着るとシャルル様にお仕え出来るようになった気がして嬉しく思います。
でもちょっと股間がスースーしますね…。

「そう、良かった…」

僕はもう見慣れていますが、ブラウスは伸縮性のある生地のシャツに変わり、ミニスカートに膝上丈のタイツ姿なので、グリシャの胸や脚の形もはっきり分かります。
昨日よりも少し若々しく見えるのは服装の効果もあるのかな…。

「グリシャ先輩、自分だけお願いしていただなんて…」

「シャルル様~、今度は私達のメイド服もお願いします~」

「う…うん分かったよ…、クーシアの手が空いたらね」

クーシアもまだジャトワン領都のマリンとヨルンのメイド服には手がつけられていないって言っていたからすぐには無理かな…。

「「シャルル様、おはようございます」」

「おはよう、フラン、トリス…」

「ロッキは一緒ではないのですか?」

「ロッキは少し遅れるかな…」

朝からイキっぱなしだったからね…。
トリスと同じように女性器の内側にある気持ち良い所を教えてあげると、何度も触って欲しいとお願いされました。
普段はそんな素振りも見せませんが、僕と二人きりになると甘えてくるのがかわいい所です。

「フランも明日はロッキと同じように朝食に遅れるわよ」
「この間は私も朝からイキ過ぎて起きられなかったんだから…(ボソッ)」

「ト…トリスが…?(ボソッ)」

「シャルル、今日は“シャルル巻き”のお店に行く予定でしたよね?」

「うん、ちょうど今日はお店も休みなんだ…。フランに“あかべりーのシャルル巻き”の指導をしてもらった後は久しぶりに皆とゆっくり話してくるよ。夕食までには戻ると思うから…」

「そうですか…」



XX XY



朝食が済み僕達が魔動力車で広場に向かうと昨日と打って変わって静けさが漂っていました。
定休日もきちんと認知されていて間違ってお店に来る者もほとんどいないようです。

「ロッキ、練習用の“あかべりー”は用意してくれている?」

「はい、ちゃんと用意してあります」

「よし!」

“シャルルの糸”なども持ってきたしフラン達がエマ達に指導している間に浴場も改修してあげよう。



ガラン…ゴロン…。

「「シャ…ルル様~、おはようございます!」」

「お…おはよう、ケイ、キオ…」

お店の3階にある住居部分の玄関に入ると、偶然近くにいたのかケイとキオが出迎えてくれました。
住居内では相変わらず下着とシャツだけの半裸状態です。

「あ…あなた達、なんて格好でシャルル様の前に…」

「い…良いんだよ、フラン。以前に僕に見られても良いのなら住居内ではどんな格好でも良いと言ってあるんだよ」

確かあの時はネンネお姉さん達はシャツすら着ていませんでした…。

「そうだったのですか…、それにしても…」

ケイ達とリビングに向かうとすでに皆が勢ぞろいしていました。
今日のネンネお姉さん達はシャツを…着ているようです。

「シャルル様、おはようございます(×8)」

「エマ達もネンネお姉さん達もおはよう」
「久しぶりに3階に来たけれど生活感が出てすっかり家らしくなったね」

10人の女性が一緒に暮らしているので色んな香りがします。
後で個室も見せてもらおうかな…。
僕が皆に取り囲まれるように長椅子に座り、トリス達もテーブルの方に座るとエマ、ニト、ルカがお茶の用意をしてくれました。

「さてと、今日は昨日言っていたようにエマ達にはお店で新しく出す“あかべりーのシャルル巻き”の指導をフランから受けてもらおうと思っているんだ…」
「主にクリームの調整だけだから、今の皆には難しいことはないと思うよ…」
「試作品はおやつに出してくれると嬉しいかな」

「はいっ(×7)」

「その後は夕食頃までいるつもりだからゆっくり話したり遊んだりしよう。面白いモノも持ってきたからね…」

「やった~」
「シャルル様と一緒ですぅ~」
「「面白い物ってなんでしょう…」」

両脇に座っていたジル、ケイ、ヒナ、キオがそう言いながら僕の腕やお腹、太ももに抱き付いてくると、離れた席からエマ達が羨ましそうにこちらを見ています。

「じゃあ、ゆっくり出来る時間がたくさん取れるように早速だけどフランに指導してもらおうかな…」
「フランとロッキ、お願いね」

「「分かりました」」

「ネンネお姉さん達は先に話をしていようか…」

「「「はい…」」」



XX XY



「領主会議以外でルージュ領都に来るなんて何年振りかしら…」

「ローレン様は基本的に出不精ですからねぇ」

面倒くさがりでもあります。

「そんなこと…ないわよ。領主はそうそう他領には行きませんよ」

「それにしてもローレン様、突然に伺っても良いのでしょうか?」
「シャルル様がルージュ領都におられないかもしれませんよ」

「最近、突然に来られるのはサマンサ様の方でしたからね。それにサマンサ様の所に行かない事にはシャルル様の居場所は分かりませんから…」

「確かに…」

ユナ様とオーリエ様がシャルル様のパートナー候補だということで、サマンサ様のお屋敷やシャリー様の王城におられる可能性が高いのは分かりますが、普段はどこにお住いなのでしょうか…。



コンコン、コン。
ガチャ…。

「ローレン様、ようこそおいでくださいました」

「突然の訪問申し訳ありません。サマンサ様も相変わらず若々しくてお綺麗ですね」

ハァ~、お会いする度に気が滅入りますよ。

「フフ…、ありがとうございます。それにしてもローレン様が領主会議以外でこちらに来られたのには驚きましたよ…」

「え~っと、そちらはグリシャさんでしたか?」

いつもサマンサ様の側にいるグリシャさんも急に若々しくなられ、今はあのシャルル様のお付の方と同じメイド服を着ています。

「あぁ、これは…、グリシャがシャルル様に我儘を言って特別にメイド服を作っていただいたのです」

「メイド服にも驚きましたが先ほど出迎えてくれたメイドの方々といい、やはりグリシャさんも明らかに若々しく変貌されていますよね?」

この間は“シャルル抱き”をしてもらい舞い上がっていたせいでグリシャさんの変貌に気が付きませんでしたがとっても若々しくて艶々とされています。
タバサと他の二人も屋敷に来てから羨ましそうな顔をしているのが分かります。

「そ…そうですか…。それでローレン様、今日はどのような用件でこちらまで来られたのですか?」

「……、今日はシャルル様にお会いしに伺いました。先日いただきました“シャルルの糸”のお礼を兼ねて大変気に入っておられた“ぱいん”をお持ちしたのです」

「それは喜ばれると思いますよ」

「それでシャルル様は今どちらに…?」

「ローレン様はとっても運が良いようですね。シャルル様は昨日からこちらに滞在されていますよ。でも、本日はご用事で一日留守にされていますけれど…」

「そ、そんな…」

「あす以降のご予定は伺ってはおりませんが、数日はこちらに滞在されるのではないでしょうか。明日もう一度来ていただくしか…。“ぱいん”は私が責任を持ってお渡ししておきますよ」

「シャ…シャルル様はサマンサ様のお屋敷に滞在されているのですよね。でしたら私達も数日滞在させていただけないでしょうか?」
「宿を取って行き来するのも面倒ですし…」

ここにいればシャルル様に確実にお会いできるでしょう。

「それは…かまいませんが…」

仕方がないですねぇ。
わざわざローレン様が“ぱいん”を運んで来られた訳ですし…、シャルルに関わることを私が勝手に決められません。
サンディ達の変貌に驚いておられたようですが、しばらくは屋敷の者で新たに“シャルルの奇跡”を体験する者はいないでしょうし、改めて追及されることもないでしょう。

「ありがとうございます。急なことでご迷惑をお掛けしますがよろしくお願い致します」



XX XY



エマ達が営業用の服装(メイド服)に着替えて一階のお店に下りると、リビングにはネンネお姉さん、イリナお姉さん、パスチェお姉さん、それに僕とトリスだけになりました。
トリスも僕の隣に座り直しています。

「ネンネお姉さん、イリナお姉さん、パスチェお姉さん、お店の開業時から今までありがとう。三人のおかげで本当に助かっているよ」

「そんな…、私達もシャルル様のお店で働けて本当に嬉しいです」

「実は少し前に王都に行くことがあってネンネお姉さん達のお店の前を通ったんだよ…」
「以前、ネンネお姉さん達はまだしばらくここで働かせて欲しいって言っていたから僕もお姉さん達に甘えてしまっているけれど、もし戻りたいとか希望があれば遠慮なく言って欲しいんだ」

「「「……」」」

「そうそう、ネンネお姉さん達に迷惑をかけていた王都の商人は悪いことをしたから収監されているよ。たぶんもう会うことはないから安心してお店も再開出来ると思うよ」

「あのドラさんが…、そんなことに…、でも…」
「「ネンネ…」」

「シャルル様…、私達は本当にシャルル様の為に働けて嬉しくて、こちらでのエマさん達との生活も楽しんでいます」
「“一口かすとら”に未練がないわけではありませんが、出来れば私達もまた何かを作りながらシャルル様の側にいられたらと思っています」

「ですから希望があるとすれば…シャルル様…、出来れば私達も…エマさん達と同じように正式にシャルル様に雇っていただきたいのです」
「「お願いします!」」

「お姉さん達…」
「本当にそれで良いの? 僕に断る理由は無いけれど…」

嫌な顔一つせずに僕の頼みごとに付き合ってくれて、お店の開業時からいつも元気に店内の応対をしてくれているこんなに気持ちの良い性格の女性達を雇わない理由がありません。

「「「シャ…ルル様~」」」
「では、私達も正式に雇っていただけるのですか?」

「お姉さん達が良ければね!」

そうか…、こんな風に思っているのだったらもっと早くしっかり確認してあげるべきだったかな…。

「本当に嬉しい…です」
「シャルル様の為に頑張ります!」
「やった~っ!」

「でも、もしかしたら他の領都でお店をしてもらうことになるかもしれないよ」

「はい、それは仕方がない事です。どこに行くことになってもシャルル様の為に頑張りますよ」

「ありがとう、その時はお願いね」

「王都のお店には機会がある時に一度戻って整理をさせていただければと思います」

「そうだね。今度機会があったら王都に連れて行くよ…」

「はい、それで…私達もフランさんの“シャルル巻き”が作れるようになりたいのですがダメでしょうか…」

「ダメなことないよ。ネンネお姉さん達を雇った以上作れるようになってもらえると嬉しいかな。後でフランに頼んでみるよ」

「ありがとうございます!」
「シャルル様、これからは私達も皆と同じように呼び捨てで呼んでくださいね」

「う…うん、分かったよ。ネンネ、イリナ、パスチェこれからもよろしくね」

「「「はいっ」」」

「じゃあ、三人にはこれまでのお礼も兼ねて僕が疲れや弱っているところを取ってあげるよ」

「「「シャルル様…?」」」

「そうだ…、今回はトリスも来ているし、明日から仕事が終わったら順番にサマンサの屋敷に来てもらおうかな…」
「トリス、ロッキとフランの三人でネンネ達をお願いするよ」

「お任せください!」

話を聞いていてどうなることかと思いましたが、シャルル様と一緒にお風呂に入れることになりそうです。
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