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第244話 ルージュ領編1
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ルージュ領編がスタート!
シャルルの人間関係が更に広く深くなっていきそうです。
XX XX XX XX XX XX
「では皆さん、ルージュ領都に向けて出発しますよ~」
オーリエが乗客室と運転席を隔てている壁にある小さな開口からサンディお姉さん達に出発と伝えると、魔動力車がゆっくり動き出しました。
「この魔動力車は面白い形だね」
「ごめんなさいね。乗客室に9人以上乗ろうとするとこの形の魔動力車しか用意できなかったの」
「それで席が窓側を背にして、向かい合った二列になっているんだね」
「これは人を運搬する用の魔動力車で、降りたい場所で運転席に伝えられるようになっているんですよ」
「あ~なるほど…、それでそこに開口できるところがあるんだね」
二列になっている席は後方まであるので、魔動力車の後方からも乗降できるようになっています。
その為、大きな荷物は魔動力車の屋根に乗せるようになっているそうです。
しばらく川に沿って内陸に入ってから、川から離れ左手の方角へ進んで行きます。
道は整備されていますが、道の左右は草木が密生していました。
「川から離れると一気に雰囲気が変わったね」
「しばらくはこんな風景が続きますよ。特に左側の海に面している側のほとんどがこんな風に鬱蒼《うっそう》としていますよ」
『バルトリア王国も大戦後から5領でしたよね?』
「はい、王領を含めて5領ですね」
「大陸の中央に王領があり、陽が沈む方角が私達のルージュ領、陽が昇る方角はジャトワン領、王領の上方に位置するのがフリーノース領、下方がパレス領となります」
「バルトリア王国と言いますが、大戦後は特に王様や女王様が統治しているわけではありませんよ」
『それはローマン帝国も同じです』
『治世は王領を除く4つの領が行っていますから…』
「ただ、バルトリア王国は王領、すなわち女王様も治世に関わっています」
『そうなのですか…』
「お母様のようにお気楽じゃないのね…」
「エリシア、グレイス様はあれで良いんだよ…」
「シャルル…」
『そうね、グレイス様は治世に関与されませんが賢いお方ですよ』
『今、グレイス様が治世に関与されていたら、いずれシャルルを王様にしようとするんじゃないでしょうか…』
ハッ…!
「シャルル、それも良いんじゃない?」
「興味はないかな~。僕は大切な人を幸せに出来ればそれでいいんだから…」
「『……』」
「オーリエ様、この国にも王女様はいるのよね?」
「もちろん、おられますよ」
「同じ王女として他国の王女様にもちょっと興味はあるわ」
「エリシア様達もお綺麗ですが、ユナ様もとっても聡明で優しくてお綺麗な方ですよ」
「でも少し変わっていて、私よりも年上なのですがパートナー候補すら作られない方なのです」
『男性が苦手なのかもしれませんね』
「確かエリシモアお姉さんも男性が苦手だったけれど、今は大丈夫って言ってたよね」
「そのユナ王女様もオーリエが言うように素敵な女性ならいずれパートナーを見つけられるよ」
「ち、違うのです。男性が苦手な訳じゃないようなのです」
「なんでも小さい頃に神様の子供がどこかに誕生したとおっしゃられ、現れるのを待っておられるのだとか…」
『えっ!?』
それってまさか…ねぇ。
お母さんが少し驚きながら僕を見ると、シエラお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんも僕を見つめてきました。
「ルーシャ様、シャルルがどうかしたのですか?」
『いいえ…ちょっと…』
確かに、私達は誕生時に光り輝いたシャルルのことを天使だと思っています。
それをこんなに遠くの国に住んでいる王女様がその誕生に気付いたというのでしょうか…。
オーリエさんが攫われなければ、今、バルトリア王国へ来るつもりもなかったわ。
オーリエさんがシャルルによって命を救われるのが運命だったのなら、今、バルトリア王国へ来ることも必然だったというのかしら…。
「どうしたのお母さん…」
『もしかしたら私達も王女様とお会いできるかもしれないと思ってね』
その王女様の言う神様の子供がシャルルのことなら、シャルルがこのルージュ領に来ていることにも気付いているかもしれませんね。
「ルーシャ様、さすがにお会いすることはないと思いますよ…」
何回か休憩をした後、今晩泊まる町に到着しました。
そんなに高い塀ではありませんが、町は塀で囲われており草木が密生していた所を開墾して造られたようです。
「町を造るのも大変そうな所だね」
「そうなの。森と違ってなかなか歩み入れないから、密生地の奥がどうなっているか分からないのよ」
「もしかしたら大戦以前の町や都市跡があるかもと言われているの…」
「お母さんも前にそんなことを言っていたよね」
『どの大陸にも今とは違ってもっと国がありましたからね…』
宿に着き、いつものように大部屋にチェックインしましたが、この宿の部屋には浴場はあっても浴槽がありませんでした。
1階に男性用と女性用それぞれの大浴場があるようです。
「ルーシャ様、久しぶりな感じですね」
『そうね。まさか大部屋でも浴槽が無いだなんてね…』
「僕はちょっと楽しみだけど…」
夕食が済んだ後、みんなで大浴場に向かいます。
「お風呂から上がったら自分で部屋に戻るからね…」
僕はそう言いながら男性用の浴場へ入ります。
脱衣場には20人分ほどの着替える場所があり、すでに数人が入っているようです。
こうやって男性用の大浴場に入るのはいつぶりかなぁ…。
なんだか会う男性がクズばかりだったので、まともな男性と話が出来るといいなぁ。
浴場に入ると、浴場内にいた男性達が一度こちらを見てきました。
僕はかかり湯をしてから湯船に浸かります。
「どうかされたんですか?」
先に湯船に浸かっていた男性が僕をジィ~っと見ていたので声をかけてみました。
「いや、すまない…。あまりにしっかりした体躯だったので見蕩れてしまったよ」
「失礼だけれど、いったい何歳なんだい? 浴場に入ってきたときは子供かと思ったんだけど…予想できないよ」
「僕は11歳ですよ…」
「その身体つきで11歳だって…? た、確かにまだ背は低いかもしれないけれど大人よりもたくましい感じがするよ」
「ありがとう…」
そうなんだよねぇ。
身体が丈夫なのは良いけれど、身長も早く伸びないかなぁ~。
「あなたは何歳なの?」
「15歳だよ…。それで、どうしてこの町へ…?」
「うん、僕はローマン帝国から来て、ルージュ領都へ向かっているんだよ」
「えっ!? 他国の方だったのか…」
「他の国には行ったことはないけれど、ローマン帝国の男性はみんな君のように身体つきが良いのかい?」
「多分そんなことはないよ。あまり比べたことはないけれど年齢を言うといつも驚かれるよ」
「そう…なんだ…」
身体を洗うために洗い場に行く時に背を見比べてみると僕よりも頭一つ分は大きいみたいでした。
気になっていた男性器を見ると、やっぱり昔見た大人の男性と同じくらいしかなく、僕の男性器はずいぶん大きく成長しているようです。
「男性器がそんなに大きな男性を見たことがないよ」
僕の視線に気づいたのか、この男性が僕の男性器を見て驚いていました。
「やっぱり子供も大人も男性器は同じくらいの大きさなの?」
「そうだなぁ、大きさに違いがあるなんて考えたことも無かったぐらいだから子供も大人も同じくらいだと思うよ」
この男の人の話を聞いていると、やっぱり男性器が成長するのはかなりめずらしい事のようです。
「君の国ではどうか知らないけれど、男性器が大きいと“男”になった時に大変だね」
「なぜ“男”になったら大変なの?」
「そりゃ~“誕生の儀”の為に精子を採取…、いや、君ももう11歳という事だからいずれ分かるよ。君みたいな規格外の体躯なら女性達も放っておかないだろうねぇ」
「……?」
XX XY
大浴場には数人女性がいましたが、湯船には誰も入っていませんでした。
それぞれがかかり湯をしてから湯船に浸かります。
「今日は私とトリスさんがシャルルの身体を洗ってあげる順番でしたのに…」
『エリシアさん、残念がるのは分かるけれど、こんなに大きい浴槽なのにいつもみたいに纏まって入らなくても…』
「そうでした…」
「ベッドではシャルル様の横で寝られるから良いじゃないですか…」
「屋敷ではシャルル様と一緒に寝る機会も無いのですから…」
「分かっていますよシエラさん…。屋敷でもシャルルと一緒に寝られると良いのですが…」
『……』
エリシアさんもグレイス様と同じように屋敷でシャルルと一緒に寝たいと思っているようです。
やっぱりシャルルが“男”になったら早急に部屋を大きくするべきでしょうね…。
『そ、それよりも今回の旅でシャルルと口を付ける行為がとても気持ち良いと分かりましたね』
「ルーシャ様、あれはすごいですね。身体を洗ってもらう気持ち良さとは違いますが、一瞬で頭の中が蕩けて子宮がドクドクとしてきますね」
「トリスの言う事もそうだけど、全身に力も入らなくなるわよね…」
シャルル様と舌を絡み合わせたことを思い出しただけで、女性器の奥から透明な液体が出てきそうになります。
でもこれはまだちょっと私だけの秘密にしておこうかな。
「私もメンテール先輩と同じです。身体がフワフワして何も考えられなくなって…、女性器から透明な液体が出てきそうになりますよ」
「キルシッカはすごいわね。とっても気持ち良いのは分かるけれど、私なんかまだ身体の反応に慣れなくて…」
『やはりエリオンもこのままではダメですね…』
「ル、ルーシャ様…、ダメって…そんな~」
『シエラ、明日は都市に着くみたいですから、シャルルとエリオンを同じ部屋にしてあげてください』
何でしょうねぇ…、メルモアといい、うちの火属性の女性はなんとももどかしい者ばかりですね。
「そうですね。このままではエリオンはいつまで経ってもシャルル様がどれほど私達の事を大切にして下さっているのか分からないでしょうから…」
「エリオン、良かったわね。いよいよエリオンも私達と同じになるのよ」
「キ…キルシッカ…」
「エリオンがどこまで変わるか見ものですね」
「トリス先輩まで…」
みんなの言っていることが“シャルル様の奇跡”のことだというのはもう分かっていますが、私も先輩達のように変貌するかと思うと今からドキドキしてきます。
『じゃあ明日エリオンが慌てないようにみんなで教えてあげましょう』
「えっ…、え~っ!! ルーシャ様…」
私は浴槽の縁に脚を広げながら座らされ、ルーシャ様や先輩達に女性器を見られながら、子宮に繋がる穴から透明な液体が出てくることや、おしっこの穴から何かが噴き出してくること、プックリしたところの皮膚の下に小さな豆みたいな物があって、とっても気持ち良いという事などを教えてもらうのでした。
(教えてもらえるのは嬉しいけれど恥ずかしいよぉ~!)
「それにしてもエリオンは胸は大きいのに女性器は小さいのね…」
「もう~っ、トリス先輩、ひどいですよぉ~」
シャルルの人間関係が更に広く深くなっていきそうです。
XX XX XX XX XX XX
「では皆さん、ルージュ領都に向けて出発しますよ~」
オーリエが乗客室と運転席を隔てている壁にある小さな開口からサンディお姉さん達に出発と伝えると、魔動力車がゆっくり動き出しました。
「この魔動力車は面白い形だね」
「ごめんなさいね。乗客室に9人以上乗ろうとするとこの形の魔動力車しか用意できなかったの」
「それで席が窓側を背にして、向かい合った二列になっているんだね」
「これは人を運搬する用の魔動力車で、降りたい場所で運転席に伝えられるようになっているんですよ」
「あ~なるほど…、それでそこに開口できるところがあるんだね」
二列になっている席は後方まであるので、魔動力車の後方からも乗降できるようになっています。
その為、大きな荷物は魔動力車の屋根に乗せるようになっているそうです。
しばらく川に沿って内陸に入ってから、川から離れ左手の方角へ進んで行きます。
道は整備されていますが、道の左右は草木が密生していました。
「川から離れると一気に雰囲気が変わったね」
「しばらくはこんな風景が続きますよ。特に左側の海に面している側のほとんどがこんな風に鬱蒼《うっそう》としていますよ」
『バルトリア王国も大戦後から5領でしたよね?』
「はい、王領を含めて5領ですね」
「大陸の中央に王領があり、陽が沈む方角が私達のルージュ領、陽が昇る方角はジャトワン領、王領の上方に位置するのがフリーノース領、下方がパレス領となります」
「バルトリア王国と言いますが、大戦後は特に王様や女王様が統治しているわけではありませんよ」
『それはローマン帝国も同じです』
『治世は王領を除く4つの領が行っていますから…』
「ただ、バルトリア王国は王領、すなわち女王様も治世に関わっています」
『そうなのですか…』
「お母様のようにお気楽じゃないのね…」
「エリシア、グレイス様はあれで良いんだよ…」
「シャルル…」
『そうね、グレイス様は治世に関与されませんが賢いお方ですよ』
『今、グレイス様が治世に関与されていたら、いずれシャルルを王様にしようとするんじゃないでしょうか…』
ハッ…!
「シャルル、それも良いんじゃない?」
「興味はないかな~。僕は大切な人を幸せに出来ればそれでいいんだから…」
「『……』」
「オーリエ様、この国にも王女様はいるのよね?」
「もちろん、おられますよ」
「同じ王女として他国の王女様にもちょっと興味はあるわ」
「エリシア様達もお綺麗ですが、ユナ様もとっても聡明で優しくてお綺麗な方ですよ」
「でも少し変わっていて、私よりも年上なのですがパートナー候補すら作られない方なのです」
『男性が苦手なのかもしれませんね』
「確かエリシモアお姉さんも男性が苦手だったけれど、今は大丈夫って言ってたよね」
「そのユナ王女様もオーリエが言うように素敵な女性ならいずれパートナーを見つけられるよ」
「ち、違うのです。男性が苦手な訳じゃないようなのです」
「なんでも小さい頃に神様の子供がどこかに誕生したとおっしゃられ、現れるのを待っておられるのだとか…」
『えっ!?』
それってまさか…ねぇ。
お母さんが少し驚きながら僕を見ると、シエラお姉ちゃんとトリスお姉ちゃんも僕を見つめてきました。
「ルーシャ様、シャルルがどうかしたのですか?」
『いいえ…ちょっと…』
確かに、私達は誕生時に光り輝いたシャルルのことを天使だと思っています。
それをこんなに遠くの国に住んでいる王女様がその誕生に気付いたというのでしょうか…。
オーリエさんが攫われなければ、今、バルトリア王国へ来るつもりもなかったわ。
オーリエさんがシャルルによって命を救われるのが運命だったのなら、今、バルトリア王国へ来ることも必然だったというのかしら…。
「どうしたのお母さん…」
『もしかしたら私達も王女様とお会いできるかもしれないと思ってね』
その王女様の言う神様の子供がシャルルのことなら、シャルルがこのルージュ領に来ていることにも気付いているかもしれませんね。
「ルーシャ様、さすがにお会いすることはないと思いますよ…」
何回か休憩をした後、今晩泊まる町に到着しました。
そんなに高い塀ではありませんが、町は塀で囲われており草木が密生していた所を開墾して造られたようです。
「町を造るのも大変そうな所だね」
「そうなの。森と違ってなかなか歩み入れないから、密生地の奥がどうなっているか分からないのよ」
「もしかしたら大戦以前の町や都市跡があるかもと言われているの…」
「お母さんも前にそんなことを言っていたよね」
『どの大陸にも今とは違ってもっと国がありましたからね…』
宿に着き、いつものように大部屋にチェックインしましたが、この宿の部屋には浴場はあっても浴槽がありませんでした。
1階に男性用と女性用それぞれの大浴場があるようです。
「ルーシャ様、久しぶりな感じですね」
『そうね。まさか大部屋でも浴槽が無いだなんてね…』
「僕はちょっと楽しみだけど…」
夕食が済んだ後、みんなで大浴場に向かいます。
「お風呂から上がったら自分で部屋に戻るからね…」
僕はそう言いながら男性用の浴場へ入ります。
脱衣場には20人分ほどの着替える場所があり、すでに数人が入っているようです。
こうやって男性用の大浴場に入るのはいつぶりかなぁ…。
なんだか会う男性がクズばかりだったので、まともな男性と話が出来るといいなぁ。
浴場に入ると、浴場内にいた男性達が一度こちらを見てきました。
僕はかかり湯をしてから湯船に浸かります。
「どうかされたんですか?」
先に湯船に浸かっていた男性が僕をジィ~っと見ていたので声をかけてみました。
「いや、すまない…。あまりにしっかりした体躯だったので見蕩れてしまったよ」
「失礼だけれど、いったい何歳なんだい? 浴場に入ってきたときは子供かと思ったんだけど…予想できないよ」
「僕は11歳ですよ…」
「その身体つきで11歳だって…? た、確かにまだ背は低いかもしれないけれど大人よりもたくましい感じがするよ」
「ありがとう…」
そうなんだよねぇ。
身体が丈夫なのは良いけれど、身長も早く伸びないかなぁ~。
「あなたは何歳なの?」
「15歳だよ…。それで、どうしてこの町へ…?」
「うん、僕はローマン帝国から来て、ルージュ領都へ向かっているんだよ」
「えっ!? 他国の方だったのか…」
「他の国には行ったことはないけれど、ローマン帝国の男性はみんな君のように身体つきが良いのかい?」
「多分そんなことはないよ。あまり比べたことはないけれど年齢を言うといつも驚かれるよ」
「そう…なんだ…」
身体を洗うために洗い場に行く時に背を見比べてみると僕よりも頭一つ分は大きいみたいでした。
気になっていた男性器を見ると、やっぱり昔見た大人の男性と同じくらいしかなく、僕の男性器はずいぶん大きく成長しているようです。
「男性器がそんなに大きな男性を見たことがないよ」
僕の視線に気づいたのか、この男性が僕の男性器を見て驚いていました。
「やっぱり子供も大人も男性器は同じくらいの大きさなの?」
「そうだなぁ、大きさに違いがあるなんて考えたことも無かったぐらいだから子供も大人も同じくらいだと思うよ」
この男の人の話を聞いていると、やっぱり男性器が成長するのはかなりめずらしい事のようです。
「君の国ではどうか知らないけれど、男性器が大きいと“男”になった時に大変だね」
「なぜ“男”になったら大変なの?」
「そりゃ~“誕生の儀”の為に精子を採取…、いや、君ももう11歳という事だからいずれ分かるよ。君みたいな規格外の体躯なら女性達も放っておかないだろうねぇ」
「……?」
XX XY
大浴場には数人女性がいましたが、湯船には誰も入っていませんでした。
それぞれがかかり湯をしてから湯船に浸かります。
「今日は私とトリスさんがシャルルの身体を洗ってあげる順番でしたのに…」
『エリシアさん、残念がるのは分かるけれど、こんなに大きい浴槽なのにいつもみたいに纏まって入らなくても…』
「そうでした…」
「ベッドではシャルル様の横で寝られるから良いじゃないですか…」
「屋敷ではシャルル様と一緒に寝る機会も無いのですから…」
「分かっていますよシエラさん…。屋敷でもシャルルと一緒に寝られると良いのですが…」
『……』
エリシアさんもグレイス様と同じように屋敷でシャルルと一緒に寝たいと思っているようです。
やっぱりシャルルが“男”になったら早急に部屋を大きくするべきでしょうね…。
『そ、それよりも今回の旅でシャルルと口を付ける行為がとても気持ち良いと分かりましたね』
「ルーシャ様、あれはすごいですね。身体を洗ってもらう気持ち良さとは違いますが、一瞬で頭の中が蕩けて子宮がドクドクとしてきますね」
「トリスの言う事もそうだけど、全身に力も入らなくなるわよね…」
シャルル様と舌を絡み合わせたことを思い出しただけで、女性器の奥から透明な液体が出てきそうになります。
でもこれはまだちょっと私だけの秘密にしておこうかな。
「私もメンテール先輩と同じです。身体がフワフワして何も考えられなくなって…、女性器から透明な液体が出てきそうになりますよ」
「キルシッカはすごいわね。とっても気持ち良いのは分かるけれど、私なんかまだ身体の反応に慣れなくて…」
『やはりエリオンもこのままではダメですね…』
「ル、ルーシャ様…、ダメって…そんな~」
『シエラ、明日は都市に着くみたいですから、シャルルとエリオンを同じ部屋にしてあげてください』
何でしょうねぇ…、メルモアといい、うちの火属性の女性はなんとももどかしい者ばかりですね。
「そうですね。このままではエリオンはいつまで経ってもシャルル様がどれほど私達の事を大切にして下さっているのか分からないでしょうから…」
「エリオン、良かったわね。いよいよエリオンも私達と同じになるのよ」
「キ…キルシッカ…」
「エリオンがどこまで変わるか見ものですね」
「トリス先輩まで…」
みんなの言っていることが“シャルル様の奇跡”のことだというのはもう分かっていますが、私も先輩達のように変貌するかと思うと今からドキドキしてきます。
『じゃあ明日エリオンが慌てないようにみんなで教えてあげましょう』
「えっ…、え~っ!! ルーシャ様…」
私は浴槽の縁に脚を広げながら座らされ、ルーシャ様や先輩達に女性器を見られながら、子宮に繋がる穴から透明な液体が出てくることや、おしっこの穴から何かが噴き出してくること、プックリしたところの皮膚の下に小さな豆みたいな物があって、とっても気持ち良いという事などを教えてもらうのでした。
(教えてもらえるのは嬉しいけれど恥ずかしいよぉ~!)
「それにしてもエリオンは胸は大きいのに女性器は小さいのね…」
「もう~っ、トリス先輩、ひどいですよぉ~」
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