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第101話 領主会議ーバルゼ領編14
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「シクスエス様~!!」
「どうしたのネル、そんなに慌てて」
「エ、エルスタイン領主一行がバルゼ領に入ったところで盗賊に襲われたそうです」
「なんですって!?」
「負傷者が一人出ましたが、幸いにもシエラ…、いえ、水属性の魔法を使うメイドだったため治療もされており、現在は予定通りこちらに向かっておられます」
「そ、そう…、皆さんが無事で良かったわ」
「それで、盗賊の目的は何だったの?」
「そ、そうでした。本来はこちらの話題をお伝えするつもりでした」
「なんでも、ルーシャ様達がエルスタイン領の都市、ナモアイに立ち寄られた時に、観光客用に一般公開されている坑道にて各魔法の属性石を採掘されたことが話題になっております。それも国宝級の物だとか…」
「おそらく、それを知った盗賊がルーシャ様達を襲ったものと見られます」
「そう…、どれほどの物かは見てみない事には分かりませんが、闇で売るとかなりのお金になりそうね」
「なんでも、その情報を知った観光客がナモアイに殺到して、現在坑道は入場制限があるほどらしいです」
「それはすごいわね。国宝級と聞けば盗賊じゃなくても興味があります」
「それで、盗賊たちはどうなったの?」
「はい、ルーシャ様達が二人を捕獲、残りは散り散りに逃げていったそうです」
「捕獲した二人はブローナで収監予定です」
「そう、分かりました」
ナーナルンに会わせる前にシャルル君に何かあったら大変なところだったわ。
「一体どれほどの属性石なんでしょうねぇ」
「そうでした。伝え忘れていましたが、どうもシャルル様が採掘されたそうですよ」
「えっ、シャルル君が!?」
あと数日でバルゼ領都に着かれるのですから、楽しみが増えましたね。
XX XY
「ナーナルン様、大変です!!」
「どうしたのフィル、そんなに慌てて…」
「なんでも、エルスタイン領主一行がバルゼ領に入ったところで盗賊に襲われたそうなんです!」
「なんですって!?」
「そ、それで、どうなったの?」
「はい、ルーシャ様達が盗賊を二人捕縛して、残りは逃げていったそうです」
「そう、それは良かったわ」
「しかし、私の聞いたところでは、ルーシャ様一行の水属性の方が一人負傷されたそうです」
「おそらく、その場で治療され問題ないとは思われますが…」
「盗賊に襲われて、治療できる程度の負傷で済んで幸運でしたね」
「それはそうなのですが、驚くことに私がつかんだ情報では、捕まった二人が言うには男の子にやられたと言っているそうなのです」
「男の子って…、まさか…」
「そうです。今回ルーシャ様に同行されているシャルル様しか考えられません」
「ブローナのティルマ様からネル先輩に届いた情報では誰が捕まえたかまでは記されていなかったみたいです」
「……」
では、フィルはどうして知っているのかしら…。
「あれ? ナーナルン様、どうして知っているんだって顔をされていますね~」
「くっ…、本当にあなたは昔から嫌なところで鋭いわね」
「で?」
「……、盗賊はブローナに収監されているのですが、そこで盗賊たちがそう言っていたとの情報なのです」
「ま、まぁ、フィルがどうやって知ったかは聞きませんが、本当ならすごいですね」
「捕まえた盗賊の一人は火属性のカラードだったんですよ」
「えっ、本当!?」
(さすがのナーナルン様も驚いておられますね…)
これは、シクスエス様が気にいっておられるシャルル様にお会いするのが楽しみになってきました…。
「どうしたのネル、そんなに慌てて」
「エ、エルスタイン領主一行がバルゼ領に入ったところで盗賊に襲われたそうです」
「なんですって!?」
「負傷者が一人出ましたが、幸いにもシエラ…、いえ、水属性の魔法を使うメイドだったため治療もされており、現在は予定通りこちらに向かっておられます」
「そ、そう…、皆さんが無事で良かったわ」
「それで、盗賊の目的は何だったの?」
「そ、そうでした。本来はこちらの話題をお伝えするつもりでした」
「なんでも、ルーシャ様達がエルスタイン領の都市、ナモアイに立ち寄られた時に、観光客用に一般公開されている坑道にて各魔法の属性石を採掘されたことが話題になっております。それも国宝級の物だとか…」
「おそらく、それを知った盗賊がルーシャ様達を襲ったものと見られます」
「そう…、どれほどの物かは見てみない事には分かりませんが、闇で売るとかなりのお金になりそうね」
「なんでも、その情報を知った観光客がナモアイに殺到して、現在坑道は入場制限があるほどらしいです」
「それはすごいわね。国宝級と聞けば盗賊じゃなくても興味があります」
「それで、盗賊たちはどうなったの?」
「はい、ルーシャ様達が二人を捕獲、残りは散り散りに逃げていったそうです」
「捕獲した二人はブローナで収監予定です」
「そう、分かりました」
ナーナルンに会わせる前にシャルル君に何かあったら大変なところだったわ。
「一体どれほどの属性石なんでしょうねぇ」
「そうでした。伝え忘れていましたが、どうもシャルル様が採掘されたそうですよ」
「えっ、シャルル君が!?」
あと数日でバルゼ領都に着かれるのですから、楽しみが増えましたね。
XX XY
「ナーナルン様、大変です!!」
「どうしたのフィル、そんなに慌てて…」
「なんでも、エルスタイン領主一行がバルゼ領に入ったところで盗賊に襲われたそうなんです!」
「なんですって!?」
「そ、それで、どうなったの?」
「はい、ルーシャ様達が盗賊を二人捕縛して、残りは逃げていったそうです」
「そう、それは良かったわ」
「しかし、私の聞いたところでは、ルーシャ様一行の水属性の方が一人負傷されたそうです」
「おそらく、その場で治療され問題ないとは思われますが…」
「盗賊に襲われて、治療できる程度の負傷で済んで幸運でしたね」
「それはそうなのですが、驚くことに私がつかんだ情報では、捕まった二人が言うには男の子にやられたと言っているそうなのです」
「男の子って…、まさか…」
「そうです。今回ルーシャ様に同行されているシャルル様しか考えられません」
「ブローナのティルマ様からネル先輩に届いた情報では誰が捕まえたかまでは記されていなかったみたいです」
「……」
では、フィルはどうして知っているのかしら…。
「あれ? ナーナルン様、どうして知っているんだって顔をされていますね~」
「くっ…、本当にあなたは昔から嫌なところで鋭いわね」
「で?」
「……、盗賊はブローナに収監されているのですが、そこで盗賊たちがそう言っていたとの情報なのです」
「ま、まぁ、フィルがどうやって知ったかは聞きませんが、本当ならすごいですね」
「捕まえた盗賊の一人は火属性のカラードだったんですよ」
「えっ、本当!?」
(さすがのナーナルン様も驚いておられますね…)
これは、シクスエス様が気にいっておられるシャルル様にお会いするのが楽しみになってきました…。
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